人の役に立つ仕事がしたい! 選び方、就く方法を解説【業界別仕事の例あり】

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人の役に立つ仕事がしたい! 選び方、就く方法を解説【業界別仕事の例あり】

せっかくなら人の役に立つ仕事がしたいと思う方は多いのではないでしょうか。自分の仕事が世のため人のためになっていることを日々実感できれば、仕事へのモチベーションも維持し続けられます。
この記事では、人の役に立っていることを実感しやすい仕事を業種別に細かく紹介します。また仕事の選び方や希望する仕事に就く方法についても詳しく解説していきますのでぜひ参考にしてください。

【この記事の要約】
●人の役に立つ仕事を選ぶ際のポイントは、目的、資格やスキル、働き方
●わかりやすい人の役に立つ仕事の業界としては、医療・福祉・公務員・教育・建築・土木・物流などいろいろなジャンルがある
●人の役に立つ仕事に就くには、自己分析をする、どうして人の役に立ちたいかをはっきりさせる
●人の役に立ちたいだけでは、合わないこともある
●人の役に立つ仕事に就くときにアピールすることは、具体的に何がしたいか、人の役に立ちたい理由、どんなふうに貢献できるか

人の役に立つ仕事とは一体どんなもの?

「人の役に立つ仕事」と聞いて一般的に多く持たれるイメージは、苦しんでいる人や困っている人を助ける仕事ではないでしょうか。確かに、病気やケガで困っている人を助ける医療や福祉関係の仕事は人の役に立っている仕事の代表格といえます。しかし、それらのように直接的に人を助ける仕事だけが人の役に立つ仕事ではありません。社会や地域に貢献できる仕事も人の役に立つ仕事です。さらにいえば、現在存在しているすべての仕事が直接的であれ間接的であれ、必ずわれわれ人の役に立っています。仕事として報酬を得られている以上、それはすなわち誰かが欲しているものを提供できているのであり、人の役に立っているといえるでしょう。

人の役に立つ!と思う仕事に就くメリット

人の役に立つ仕事をしていると、誰かのためになるだけでなく自分にも以下のようなメリットがあります。

● 仕事にやりがいを感じ、長く続けられる
● 自分も成長することができる

一つずつ見ていきましょう。

仕事にやりがいを感じ、長く続けられる

人の役に立つ仕事に就くと、「誰かのためになっている」というやりがいを強く感じられるため、前向きに仕事に取り組めるようになります。やりがいを感じられるとモチベーションが上がり、仕事への意欲も湧くでしょう。その結果、ますます良い成果を上げられるようになり、充実感や満足感から仕事が長続きしやすくなります。特に直接的に人から「ありがとう」と言われる仕事は自己肯定感が上がるため、自分に自信が付くというメリットもあります。

自分も成長することができる

人の役に立つ仕事をすると、「もっと人のためになることをしてあげたい」という気持ちが芽生えやすくなります。同時に、「より人の役に立つために知識やスキルを高めよう」という意識も出てくるでしょう。その結果、キャリアアップや昇進など自身のキャリアにとっても良い効果をもたらすようになります。また、前述の通り「人の役に立っている」という自覚を持つことで心が豊かになり、度量が増すなどの人間的成長にもつながります。

どんなふうに人の役に立ちたいのかをチェックしよう

人の役に立つ仕事に就く前に、自分がどんなふうに役に立ちたいのかをチェックしましょう。
以下3つのうち当てはまるものを確認しておくと仕事選びの際に役立ちます。

● 人々の生活を豊かにして人の役に立ちたい
● 苦しんで助けが必要な人の役に立ちたい
● 人に喜ばせて人の役に立ちたい

一つずつ見ていきます。

人々の生活を豊かにして人の役に立ちたい

人が生活していくにはさまざまな物資が必要です。電気やガス、水道といった資源を代表に、その他のものも、それを当たり前に享受できるよう支えてくれている人がいることを忘れてはなりません。電気は電力会社に勤めている人が途切れることなく各家庭に届くよう管理しています。食材も、作る人、それをお店に運ぶ人、売る人とどこにでも人の手がかかっています。人々の生活を支える仕事なら、誇りを持って業務に従事できるでしょう。

