第二新卒はいつまで？ 転職を成功させるポイントとタイミングを解説

「転職活動を始めてみたけど、自分が今どういう状況にあるのかわからない。最近よく第二新卒という言葉を聞くけど、どういう意味なのか、自分はそこに当てはまるのだろうか」
この記事にたどり着いたあなたは、こんな疑問を抱えているのではないでしょうか。

現在転職を考えている方、すでに転職活動を始めている方、特に予定はないけど転職情報を何気なく見ている方も、転職について調べていく中で「第二新卒」という言葉を見聞きする機会は多いと思います。
この記事ではこの「第二新卒」にスポットライトを当てて、第二新卒の定義や特徴、転職市場での需要、転職を成功させるためのポイントなどを簡潔に紹介します。
今回は大きく分けて以下の4つの項目について解説します。

●第二新卒には定義はなく、企業や業界で解釈が異なる
●新卒3年未満、あるいは25歳以下とされることが多い
●第二新卒は即戦力としての期待や柔軟性の高さで需要がある
●第二新卒にはメリットもあればデメリットもあり、その点は理解しておかなければならない

それでは、詳しく説明していきましょう。

第二新卒の定義はない

第二新卒という言葉をよく聞いたり目にしたりすることはあると思いますが、実は明確な定義はありません。なぜ明確な定義がないのか。それは第二新卒を募集する企業や業界によって解釈が異なる可能性があるため、こういう人が当てはまるということを一概にはいえないのです。しかし定義がなければ自分の状況を把握できません。

ここからは第二新卒について一般的な解釈や特徴を解説していきます。

一般的に新卒3年未満・25歳まで

多くの企業や転職市場で一般的とされている条件は以下のようになっています。
① 新卒で入社して3年未満であること
新卒で入社した会社を1～3年未満で退職し、また新たに仕事を探している人が該当します。
② 25歳までであること
これは学校卒業後、新卒で入社してから1～3年未満ということになるので、高校卒業であれば20歳前後、4年制大学卒業であれば25歳までの人が該当します。

しかしまたこれらの条件も転職サイトなどによって異なります。
ただ多くの解釈として共通しているのは、短期間でも社会に出たことがあるという点です。

転職経験の有無は無関係

第二新卒の定義に転職経験の有無は関係ありません。
第二新卒の立ち位置としては、新卒と前職での経験を生かせる社会人との中間となります。
これも企業や業界によって異なりますが、初めての転職でも、複数回の転職経験があっても、年齢や経験年数が該当すれば第二新卒として扱われる可能性があります。
例えば高校卒業後、2回転職してまた新たに仕事を探そうとするとき、上記に示したように年齢が25歳以下で、今まで働いてきた会社を1～3年未満で退職しているのであれば、第二新卒として扱われる可能性があるということです。

第二新卒と既卒・中途の違い

第二新卒とは上記にも示した通り、一般的に新卒入社して1～3年未満で退職し、再び仕事を探している25歳までの人を指しています。
既卒とは高校や大学、専門学校などの学校を卒業後、進学・就職の両方をしていない人、つまり就業経験のない人のことを指します。一般的には卒業後、1～3年程度の人を指すことが多いようですが、明確な定義はありません。
学校を卒業して1～3年程度であることは第二新卒と同じですが、就業経験の有無が第二新卒との違いとなります。
中途とは一般的に就業経験がある人のことを指します。第二新卒も就業経験があるという点においては同じなので中途に含まれてはいますが、中途は経験者が基本でありスキルも求められています。それに対して第二新卒では経験やスキルをそれほど求められていません。

高卒の場合の第二新卒とは？

これまでに示しているように高卒の人も第二新卒として転職することができます。
大卒同様はっきりとした定義はありませんが、高卒の場合は高校卒業後3年以内を指すことが多いようです。つまり高校卒業後就職し、その勤務先を3年以内に退職して、転職活動をしている人が該当するということです。
ただし第二新卒は新卒と違いライバルが大卒者や中途経験者になります。両者と比較すると、高卒の第二新卒者は選考で不利になりやすい可能性があります。また、大卒者と異なり、高卒第二新卒は企業側が認めていない場合があるため、しっかりと企業研究を行うことが大切です。

転職市場で第二新卒に需要がある理由

近年の転職市場では、第二新卒をターゲットにした採用を行う企業が増えてきています。ではなぜ第二新卒に需要があるのか。これについては以下の5つの理由が考えられます。

・基礎教育が終わっているため比較的即戦力になる
・新卒に近い柔軟性が期待できる
・採用時期が決まっているわけではない
・新卒採用の不足を埋められる
・仕事への意欲が高い傾向がある

