
マーケティングの仕事に向いている人の特徴|仕事内容やおすすめの資格
「マーケティング」というとどこか響きが格好よく感じられますが、実際に製品やサービスを通じて価値を創出し、世の中に浸透させる仕事内容は、言うなればあなたの行動一つで世の中にムーブメントを起こす可能性があるため、とてもやりがいのあるものといえるでしょう。そのため、マーケティング職に興味を持つ方は多くいても、実際のところ自分がマーケティングに向いているかわからないという方がほとんどかもしれません。
そうした方にとって仕事内容やマーケティング職に就くためのスキルなど、興味深いものです。そこでこの記事ではマーケティング職に向いている人の特徴やおすすめのスキル、キャリアパスなどについて解説します。具体的には以下の4つです。
・マーケティング職には商品企画、営業企画・販売促進、広告・宣伝、市場調査・分析4つの仕事内容がある
・マーケティング職に向いている人と向いていない人がいる
・マーケティングを仕事にしたいならスキルを持っていると就職や転職で有利
・未経験でもマーケティング職に就ける可能性はある
それでは早速見ていきましょう。

マーケティング職の仕事内容
まずはマーケティング職の仕事内容。一括りにマーケティングといっても、その仕事内容はさまざまです。代表的なものとして挙げられるのは「商品企画」「営業企画・販売促進」「広告・宣伝」「市場調査・分析」の4つがあります。いずれもマーケティングの基礎といえるものです。
それでは一つずつ見ていきましょう。
商品企画
商品企画とは、消費者調査などをベースに市場に現在求められているものは何かを考え、競合会社の商品などを調査しながら新しい商品、サービスを作り出すことを指します。
例えば毎年、さまざまな味のポテトチップスが発売されていますが、これは各メーカーのマーケティング担当者があらゆるデータをもとに「40代以上の男性向けに、お酒のおつまみになりそうな味のポテトチップスを開発する」「20代の女性向けにSNS映えしそうなデザインのパッケージにする」などそれぞれのニーズに合わせて方向性を決めて、企画・開発を進めていきます。
その中で商品コンセプトを考え、試作品を作ってブラッシュアップしていく作業や販売のために経営陣へのプレゼンテーションを行うこともあります。
営業企画・販売促進
市場に合わせて商品内容を考えるのが商品企画なら、営業企画とは商品やサービスを拡販するための営業手法を考えることです。商品のターゲットに合わせて販売エリアや営業戦略を決めていきます。
おつまみになりそうな味のポテトチップスを販売する際、どこで販売すれば一番良く売れるかを市場調査や分析結果をもとに判断し、狙い目となりそうなエリアやそこで売るにはどんな販売促進をすればいいのかなどを検討します。その上で営業戦略を企画し、営業部門と共有して実行に移していきます。
また、より多くの消費者に認知してもらうために、購入特典となるノベルティグッズやキャンペーンを企画したり、スーパーやコンビニなどの小売店で目立つように陳列のアイデアを考えたりするのが販売促進の主な仕事内容です。広報や宣伝を担当する社員とともに考え、社外の広告代理店の方たちとやりとりして現実のものにしていきます。
広告・宣伝
商品を消費者に知ってもらう、手に取ってもらうために必要なのが広告です。多くの人に商品やサービスの魅力を知ってもらえるような広告の内容や戦略を考え、そして広告をどの媒体に掲載するかを考えるのもマーケティングの大切な仕事の一つです。
新商品のポテトチップスの広告・宣伝を行う際、商品のターゲット層である40代男性に知ってもらうために、彼らが普段どんなテレビ番組を見ているか、どんな雑誌、Webサイトを見ているかを考え、広告を掲載する媒体を選んだり、掲載期間を決めていったりします。
その上で広告に起用するタレントや広告のテーマを決めるのも大切な仕事です。40代男性に人気のグラビアアイドルを選ぶのか同年代の人気俳優を起用するのかを検討していきます。