苦しんで助けが必要な人の役に立ちたい

病気やケガをして苦しんでいる人や、高齢者で介助を必要としている人は世の中にたくさんいます。自分の持てる知識やスキルのすべてを使い、助けを必要としている人に寄り添い、救うことを使命とする医療や福祉は人の役に立つ仕事の代表格です。その他、身体的には支障がなくても生活に困っている人や、お金に困っている人などもいます。そのような人々にアドバイスをし、解決に導いていく仕事は直接的にやりがいを感じられるでしょう。

人に喜ばせて人の役に立ちたい

人を喜ばせて笑顔にするのも、人の役に立つ仕事の一つです。例えばウエディングプランナーやヘアメイクアーティストなどのブライダル関係や、アパレルの販売職などがこれにあたります。同じ人の役に立つ仕事でも、医療や福祉に比べて、こちらの種類の仕事はポジティブな感情を人に与えられるのが特徴です。商品やサービスの提供を通じて、働いている自分自身も幸せな気持ちになれるでしょう。

人の役に立つ仕事を選ぶ際の3つのポイント

人の役に立つ仕事を選ぶ際には、以下3つのポイントを念頭に置いて考えるとよいでしょう。それぞれ紹介しますので、参考にしてください。

● 目的から仕事を選ぶ
● 資格やスキルから仕事を選ぶ
● 働き方から仕事を選ぶ

一つずつ見ていきます。

目的から仕事を選ぶ

前述の通り、人の役に立つ仕事にもいろいろなタイプがあります。その中で仕事を選ぶには、自分がどのような形で人の役に立ちたいかを考えることが重要です。人の役に立つ仕事の幅は非常に広く、いってみればこの世に存在するすべての仕事が何らかの形で誰かの役に立っています。このことからも仕事を選ぶ際は、まず自分の希望する条件に合う仕事を選ぶのがよいでしょう。同時に自分の性格や順応性を見て判断をすることも大切です。

資格やスキルから仕事を選ぶ

人の役に立つ仕事で具体的に使える資格やスキルを持っているのであれば、その中から仕事を選ぶのもよいでしょう。この場合、「やりたいこと」というよりも「できること」を基準に仕事を選ぶため、入社してから即戦力として活躍できる可能性が高まります。
ただし、特別な資格やスキルがないからといって人の役に立つ仕事ができないわけではありません。資格や学歴がなくてもできる仕事はたくさんありますので安心してください。

働き方から仕事を選ぶ

人の役に立つ仕事は働き方から選ぶこともできます。例えば、将来は独立したい、安定した職に就きたい、家事と育児を両立したいなど、就く仕事以外にやりたいことがある場合はこの方法がおすすめです。いくら仕事内容が魅力的でも残業や休日出勤が多くプライベートの時間が取れないような状況では、ワークライフバランスの実現は困難です。仕事はやりたいことから選ぶのが基本ですが、続けなければまた転職をすることになりかねません。

業種別・人の役に立つ仕事

人の役に立つ仕事は、以下に挙げるさまざまな業界に存在しています。

● 福祉関係の仕事
● 公務員の仕事
● 教育関係
● 建築・土木関係
● 物流関係
● 医療関係の仕事
● その他

ここからは、各業種別にどのような仕事があるか具体的に紹介していきます。

福祉関係の仕事

まずは福祉関係の仕事から見ていきましょう。
以下は高齢者など介護が必要な人をサポートすることで役に立つことを直接的に実感できる職種です。

● 介護福祉士
● ホームヘルパー(訪問介護員)
● 生活相談員
● 心理カウンセラー

一つずつ見ていきます。

介護福祉士

介護福祉士は高齢者や障がいを持っている人を支援する仕事です。その多くは高齢者施設や介護施設に勤務し、食事や排泄(はいせつ)、入浴など介護が必要な人の日常の面でのサポートを行います。直接利用者と接する仕事であるため、人の役に立っていることを実感しやすいでしょう。今後ますます高齢化が進む日本において、さらに高い需要が続くことが見込まれています。なお、介護福祉士は国家資格であり、取得には実務経験など一定の条件が必要です。