ここからは上記に示した第二新卒に需要がある理由について詳しく解説していきます。

基礎教育が終わっているため比較的即戦力になる

新卒と第二新卒を比べたときのメリットは社会人経験をアピールできる点です。企業側は第二新卒が前職で基礎的なビジネススキルや社会人としての振る舞いを身に付けているため、教育コストを削減できると判断します。また、企業の理念や仕事内容などを理解しやすいため、基本的な教育コストを抑えられ、早期に即戦力として期待されている場合が多いようです。
上記のことから、転職活動をする際には最低限のビジネスマナーを意識し、また、企業側の募集内容と前職での業務が関連している場合は、業務経験についてもアピールすることで転職活動を有利に進められる可能性があります。

新卒に近い柔軟性が期待できる

第二新卒は新卒同様に柔軟な思考を持ち、新しい環境や業務に適応しやすいと考えられています。また、企業文化への順応性や新しいスキル習得を目指すことへの期待値が高いこともメリットとして挙げられます。
実際に第二新卒の採用基準では、中途のような経験やスキルよりも、熱意やポテンシャル、入社意欲の高さなどの人物面を重視する傾向があるため、未経験の業種や職種へのキャリアチェンジや、入社が難しそうな業界や企業にもチャレンジできるいい機会だと考えられます。

採用時期が決まっているわけではない

一般的に新卒での就職活動は、インターンシップや会社説明会などが多く半年～1年ほどの期間をかけてじっくり行いますが、転職活動においては短期間で進むことが一般的です。
また採用時期についても新卒採用と異なり、第二新卒の採用は通年で行われています。
これは第二新卒として転職活動をしている時期が人それぞれ違うことや、企業側も一度に大勢の学生を選考する新卒採用に比べ少ない人数から選考できるということ、さらに企業側の人材ニーズに応じて柔軟に採用できることが関係しています。

新卒採用の不足を埋められる

近年第二新卒の需要が高まっているのは、新卒の確保が困難であるという理由です。
2024年卒の大卒求人倍率は、2023年卒のときよりも増えており、多くの企業で人材確保が難しい状況であるといわれています。
そこで企業が新卒採用で目標人数を確保できなかった場合の補完策として、第二新卒採用が活用されています。
学校を卒業してから日が浅く、新卒と同じようなフレッシュさや柔軟性を持ち合わせているため、人材不足解消の手段として第二新卒は重要視されています。

仕事への意欲が高い傾向がある

第二新卒が転職を決意するまでの経緯を考えた場合、中途と比べると経験やスキルを求められる可能性は低いので、自分が以前から興味を持っていた未経験の業種や職種へのキャリアチェンジや、入社が難しそうだと思っていた業界や企業へのチャレンジなど、キャリアアップへの意欲が高いことが評価されています。
これは企業側が期待する主体性や成長意欲があるということにつながります。
転職活動を進めていく中で、企業が求めている人物像にマッチしている点があれば積極的に自身の仕事への熱意をアピールしていくことも重要なポイントとなります。

第二新卒が転職を考える理由は？

第二新卒が転職を考える理由は一般的には以下のような理由となります。

・仕事内容にやりがいを感じないから
・給料や昇給などでキャリアアップが見えないため
・人間関係が良くなかったため

自分の希望に沿った転職をするためには、仕事へのやりがいやキャリアアップしたい動機、前職での不満の原因など転職を考えるに至った理由をきちんと掘り下げて考えることが大切です。

ここからは上記のことについて詳しく解説していきます。

仕事内容にやりがいを感じないから

多くの第二新卒者は「やりがいの欠如」を感じています。
仕事に対して達成感や充実感などの手ごたえを感じたり、会社での将来的なビジョンを思い描きそこに向けて成長していけるように努力したり、また信頼している上司に褒められたくて頑張ったりと人それぞれ仕事へのやりがいには違いがあります。こうした「やりがい」は仕事へのモチベーションに関わっており、やりがいがないと業務に対する向上心や楽しさを抱きにくくなります。
第二新卒者は初めて社会に出て、それまでイメージしていた仕事への期待と現実のギャップ、自己実現の欲求、成長機会の不足などでやりがいを感じられずそのまま退職する傾向があります。

給料や昇給などでキャリアアップが見えないため

第二新卒が転職を考える理由の一つとして給料や昇給に不満があったという場合も多々あります。
給料に対して不満があるというと、お金に執着していると思われがちですが、給料アップや昇給もまた仕事へのやりがいにつながります。
せっかく新卒で入社したものの、会社の給与水準を知って、現実的に考えていくと経済的な理由や将来のキャリアプランが見えず不安が残ることもあります。このように給与面での不満や昇進・昇格の見通しが立たないことに焦りを感じ、給与や年収アップを考えて基本給や昇給率の高い会社に行くために転職活動を進めているという人も少なくありません。