もちろん、こうしたアイデアを出し合うことになるので企業によっては何人かのチームで意見を出し合ったり、外部のマーケティング会社に委託したりするケースも見られます。
市場調査・分析
市場調査・分析というと一見地味に感じますが、マーケティングの根底を担う大事な仕事です。これを行わないことには商品を企画することはもちろん、営業も販売促進もさらには広告を出すこともできません。
新しいポテトチップスの発売に向けてのマーケティングであれば、あらゆる市場のデータを集めて分析し、その結果をもとに「どんな味のポテトチップスを開発すれば、市場に受け入れてもらえるか」「新しいポテトチップスはどこで販売すれば売れやすいのか、どんなことをすれば売れやすいのか」という方向性を明確にさせていきます。
近年のポテトチップス市場の消費量やターゲット層の消費動向、競合会社の動向などに関するデータの調査や分析を行います。

マーケティングの仕事に向いている人の特徴
では、マーケティングの仕事にはどんな人が向いているのでしょうか。新しいものを考えだして、世の中に広めていくことが求められる仕事なだけに、どんなスキルが必要なのかわかりにくいと思われがちですが、実はそんなに難しいことはなく、主に以下のことが得意な人はマーケティングに向いているといえるでしょう。それは経験者だけでなく、マーケティング未経験の方でもできることがあります。
それでは、一つずつ解説します。
ロジカルな思考ができる人
「まだ世の中にない商品・サービスを生み出す」。マーケティングの仕事で最もやりがいを感じる瞬間ですが、それは独りよがりの考えでは成り立ちません。市場データや分析結果を見て、常に客観的、論理的な考えができて意見をまとめられることがマーケティングには大事なポイントです。
集めたデータを客観的に捉え、矛盾や飛躍がない論理的な思考は社会人としては必要なスキルでもあるので、未経験者でもこうした考えができる方にはマーケティング職が合っているといえるでしょう。
数字に強く分析力のある人
マーケティングという仕事は膨大な市場データや分析結果、さらには商品の売上高やどれくらいPV数を稼げたかなど、常に数字を見る仕事といっても過言ではありません。そのため、数字に強く、データ解析が得意という人にはマーケティングがぴったりといえるでしょう。
回収したデータや解析ツールを使って分析し、売れる仕組みを考えて、実行に移し、それが成功したときの快感はマーケティング職冥利(みょうり)に尽きるといってもいいでしょう。
トレンドに敏感な人
これはマーケティング未経験者どころか、社会人でなくても大事な要素の一つかもしれません。世の中に新しい商品やサービスを提供しようというマーケティング職にとって、旺盛な好奇心や流行に敏感かは大事なポイントです。
というのも、マーケティング職が相手にしているのは世の中の消費者です。彼らが日ごろ何を求めていて何をしたいのか、どんなサービスがあれば喜ぶのかという点にアンテナを常に張り続け、最新のデータやトレンドをこまめに収集することが大切です。
テレビやインターネット、雑誌などのさまざまなメディアを通じて最新の情報を日ごろからいち早く獲得して、自分の中の情報をアップデートしていくことができる人こそマーケティング職に向いているといえるでしょう。
コミュニケーション能力の高い人
マーケティング職の業務内容を見ると、自分一人でできることはほとんどなく、社内の他部署の方とも連携したり、社外の方とも積極的に交流を図ったりすることがほとんどです。そのため、自分の考えをしっかりと言葉にして伝えたり、論理的思考をもとに意見を出し合ったりするなど、コミュニケーション能力の高さが求められます。
もちろん、ただ言葉を発する発言力の強さだけが必要なわけではなく、相手の意図をくみ取って実現に持っていく傾聴力も大切なポイントです。協調性を持ってコミュニケーションを取り、異なる意見をうまくまとめることができる人はマーケティング職に最適です。
他者目線で思考でき想像力が豊かな人