ホームヘルパー(訪問介護員)

ホームヘルパーは介助が必要な人の家を訪ねて、日常生活をサポートする仕事です。主に高齢者の自宅へ訪問することが多くなります。思うように体が動かない高齢者にとって、日常生活をサポートしてもらえるのは、非常に助かることです。直接お礼を言われることも多く、やりがいを感じやすいでしょう。なお、ホームヘルパーに資格は不要で高卒でも働けますが、利用者の体に触れる身体介護は資格がないとできませんので注意してください。

生活相談員

生活相談員は介護福祉施設や、障がい者施設で利用者の生活の相談を受ける仕事です。ソーシャルワーカーとも呼ばれ、施設利用におけるサービスのことから金銭面のことまで幅広い相談を受け付けます。施設と利用者の間に立って調整を行う橋渡し役のような存在であり、利用者本人だけでなくときに利用者の家族からの相談を受けることもあります。日常生活に困難を抱えている人に必要な援助を行う社会的貢献度の高い仕事といえるでしょう。

心理カウンセラー

心理カウンセラーはストレスなど心に悩みを持った人に寄り添い、一緒になって悩みに向き合い解決していく仕事です。心理カウンセラー自体に特別な資格はないため無資格でも違反にはなりませんが、心理系の臨床心理士や国家資格で公認心理士を取ってスキルの証明としている人も多くいます。
クライアントの悩みに一緒に向き合うことで、ともに乗り越え、元気になっていく姿を見ることができると大きなやりがいを感じられるでしょう。

公務員の仕事

公務員の仕事にも人に役立つ仕事があります。行政サービスは市民生活に不可欠であり、中でも以下の職業は人々を危険から守る仕事として知られています。

● 警察官
● 消防士
● 自衛官

いずれも非常に有名ですが、改めて見ていきましょう。

警察官

警察官は地域の人が安心安全に暮らせるように治安を守るのが仕事です。正義感が強く体力に自信のある人が向いているでしょう。警察官になるには警察官採用試験に合格し、身長、体重、視力といったいくつかの身体条件を満たさなければなりません。また、事件や事故では頼れる存在ではあるものの、危険な現場へ突入するため命の危険も伴います。責任が大きく覚悟が必要ですが、その分大きなやりがいを感じられる仕事でもあります。

消防士

消防士は火災現場で取り残された人を救出し、消火活動を行う役割を担っています。自分の働きが人の命に直結する責任も危険も非常に大きい仕事です。ロープを使って燃え盛る建物内へ侵入するなど、その業務の特性上特別な技術や体力が求められます。消防士は命の危険にさらされている人を救う市民のヒーローであり、人の役に立っていることを実感しやすい職業です。人から頼りにされ、助けた人から感謝の言葉をもらえるのもやりがいになるでしょう。

自衛官

自衛官は国民の平和を守る国家公務員です。日本の領海、領空、領土を外部の攻撃から守ることや、災害時に出動し救助を行う任務を負います。その任務の大きさから、身体の頑丈さや健全な心身が備わっていることに加え、厳しい訓練を乗り越えるタフさや規律を守る協調性なども求められます。警察官や消防士同様に命の危険も覚悟しなければなりませんが、その分やりがいは大きく、国民の平和のために働いているという使命感を得られる仕事です。