人間関係が良くなかったため

転職を考える理由として意外と多いのが職場の人間関係が良くなかったためという理由です。
仕事のほとんどは一人で完結できるものではないため、周りの人と協力して働いていかなければなりません。人間関係が良くない理由として、上司や同僚とのコミュニケーション問題、パワハラやモラハラの可能性、チームワークの欠如などさまざまな理由が挙げられます。このような人間関係の問題は、仕事が楽しいと思えなくなったり、出勤することも苦になってしまったり精神的なストレスを感じてしまいます。
しかし人間関係については入社してみなければわからない部分であり、相性の問題でもあるため、上記に示していることの中では転職によって問題を解決することが一番難しいと考えられます。

第二新卒での転職のメリット

これまでにも少し触れてきたように、第二新卒のメリットは社会人経験があることや柔軟性があること、入社後のキャリア変更がしやすいことなどが挙げられます。
ここからはこれらを踏まえて、第二新卒として転職することのメリットをもっと掘り下げて解説していきます。内容の要点としては以下の通りです。

・一度就職している分ミスマッチが少ない
・中途と比べ伸び代を評価してもらえる
・異業種への転職などキャリアチェンジも可能

それでは、詳しく解説していきます。

一度就職している分ミスマッチが少ない

第二新卒者の中には、新卒で入社したものの会社の雰囲気に慣れなかったり、仕事内容などが思っていたことと違っていたりと、会社とのミスマッチが原因で退職することも多くあります。そのため転職活動を進める際に第二新卒は初職での経験を生かして、より自分に合った職場や仕事を選びやすくなります。
転職活動に限らず、就職を考える際には時間をかけて自己分析や企業研究を行うことが大切です。
第二新卒者は一度就職している分、自己理解の深まりや職業観の形成による適切な判断力が身に付いているため、入社後のミスマッチが少なく転職を成功させることができるのです。

中途と比べ伸び代を評価してもらえる

中途と第二新卒の違いは上記に示したように経験やスキルがあるかどうかです。
第二新卒は中途採用と比較して、経験や専門的なスキルを持ち合わせているかどうかより、潜在能力や成長の可能性を重視して評価されやすい傾向にあります。
企業側は自社での経験を経て数年後には主力として活躍してほしい成長力や長期的視点での採用も期待しています。
そのため転職活動を進める際には、応募する会社で生かせそうな自分の能力や会社の中での数年後のビジョンをアピールすることで転職を有利に進められる可能性があります。

異業種への転職などキャリアチェンジも可能

第二新卒での転職は新しいことに挑戦する年齢としても、最適なチャンスであるといえます。
第二新卒ならではの柔軟性を生かして前職とは全く違う分野への異業種転職や、キャリアチェンジの可能性も大いにあります。
近年では企業側も若い故に新しい仕事を覚えるスピードが速く、経験が浅い故にビジネスにおける吸収力も高いと、第二新卒の若くて社会経験が少ない点をメリットとして捉えています。
そのため、第二新卒の前職におけるスキル転用の可能性や新しい分野へのチャレンジを歓迎する企業の姿勢が期待できます。
このことから、自分が前から興味を持っていた分野や難しいかもと諦めていた分野への転職活動を積極的に行うと、成功する可能性は大いにあるでしょう。

第二新卒での転職で注意するポイント

これまで第二新卒での転職には多くのメリットがあることを解説してきましたが、メリット
がある一方で注意すべき点もあるということを忘れてはいけません。
第二新卒への需要が高まっているとはいえ、企業側が懸念点と考えているポイントはいくつかあります。
ここで注意すべき点として以下のことが挙げられます。

・基礎教育は終わっている前提となる
・年収が下がる場合もある
・すぐに辞める可能性を考慮される

ここからは上記に示した具体的な注意点を詳しく解説していきます。

基礎教育は終わっている前提となる

これまでの解説でも触れていますが、企業側は第二新卒に対して一度は就職しているため基本的なビジネスマナーやスキルが身に付いていると期待しています。そのため、企業側は教育コストを削減できると判断します。しかし面接などで言葉遣いや立ち振る舞いからビジネスマナーがないと判断されるとマイナスポイントとなります。
そのため、基本的なビジネスマナーやスキルが不足していると感じる場合は自己啓発が必要です。一方で自分は基本的なビジネスマナーやスキルは足りていると思っている人も、復習として面接前にもう一度確認しておくことが賢明でしょう。

年収が下がる場合もある

第二新卒の転職を考える理由の一つとして、給料や昇給の不満があります。そのために転職をと考えても、第二新卒での転職では、必ずしも年収アップにはつながらない可能性があります。
年収がアップしない理由としては、以下のことが考えられます。

・スキルや経験が不足しているため
・新卒社員と同じ扱いとなるから
・前職で実績が少ないから
・雇用形態が変わったから

また、業界や職種の変更、企業規模の違いなどで変わりますが、年収アップが難しい可能性はゼロではありません。
しかし、このように転職後年収がアップしない理由について把握しておくと、自分で改善し給料を増やすこともできるかもしれません。