消費者やクライアントの目線になって企画を考えたり、サービスを推進したりするマーケティング職にとって、他者の目線は大切なポイントです。例えば「自社商品よりライバル社の商品の方がなぜ、消費者に人気があるのだろう?」という疑問に対して消費者の目線で考え、売れている理由を想像し、仮説や検証を繰り返して企画を練り上げていきます。
自分一人だけの目線ではなく、相手の目線、さらには第三者の目線と、さまざまな角度から物事を見ることが満足のいく商品づくりや販促活動につながります。

マーケティングの仕事に向かない人の特徴
マーケティング職に向いている人の特徴がある一方、反対にマーケティング職には向いていないという人もいます。比較的柔軟な考えができる人がマーケティングに向いている傾向にありますが、マーケティングに向いていない人の特徴としては以下のことが挙げられます。
それでは、マーケティングに向いていない人の特徴を詳しく見ていきましょう。
物事をロジカルに考えられない人
マーケティングにおいて大切なのは「他者の目線で物事を考えられること」「柔軟な発想を持っていること」です。その逆で独りよがりの考えになってしまい、話が飛躍して論理的な意見が出せないという方は残念ながらマーケティングには向いていないといえるでしょう。
マーケティングという仕事は集めたデータを見て、客観的な視点で捉えて仮説・検証を繰り返していくロジカルな思考が必要不可欠です。もちろんマーケティング職に慣れていくうちに身に付くことではありますが、慣れていないと苦労する可能性が高そうです。
臨機応変な対応が苦手な人
マーケティング職は市場のトレンドに左右されることが多く、状況によってはこれまで調べていたこととは全く異なることを始めたり、新しい仮説や検証を出さないといけなかったりと、日々の業務内容が全く同じということはほとんどないでしょう。
臨機応変に対応するスキルが求められるので、決まったことを毎日こなしていくというルーティンワークが得意という方にはマーケティング職は大変に感じるかもしれません。
コツコツ仕事をするのが嫌いな人
どこか華やかなイメージがあるマーケティング職ですが、実際はさまざまなデータを見ては企画を考えたり、仮説や検証を繰り返したりとその実態はかなり地味なものです。結果が出るまでコツコツとデータ分析や検証を繰り返す必要があるので、一つのことに集中して取り組むことが求められます。
反対にすぐに結果が出ないことにイライラしたり、飽きてしまって途中で投げたりしてしまうような根気のない方にはマーケティング職は向いていないかもしれません。
トレンドに興味のない人
マーケティング業界は常に新しいことが目白押しの環境にあります。最新のITやWebサービスの活用や新しいトレンドに興味が湧かないという場合はマーケティング職には向いていない可能性があります。
マーケティング職で「売れる仕組み」を作るには、市場の最新データやトレンドなどの情報を丁寧に集め、細かく分析していくことが必要不可欠なため、世間の流行や人気になっているものを知らないでは、残念ながらマーケティング職で売れるものを作ることは難しいでしょう。
勉強やインプットが苦手な人
マーケティング職とは、毎日のように膨大なデータを調べ、世の中の消費者のことを知り、あらゆる仮説や検証を行う仕事になります。それだけにいろいろなデータや知識をインプットしては正確に利用していくことが求められます。そのため、進んで勉強することが苦手、知らないジャンルの知識をインプットするのが苦手という方にはマーケティング職は不向きかもしれません。
こうした作業を怠ると、消費者が満足する商品やサービスを提供できず、クライアントにとって満足のいく結果にはつながらなくなる恐れがあります。
マーケティングを仕事にするメリット
どこか華やかなイメージがあるマーケティング職ですが、実際は地道で地味な作業の繰り返しが多いことがわかりました。ですが、マーケティング職という仕事は実はやりがいも多く、さらにいろいろなメリットがあります。