教育関係

人を導く教育関係も人の役に立つ仕事です。
特に将来を担う子どもの成長は目覚ましいものがあり、その過程に携われる以下の職種は多くの感動ややりがいにあふれています。

● 教師
● 保育士
● 塾講師

一つずつ見ていきます。

教師

教師は小、中、高校で受け持った児童・生徒に勉強を教え、ときにはメンタルのサポートや生活面でのサポートもする仕事です。その他に部活やクラブ活動の顧問などをすることもあります。教師という存在は子どもの人生に大きな影響を与えます。そのため、ただ勉強やスポーツを教えるだけでなく、子どもにとってお手本となるような大人でなければなりません。教え子の成長を身近で見守れる教師の仕事は、大きなやりがいを感じられるでしょう。

保育士

保育士は保育園、児童養護施設、乳児院などで保護者に代わって子どもの食事や排泄、着替え、睡眠などの保育をする仕事です。現在は共働きの家庭が多く保育園を利用する家庭も増えてきており、保育士の需要は高まり続けています。働いている間に保育してもらえる感謝を保護者から伝えられることもあるでしょう。何より赤ちゃんの頃からずっと世話をしてきた子どもたちが成長していく姿を間近で見ることは、他の何にも代えがたい感動があります。

塾講師

塾講師は学習塾で学校の補習や受験対策の勉強を教えるのが仕事です。ときにはいろいろな理由により休学し、学習に遅れてしまっている生徒のメンタルケアを行うこともあります。少子高齢化が進む一方で、意外にもその「少子」を対象とする塾の需要は高まっているという現状があります。生徒がテストで良い点数を取ったり、受験に合格するのを見られたりするのは塾講師の醍醐(だいご)味であり、やりがいや役に立っていることを実感しやすい職業です。

建築・土木関係

建築や土木などインフラの整備は人々の生活基盤を支える重要な仕事であり、大きく人の役に立っています。
主に以下のような職種があります。

● 建築施工管理技士
● 大工
● 左官
● 土木作業員
● 土木施工管理技士

一つずつ見ていきましょう。

建築施工管理技士

建築施工管理技士は工事現場で工事の進行の指示・管理をする仕事です。決められた期限内・予算内で着実に工事を進めるために必要な資材や人材を割り出し、工場全体をコントロールする役割を持ちます。生活に必要な建物や設備、橋・道路などの建設に携わるため、完成した後に多くの人が利用するのを自分の目で見ることができます。「あの橋はおじいちゃんが作ったんだよ」などと後世に伝えていけるのは大きなやりがいになるでしょう。

大工

大工は住宅などの木造建築物を建てる仕事です。設計図に従って、資材の確保や加工、現場での施工なども行います。木材は建材として優秀ですが、繊細な取り扱いが必要なため、専門知識や経験を持った大工の存在が欠かせません。更地から基礎工事を施し、自らの手で建築物を形作っていく作業は、完成したときにこの上ない喜びを感じられます。また、施主から感謝してもらえる瞬間も人の役に立っていることを実感しやすいでしょう。

左官

左官は建物を建てるときに土やモルタルなどの材料を使って壁や床を塗ったり、タイルやレンガの下地を作ったりする仕事です。最近は建物にしっくいなどの自然素材を使うことが増えてきたため、需要が高まっています。一見地味に見えますが、建物の美観を整える左官の仕事は人々の心を和ませ、縁の下の力持ちとして建築を支えています。なお、左官工になるには、ベテランの左官工について見習いながら経験を積んでいくのが一般的です。

土木作業員

道路や河川・橋梁(きょうりょう)・ダムをはじめとした工事現場で作業を行うのが土木作業員です。作業内容には資材の運搬、掘削や盛り土、コンクリートの打ち込みや締め固め、地下水道やガス管補修、造成や埋め立てなどがあります。公共設備の建設や環境の整備などを担うため人の役に立ちます。外見が似ているせいか「とび職」と混同されることがありますが、とび職は建設現場の高所で足場の組み立てや解体がメイン作業になる別の職種ですので注意してください。

土木施工管理技士

土木施工管理技士とは、土木工事の監督、工事現場の管理を行う責任者です。その仕事内容は現場作業の指示や管理にとどまらず、施工計画の策定や予算、周辺住民への説明、役所への申請手続きなど多岐にわたります。そのため国家資格が必要であり、土木工事の現場でキャリアアップをするならこの土木施工管理技士の取得を目指すことになります。インフラ整備や災害復旧などの現場工事でダイナミックに人の役に立つことができるでしょう。

物流関係

物流は必要なものを必要なところへ運ぶことで人々のニーズに応えます。
海運、航空貨物、倉庫など多岐に渡りますが今回は以下の仕事をフォーカスしてみます。

● 配送ドライバー
● 中距離・長距離トラックドライバー
● 鉄道の運行関連の仕事
● 鉄道の技術関連の仕事

一つずつ見ていきます。

配送ドライバー

配送ドライバーは個人、企業、店舗に荷物を届ける仕事です。近年、インターネットショッピングの需要が高まる中で、なくてはならない存在となっています。
配送ドライバーには大きく分けて長距離と短距離の仕事があります。それぞれの詳細は後述しますが、いずれも必要とする人に必要な荷物を届けることで直接感謝されることも多く、やりがいを実感しやすいでしょう。配送ドライバーはあらゆる分野で活躍し、この社会を支えています。

中距離・長距離トラックドライバー

配送ドライバーの中でも大型・中型などのトラックで、ある程度遠くまで荷物を運ぶのが中距離・長距離のトラックドライバーです。時間をかけて大切な荷物を届けることで人の役に立っていることを実感する他、届け先の顧客から感謝されることも多いでしょう。運転中は一人のため人付き合いのわずらわしさがなく、また仕事でいろいろなところに行くチャンスが得られるなどのメリットもあります。車の運転が好きな人にはおすすめです。

鉄道の運行関連の仕事

鉄道の運行関連の仕事には、駅員、車掌、客室乗務員、運転士などの職種があります。子どもの頃に憧れていたという人も多いのではないでしょうか。需要が安定しており、就職先としての人気も高い分野です。
仕事内容は人や貨物の移動を担うインフラサービスを提供しています。乗車しているお客さまや荷物を安全に移動させる責任がありますが、その分やりがいも大きいでしょう。日々多くの人の通勤や通学を支えることで人の役に立つ仕事です。

鉄道の技術関連の仕事

鉄道に関する仕事の中でも設備や建築物のメンテナンスを行うのが技術職の仕事です。車両や線路、トンネル、電気設備などのメンテナンスや管理などを行います。どれだけ運転士が安全運転を心がけても、もし車両が故障していたら大事故につながってしまう危険があります。人を運ぶ鉄道関連の仕事において、技術職は安全に運行させるために欠かすことのできない存在です。責任は重くなりますが、やりがいのある仕事といえるでしょう。

医療関係の仕事

医療関係の仕事は人の役に立つ仕事の代表格でしょう。
以下のような職種がありますが、専門的な知識や資格が必要なものが多く、未経験からの転職は現実的に厳しいかもしれません。

● 医師
● 看護師
● 助産師
● 薬剤師
● 医療事務

一つずつ見ていきます。

医師

医師は命に関わる専門職で、高度な知識と技術が必要です。医師として治療行為をするには医学部に通って国家試験を受けなければならず、長い時間とお金がかかります。社会人になってから医師を目指すことも可能ですが、学費を払える貯金と経済的に生活を支えてくれる存在がなければ厳しいかもしれません。人の命に関わる仕事なので、難易度も高く誰でもなれるわけではありませんが、その分社会的信用は非常に高いものがあります。

看護師

看護師は医師の指示に従って治療や診察をサポートする仕事です。こちらも看護学校や大学で看護の専攻を取って学び、国家試験を受けて資格を取る必要があります。医師ほど難易度は高くありませんが、しっかり知識と技術を学ばなければ合格するのは難しいでしょう。また、医師のサポート以外にも、患者に寄り添い、介助や生活のサポート、メンタルのケアなども行うこともあります。学校や福祉施設、保健所などさまざまな場所で活躍できます。