というわけでマーケティングを仕事にするメリットをまとめましたので、チェックしてみましょう。
AIに仕事を奪われにくい職種である
昨今、目覚ましい進歩を遂げているAI技術。単純作業はもちろん、イラストや写真を生成することもできれば、文章を書くこともできます。さらに将来的には自動車などの運転など、人間でないとできないと思われていた業務がすべてAIにできるようになれば、やがてAIに奪われる職種もあるでしょう。実際、AIはデータの収集や分析を得意としていてマーケティングの世界でも活用するシーンが広がってきています。
ところが、AIには人の気持ちを考えることやまだ世の中にないような新しいアイデアを想像することができません。マーケティングにおいてこの二つは重要なことだけにAIには任せられず、AIに仕事を奪われにくいというのがメリットといえます。
一度、マーケティングの仕事を始めれば、AIに奪われることなく長く仕事ができるというのは大きなポイントとなりそうです。
キャリアの選択肢が広がる
マーケティング職は情報収集をはじめ、データを分析する力、それに営業力に企画力、さらには創造力などあらゆるスキルが求められ、長年行っているとさまざまなスキルが身に付くようになるでしょう。これらのスキルはたとえマーケティング職でなくとも、役に立つことばかりです。
ということは、これらのスキルを磨いていけば新しいポジションに就いたり、別の業界に転職したりと将来のキャリアが大きく広がることでしょう。自身のキャリアパスを明確に描いていけるのは大きなプラス要素で、やりがいを感じることは間違いないでしょう。

マーケティング職で働くやりがい
華やかなイメージとは裏腹に、地道な作業が多く論理的な思考が求められるなどなかなか厳しい業務内容に感じるマーケティング職ですが、一方で自身の成長につながり、やりがいが多い仕事であることは確かです。自分のスキルアップには最適な仕事といってもいいかもしれません。
そこで、マーケティング職で得られるやりがいを紹介します。仕事をして行くモチベーションを保つ上でも大切なことですので、マーケティング職を希望している方はぜひチェックしておきましょう。
企画が世の中に広まる喜びがある
市場データや消費者の声をもとに新商品や新しいサービスを企画・立案して開発する以外にも、試作品をブラッシュアップして、いざ商品ができたところで今度は販売を促進し、より売れるように施策を打つなどマーケティングの業務は多岐にわたります。
そうした業務をこなしていった結果、自身が携わった商品やサービスが世の中に広まり、多くの人たちに利用されるのを目の当たりにしたら、それまでの苦労は吹き飛び、大きな達成感を得られることでしょう。その上で会社やクライアントから感謝の声が寄せられればモチベーションアップにつながり、さらにやる気が上がることは間違いありません。
数字で結果が出る
マーケティング職の結果はあらゆる数字となって現れます。そのため、自分が考えた商品やサービスが世の中に出た結果、どのような効果があったか、どれだけの売り上げが上がったかもデータですぐにわかります。
商品の売り上げやオンラインショップでの利用ユーザーが増加したなど、プラスになる結果が出れば大きなやりがいを感じることができるでしょう。
さまざまな内容の専門スキルが身に付く
市場調査に分析、それから企画立案にプレゼンテーション、さらには広告や宣伝などマーケティングの仕事は多岐にわたります。そのため、いろいろなスキルが求められ大変なことが多いと思いますが、一方で自分の成長につながるのは間違いありません。
やり方にマニュアルがない仕事だからこそ、学ぼうという意欲が大切です。そこで得られた経験は幅広い分野に役立つことは間違いありません。豊富な知識を得られればやりがいを感じる場面も多くあることでしょう。
マーケティングを仕事にする上で大変なこと
大きなやりがいとスキルアップが見込めるマーケティング職ですが、同時に大変なこともたくさんあります。とはいえ、どんなことがマーケティング職では大変なことなのでしょうか?