助産師

看護師の中でも出産の介助に特化した仕事をするのが助産師です。妊婦や産婦の体調管理や育児のサポートも行います。助産師になるには、看護師の資格を取得してから助産師養成課程のある専門学校や大学などで学び、助産師国家試験を受けて合格する必要があります。女性にしかなれない職業ですが、妊婦にとって助産師の存在は非常に大きく、新しい命を預かるやりがいの大きな仕事です。人の役に立つことを強く実感できるでしょう。

薬剤師

薬剤師は治療で薬が必要な患者のために、医師の指示のもと薬を調剤したり、説明したりする仕事です。薬剤師になるには薬学部で6年間の薬剤師養成課程を修了し、国家試験に合格しなければなりません。自分が調剤した薬で患者が治癒していく過程までは見られなくても、患者からの相談にのることで人の役に立っていると感じられるでしょう。就職先は病院や薬局、ドラッグストアの他、製薬会社で薬の研究・開発に従事する人もいます。

医療事務

医療事務は医療機関で事務全般を行う仕事です。受け付けや会計の他、患者やその家族、面会者などに対応するクラーク業務、診療報酬を健康保険に請求するレセプト業務などがあります。医療事務は他の医療従事者と異なり、国家資格が必要な仕事ではありませんが、医療事務管理士をはじめいくつかの民間資格があるため、取得しておくと就職に役立つでしょう。事務職でありながらも、患者と接する機会が多いため、人の役に立っていると思いやすい職種です。

その他

その他にもたくさんの仕事があります。人を笑顔にするものや、喜ばせる仕事も人の役に立つ仕事です

● キャリアコンサルタント
● ファイナンシャルプランナー
● NPO/NGOの職員
● JICA、青年海外協力隊など
● 弁護士

一つずつ見ていきます。

キャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントは職業選択などに関する相談に応じたりサポートを行ったりするキャリア支援の専門家です。2016年に国家資格となりました。最近では求職者の相談のみならず、キャリアに関する研修講師や組織に入ってキャリア形成制度の設計や運用を行うなど、多方面での活躍が期待されています。人生において大きな意味を持つ「仕事」に関するサポートは、悩んでいる人や困っている人の大きな力になるやりがいある仕事です。

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナーは通称FP(エフピー)とも呼ばれ、お金にまつわるさまざまな悩みを聞き、解決に至るまでのアドバイスを行う仕事です。老後資金や節税、家計管理といったものまで幅広く悩みを聞いてくれるお金の相談役といえるでしょう。金融機関や不動産業の他、一般企業などで幅広く活躍しています。生活に欠かせないお金の相談を聞いてくれるため顧客から感謝されることも多く、役に立っていることを実感できるでしょう。

NPO/NGOの職員

NPOやNGOといった団体職員は社会のさまざまな課題を解決するための事業の立ち上げや運営に関わる仕事をします。NPOは「非営利団体」、NGOは「非政府組織」の意味で、NGOは一般的に国際的な活動を行う団体を指します。営利を目的とせず設立されていることから、人の役に立つために存在している組織といってもよいでしょう。現場や本部事務局などいろいろな仕事があり、課題を解決することで直接的に人の役に立てます。

JICA、青年海外協力隊など

JICAは政府系機関で、開発途上国の支援を行う組織です。青年海外協力隊は、JICAが実施しているボランティア派遣制度です。いずれも国際協力という形で人の役に立つことができます。貧困や教育、環境などの分野で問題解決のために働いており、さまざまな形で人助けに関われますが、具体的な内容や条件は組織によって異なります。現地での活動以外にも仕事内容は多岐にわたるため、詳細は各サイトを確認するようにしてください。

弁護士

弁護士は法律の専門家として困っている人を助ける役割を担います。争いごとを未然に防いだり、当事者に代わってトラブル時の交渉や訴訟の対応をしたりするのが主な仕事です。取り扱う事件には民事と刑事がありますが、いずれも依頼者の人権擁護と社会正義の実現を果たすべく知力を尽くします。弁護士資格は誰もが知る非常に難易度の高い国家資格であり、簡単になれるものではありませんが、人の役に立つ仕事の代表的な例だといえるでしょう。

人の役に立つ仕事は資格がなくてもできるものがある!

人の役に立つ仕事には資格がなくてもできるものもあります。もちろん医師や看護師のような職業は資格が必要ですが、すべての仕事において資格が必須なわけではありません。もし、人の役に立つ仕事に就くために資格を取っておきたいと考える場合には、資格を取ることだけが目的になってしまわないように注意してください。民間の資格や通信教育で取れる資格はたくさんありますが、誰でも簡単に取れるような人気の資格は他の人との差別化が図れません。持っていてもさほど有利にならないケースもあり、資格取得にかけた時間が無駄になってしまいます。まずは資格がなくてもできる仕事を探して、その中で自分がやりたいと思える仕事を選ぶのがベストでしょう。

資格がなくてもOK! 人の役に立つ仕事

ここからは資格がなくても働けて、人の役にも立つおすすめの仕事を3つ紹介します。

● 清掃員
● 葬儀社
● ブライダル関係

一つずつ見ていきます。

清掃員

清掃員はオフィスや病院、ビルといった場所の掃除をする仕事です。どのような仕事であっても職場環境を清潔に保つのは必須です。そのため、需要がなくなる心配がなく、安定した収入を得ることができます。また、資格の有無のみならず、学歴や年齢も関係なく働けるため、意欲さえあれば誰でも仕事に就けるのも魅力でしょう。
掃除をしてキレイにすることで、利用者から直接感謝される機会も多く、地域や社会への貢献度が高い仕事です。

葬儀社

葬儀も人生における大切なセレモニーです。葬儀社の仕事は、葬儀場で遺族に寄り添い、葬儀を進めていく役割を担っています。人の役に立つ、なくてはならない仕事です。
葬儀社に就職するにあたって、特に資格や学歴を問われることはありません。遺族の助けになりたいと思う人は葬儀屋の仕事を検討してみてはいかがでしょうか。大切な人の最後の式を滞りなく執り行うことで、遺族から感謝されやりがいを感じることができるでしょう。

ブライダル関係

ウエディングプランナーは結婚式を演出する仕事です。新郎新婦の理想の結婚式をヒアリングし、式場探しから食事、ドレス、進行などのトータルプロデュースを行います。ブライダルマナーや一般常識などについての深い知識が必要ですが、特に必要な資格はありません。民間の資格やブライダルの専門学校はあるものの、誰にでも挑戦しやすく人気があります。
人生の新たな出発を演出し、新郎新婦および参列者から喜ばれるやりがいのある仕事です。

人の役に立つ仕事に就くには?

では、人の役に立つ仕事に就くには何をすればよいのでしょうか?
一般的に、以下の2つの準備をしておくのがおすすめです。

● 適性を知るために自己分析をする
● どうして人の役に立ちたいのかをはっきりさせる

一つずつ見ていきます。

適性を知るために自己分析をする

人の役に立つ仕事に就くには、自己分析をして自分を知ることが大切です。これまでの経験を振り返り、自分は何をしたいのか、どんなことが得意で強みなのか、長所は何かなどを知っておくとよいでしょう。そうすることで自分に合う仕事を見つけやすくなります。どんなに魅力的に見えても自分に適性のない仕事は長く続かないため、マッチする仕事選びはとても大事です。また、しっかり自己分析をしておくと面接時にも効果的なアピールができます。