ここではマーケティング職ならではの苦労や、大変なことをまとめてみました。それぞれチェックしてみましょう。
業績に結びつけなければならないプレッシャーがある
マーケティング職のいいところは仕事の結果がすべて数字で表れるところです。いい結果がそのまま数字に出ればうれしいし、モチベーションアップにつながりますが、その反対の結果が出ると、大いに悩むことになるでしょう。また、データとして数字が出るまでの間は社内やクライアントからの問い合わせなどにプレッシャーを感じるシーンが少なくないはずです。
また、長期的に行うキャンペーンなどを担当した場合は期間が長いとそれだけ大量のコストが発生します。成果が得られなければ赤字になってしまうというリスクもあるため、そこでもプレッシャーを感じることでしょう。
多岐にわたる業務に携わらなければならない
これまでにも紹介してきましたが、マーケティング業という仕事は市場調査や分析だけでなく、さまざまな業務を行う必要があります。通常のマーケティング業に加え、場合によっては後方や製造など社外の方々とも情報を共有して、協議をする場面も多く出てくることでしょう。
結果を出すためには周囲との連携と課題への迅速な対応が求められるため、場合によっては一日の業務量は膨大になることもあり、労働時間が延びることも考えられます。残業、休日出勤などがたびたび発生するかもしれません。
休日でも情報を追ってしまいがち
これは職業病ともいえるかもしれませんが、マーケティング業という仕事は日々新しい情報を追う仕事でもあります。それだけに自宅に帰ってからのリラックスタイムや休日など、本来は自分の時間を過ごせるときでもついついトレンドの追跡や消費者心理の分析を進めてしまい、休日なのに仕事のことを考えるというシーンが多くあることでしょう。
仕事とプライベートのオン・オフをしっかりと切り替えたい人にとっては大変に感じるかもしれません。
どのような企業でマーケティング職を募集している?
マーケティング職に就きたいと考えても、具体的にどこに行けばマーケティング職に就けるのでしょうか? ここではマーケティング職に就ける可能性が高い企業を紹介します。
転職する場合はもちろんですが、未経験でもマーケティング職に就くことができるのか、それぞれの傾向もここで見ていきましょう。
事業会社
事業会社とは主に商品の製造、販売からサービスの提供を行う企業です。それだけに専門のマーケティング部署があることが多く、マーケティング職に携わりたい方はまず目指した方がいい企業といえるでしょう。商品や消費者、そしてマーケットの知識や理解力が高ければ高いほど重宝されるだけに、かつてマーケティングを経験しているという転職者にはぴったりといえるでしょう。
逆に未経験のままマーケティング職に就くことは事業会社の場合は至難の業になりますが、学生時代にマーケティングや統計学を専門的に学んでいた場合やマーケティングに強い資格を所有している場合は例外もありますので、面接時にその点をアピールするといいでしょう。
支援会社
支援会社というとピンとこない方も多いかもしれませんが、平たくいえば広告会社のことです。クライアントとなる事業会社のマーケティングに関わる役割を担うのが主な業務で、未経験の方でもマーケティングの世界に飛び込める可能性があります。
他にも支援会社には市場調査を専門で行う会社やPR会社もありますので、マーケティング職を希望しているけれど、マーケティング職未経験という場合は支援会社をチェックしてみるといいかもしれません。

マーケティングの仕事におすすめの資格
マーケティング職に就きたいと希望していても未経験だと不安が多いことでしょう。ところが、マーケティングに強い資格を持っていれば話は別です。絶対に所有していないとダメというわけではないですが、転職する際には有利になることは間違いありません。
そこで、マーケティング職を目指す方におすすめしたい資格をいくつか紹介します。それぞれ見ていきましょう。
マーケティング検定
まずは読んで字のごとしのマーケティング検定です。具体的にはマーケティングの知識やスキルをどれだけ有しているかという試験です。1957年から続いている検定ということもあり知名度は高く、この資格があるとマーケターとしての信頼度はグンとアップすることでしょう。
基本的なことから応用まで身に付くため、マーケティング職を志すのであれば所得しておいた方がいい資格といえるでしょう。
マーケティング解析士
マーケターにとって欠かすことができないのが数字の扱いです。常に数字を見るのがマーケティング職といっても過言ではないだけに、データを解析する実力を証明するマーケティング鑑定士の資格は大きな強みとなることでしょう。
マーケティング鑑定士の資格形態は大きく分けると「プロフェッショナル」と「マスター」の2種類ですが、プロフェッショナルはそこから細分化して「感性」「セールス」「ヒューマンコミュニケーション」「アナリスト」に分かれ、プロフェッショナルの上位に位置するマスターは先述した4つの分類からどれを取得したかで「マスターA」「マスターB」「マスターS」、そして「グランドマスター」の受験資格を得られます。
マーケティング・ビジネス実務検定®
マーケティングの基本的な概念や消費者行動、そして戦略といった知識やスキルを総合的に判断する検定がこのマーケティング・ビジネス実務検定®。マーケティング事例という実務に即した問題が出題され、AからCまでの3段階が用意されています。
中でもマーケティング未経験の方には基礎レベルの知識が問われるC級の受験がおすすめです。
ネットマーケティング検定
IT分野のマーケティングを志す方にとって心強い武器となるのがこのネットマーケティング検定になります。インターネットマーケティングの特性などの基礎知識を学習し、そのスキルを証明する試験ですが、AIやメタバース、Web関連法規も学べるのがポイントとなっています。
ブランド・マネージャー
企業や商品のブランディングやマーケティングを行う際、責任者が必要になりますがその責任者を育成する資格がこのブランド・マネージャーです。企業や商品のブランドを維持、管理、さらに向上させるための必要なスキルや知識を備えることができます。
民間の資格で難易度は難しい順から1~3級まで用意されていますが、マーケティング職を目指すのであれば中級レベルの2級より上の資格を取得するのがいいでしょう。
Google AdWords認定資格
Webマーケティングを目指す場合は覚えておきたいのがこのGoogle AdWords認定資格です。Googleが提供している「Google AdWords」という広告の管理・運用の知識を有している人物をGoogleが認定するという資格で、Webマーケティングに特化した資格となっています。
Webマーケティングに絞ったものなので分野としてはやや狭めですが、世界的にも通用する資格なのでWebマーケティングを極めたいという場合には押さえておいた方がいいでしょう。
マーケティング職で歩めるキャリアパス
さまざまなことを行うマーケティング職はいろいろなスキルを磨けるので将来的にはいろいろなキャリアを積むことができますが、キャリアパスとしてはどのようなものがあるのでしょうか?
マーケティング職の最高峰ともいえるキャリアパスは、CMO(最高マーケティング責任者)ですが、その前段階として就けるマーケティング職があります。ここではマーケティング職で歩めるキャリアパスについて紹介します。
マーケティングマネージャー
マーケティングマネージャーとは、市場にリリースした商品やサービスを成功させるために企画や推進、実行するなどプロジェクトの責任そのものを担う立場になります。
カギとなるのは戦略的思考と創造性の高さです。経営に近い立ち位置から企業全体の認知度を高めていくことで利益の拡大を目指す仕事です。
マーケティングディレクター
マーケティングマネージャーよりもさらに進むとマーケティングディレクターというキャリアパスもあります。これは商品やサービス単体ではなく、会社内のマーケティング領域すべてを統括するという重要なポジションになります。
セールスプロモーションの企画から調査、実地などすべてに携わり、ディレクションと管理を行います。マーケティングに関する高度な知識やスキルを有していることはもちろん、全体をまとめるリーダーシップも必須です。
ブランドマネージャー
企業イメージ、価値を高めるためにサービスを一から生み出していくのがブランドマネージャーです。この役職に就くと、ブランディングだけでなく、マーケティングすべての活動に関する責任を有することになります。
マーケティング職はさまざまな視点が必要な仕事ですが、ブランドマネージャーとなると通常のマーケティング職以上に多角的にブランド価値を高める戦略を生み出して実行していくことが求められます。
最高マーケティング責任者(CMO)
日本ではあまり聞き慣れない役職ですが、海外では企業の重要な位置を担うのがCMOです。「Chief Marketing Officer」の略称でマーケティング職のキャリアパスにおいて最高峰のポジションの一つです。
上記3つのキャリアを経験した上で就任するケースがほとんどなので、消費者心理を熟知したマーケターであることが就任への絶対条件となります。取締役や執行役員に就任するケースも多く、企業の成長には大きなポイントとなっている役職といえるでしょう。
広報