どうして人の役に立ちたいのかをはっきりさせる

自己分析をしたら、次は自分がどうして人の役に立ちたいと思うのかを考えてみましょう。このときのポイントは具体的に、誰に対して、どのように役に立ちたいのかまで掘り下げて考えることです。自分のしたいことと、人の役に立つ仕事をつなげられると、面接の際に志望動機を明確に伝えることができます。何か人の役に立ちたいと思ったきっかけや、背景、エピソードがあればそれも併せて伝えられると、さらに説得力が増すでしょう。

人の役に立ちたい!だけでは合わないこともある

注意しなければいけないのは、「人の役に立ちたい」といった理由だけで仕事を選ばないことです。いくら人の役に立てる仕事でも、自分の性格や能力が合っていなければ入社後にミスマッチが起きてしまう可能性もあり得ます。わかりやすい例でいうと、人を助けたいと思って看護師になっても、血を見るのがダメなら続けられないでしょう。人の役に立ちたいという気持ちは大切ですが、自分の適性に合ったものを見つけることが何より大切です。

人の役に立ちたい仕事に就く際にアピールすること

人の役に立ちたい仕事に就くときには以下3つの点をアピールするとよいでしょう。

● 具体的に自分が何をしたいのか
● なぜ人の役に立ちたいのかを深堀
● 自分がどんなふうに貢献できるかもアピールする

一つずつ見ていきます。

具体的に自分が何をしたいのか

人の役に立つ仕事に就いて具体的に何をしたいのかを伝えましょう。漠然と「人の役に立ちたい」と述べただけでは抽象的で熱意が伝わりにくく、採用する側としても働いているところをイメージしづらくなります。例えば、志望する企業の独自の取り組みなどを挙げて、自身の目指す人助けが志望企業の取り組みを通じて達成できるなどと伝えてみてもよいでしょう。オリジナリティのある内容になり、志望理由が理解しやすくなります。

なぜ人の役に立ちたいのかを深掘り

具体的に自分が何をしたいかがわかったら、今度はなぜ人の役に立ちたいと思うのかを考えてみましょう。例えば、「出産してもキャリアを諦めることなく子育てができるよう力になりたい」など人の役に立ちたいと思った背景を思い出し、言語化して伝えます。また、「足をけがしてしまったときに、それを治してくれたお医者さんが素晴らしいと思った」など過去に経験した具体的なきっかけがあればそれもアピールに使うとよいでしょう。

自分がどんなふうに貢献できるかもアピールする

上記の2点は自分視点の志望動機ですが、選考では採用する企業側の視点も考慮しなければなりません。例えば「貴社の〇〇の商品を世間に認知させることで人々の健康促進の一助を担いながら売り上げに貢献したい」などと伝えれば企業への貢献度もアピールできます。自分が企業に入ってどのような貢献ができるかを深掘りして考えることが大切です。そして人の役に立ちたいという気持ちが企業にもたらす具体的なメリットを伝えましょう。

自分に合った仕事で人の役に立とう

世の中に人の役に立つ仕事はたくさんありますが、一番大切なのはその仕事が「自分に合っているかどうか」ということです。仕事は人生の一時期においてもっとも多くの時間を占める可能性のあるものです。仕事を通じて誰かの役に立つことができれば、日々の充実度も上がるでしょう。だからこそ人の役に立つ仕事を探すのはもちろん大切なことではありますが、一方でその仕事の適性が自分になければ嫌になってしまう可能性も出てきてしまいます。やりたいと思える仕事の中で自分の適性に合っているものを探し、なおかつ人の役に立つ仕事を選ぶことがもっとも重要です。まずは本記事で紹介した内容を参考にして、自分がどんなふうに人の役に立ちたいのかを考えてみてはいかがでしょうか。

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人の役に立つ仕事を探すのは、簡単なようでいて意外と難しかもしれません。
ジョバディならキャリアアドバイザーから直接アドバイスがもらえるため、本当に自分に合った仕事を見つけやすくなり、やりがいにつなげることができるでしょう。人の役に立つ仕事に就きたいと考えているなら、ジョバディの利用がおすすめです。

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