マーケティング職はあらゆるスキルを必要とする職業なのでキャリアパスも多いですが、その中でも広報は比較的仕事内容が近く、異動するケースは一般的でもあります。広報は企業の知名度やイメージ向上、製品やサービスの告知を担当し、メディア露出の立案や情報発信の効果的なタイミングを検討することが求められます。
マーケティング職で培った分析力や企画力をフルに生かせるだけに後方というキャリアパスも有効でしょう。

マーケティング職の将来性
いろいろな業務を行うことが多いマーケティング職は激務に見えますが、将来性がある仕事かどうかが気になります。消費者行動やマーケティングの手法はこの先も変化し続ける可能性が高く、特にデジタルマーケティングの分野は今後も幅広い需要があることでしょう。専門性が求められる分野なので経験があればあるほど、あなたの市場価値は大きく向上することでしょう。
また、AIを利用する場面がマーケティングの世界でも目立ってきましたが、すべてをAIにするのはマーケティングの世界では難しいとされていますので、うまく活用していくことが今後は求められるといえそうです。
未経験からマーケティングを仕事にする方法
多種多様な業務内容があるマーケティング職だけに、未経験では厳しいように思えてしまいますが、未経験でもマーケティング職を目指すことはできます。
その場合、主に3つのパターンがありますので詳しく見ていきましょう。
現在の会社でマーケティング部に異動する
まずは最もオーソドックスなのが人事異動です。現在勤めている社内にマーケティング部門があるのであれば、異動願を出せばマーケティング職に就ける可能性があります。特に営業職の場合は消費者の意見や現場の声を多く聞いていることが多く、マーケティングの部門でも役立つことが考えられるため、他の職種よりも比較的配属される可能性が高いといわれています。
全く異なる部門から異動願を出す場合、専門的な知識がある方が有利に働きがちなのでマーケティングの専門スクールに通ってあらかじめ資格を取得しておくと、希望が実現しやすくなるでしょう。
マーケターとしてフリーランスになる
マーケティング部門がない会社に在籍していた場合、いっそフリーランスになるというのも一つの手です。独学で知識を得るケースやマーケティングの専門スクールで資格を得て独立すれば、晴れてマーケターの仲間入りです。
フリーランスのマーケターとなった場合、自分を商品として「自分にしかできないこと」「自分をマーケターとして起用した際の強み」を分析し、SNSやホームページなどで積極的に発信していくことが求められます。
マーケティング部のある企業に就職・転職する
独立するのはリスクが大きいと考える場合は、マーケティングの部署がある企業への転職がいいでしょう。「未経験で向いているかわからない」「興味はあるけれど、求人があるかわからない」という場合は自身だけでなく、転職エージェントを活用すると希望の職業に就ける可能性が高まります。
就職エージェントの中にはマーケティング職や未経験歓迎に特化した求人情報を多く保有している企業も多いので、自力で求人情報を探す労力を省ける上、転職のプロが手厚くサポートしてくれますので、スムーズに転職活動ができるでしょう。
マーケティングを仕事にするのは難しくない
さまざまなスキルが求められることが多いマーケティング職だけに、未経験の求人は決して多いわけではありませんが、戦略と転職への意欲を強く持っていれば未経験からでもマーケティング職に就くことは十分に可能です。
ただし、未経験といっても何も資格を持っていないのと資格を所有しているのとでは大きく差があります。経験こそなかったとしても、マーケティングに有利な資格を所有してから転職活動に臨むことで自分の理想の職場に転職できる可能性が高まります。
自分一人での転職活動が難しい場合は、転職のプロである転職エージェントを活用するのがおすすめです。転職の情報量も多く備えている転職のプロだけにあなたの希望通りの職場にたどり着けることでしょう。

マーケティングの仕事に就きたいならジョバディにご相談を
やりがいを感じられるシーンも多く、キャリアパスも豊富なマーケティング職。働きながらあらゆるスキルを身に付けることができるため、未経験からでもマーケティング職に付きたいという方は少なくありませんが、専門性が高い職種であるため、自分一人でマーケティング職への転職活動を行うのはさすがに難しいと感じることもあるでしょう。
そうした場合は求人サイトのジョバディを活用するのも一つの方法です。職種と勤務地のマッチングをはじめ、キーワードを加えてこだわりの検索をすることも可能です。さらにキャリアアドバイザーへの相談もできるので、転職を考えている方はぜひ登録してみてください。