すぐに辞める可能性を考慮される

第二新卒での転職で注意する最後のポイントは、企業側が第二新卒の採用に際して、定着率を懸念する可能性があるということです。
第二新卒ということは前職では長く在籍していないことになります。企業側は自社に入社後も同様のケースになるのではないかと懸念し、前職での在籍期間や転職理由を重視します。
そのため、転職理由と志望動機に一貫性を持たせ、志望する会社での長期的なキャリアプランを提示し、企業側に納得してもらうことが非常に重要なポイントとなります。
またここでは転職理由に関してネガティブな表現を避けることも大切なポイントの一つです。

第二新卒での転職が成功しやすい人の特徴

第二新卒での転職を成功させやすい人物像は以下の通りとなります。自分に当てはまるかどうか確認しながら見てみてください。

・明確なキャリアビジョンを持っている
・学習意欲が高くスキルアップに積極的
・コミュニケーション能力が高い
・柔軟性があり新しい環境に適応できる
・前職での経験を肯定的に捉えている

あなたは上記の人物像にいくつ当てはまったでしょうか。
ここからはこれらの人物像について具体的な特徴を詳しく解説していきます。

明確なキャリアビジョンを持っている

第二新卒での転職において「将来はこうなっていたい」や「別の職種に挑戦してみたい」など、将来のキャリアプランを明確に描いている人は、仕事へのポテンシャルを評価され転職成功率が高くなっています。
一度社会人経験をしているため、自身に合う仕事や本当にやりたい仕事が見えてきたという人も少なくないでしょう。明確なキャリアビジョンを持っていることは企業側から見ても魅力的に映ります。転職活動をする際には転職目的を明確にし、短期的目標だけでなく、中長期的なビジョンを描いておくことが重要であり、熱意や志望動機をしっかりと伝えることが転職の成功につながります。

学習意欲が高くスキルアップに積極的

第二新卒での転職を成功につなげるためには、常に新しいスキルを習得し、自己成長を目指す姿勢を示すことです。
第二新卒は経験やスキルについては不足しています。企業側もスキル不足については把握していますが、このスキル不足について現状のスキルで満足しているのか、現状に満足せずさらに努力をする意思があるのか、またはもうすでにスキル不足を埋める努力をしているのかという点を企業側はチェックしています。
関連業界動向の把握や資格取得への取り組みなど自分にできるスキルアップに積極的に取り組んでいる姿勢をアピールすることが大切です。

コミュニケーション能力が高い

第二新卒での転職が成功しやすい人の特徴の一つに、コミュニケーション能力が高いことが挙げられます。
転職においてコミュニケーション能力が高いとはどういうことなのか。それは相手の話や表情から意図を正確に理解し、自分の考えも相手に伝わりやすい方法で伝え、業務を円滑に進めていけることです。
仕事をしていく上では同僚だけでなく、上司や先輩、取引先などさまざまな人とコミュニケーションを取っていかなければなりません。そのため、転職活動や新しい職場で適応する際に円滑なコミュニケーション能力を発揮することが重要です。
また面接でもコミュニケーション能力についての自己アピールや、チームワークの大切さを自身の経験も交えながら訴えていくことが重要となります。

柔軟性があり新しい環境に対応できる

これまでも触れているように、第二新卒の転職では第二新卒ならではの柔軟性があることが高く評価されます。
これは企業側が、経験やスキルを求められる中途より経験やスキルがなくても若くて柔軟性を持つ第二新卒者は、早く会社になじんで仕事を覚えてくれそうだと考えるからです。さらに変化を恐れない姿勢や、多様性を受け入れる態度を面接官は見ています。

コミュニケーション能力の高さと同様に、新しい環境や状況に柔軟に対応できる能力が転職成功の鍵となります。
そのため面接では、柔軟に働きたいという意欲や新しいことに対する吸収力が高い素直な性格であるということも併せてアピールすると、より転職を成功につなげられるでしょう。

前職での経験を肯定的に捉えている

第二新卒で転職で注意するポイントの中でも少し触れましたが、転職理由を否定的に伝えることはおすすめしません。
例えば「自分のやりたい仕事ではなかったから」や「人間関係がうまくいかなかったから」などのように否定的な転職理由を伝えてしまうと、企業側は「自社でもやりたい仕事でなければ、すぐ退職してしまうのではないか」「人間関係もうまくいかなければ、すぐ退職してしまうのではないか」とネガティブに評価される可能性があるからです。
前職での経験も否定的に捉えるのではなく、転職理由をポジティブな表現に変換し、学びや成長の機会として肯定的に捉えることが重要です。
そして自己分析や企業研究をしっかりした上で、その経験を次のキャリアにどう生かすかという視点が大切となります。

第二新卒での転職を考え直したほうがいい人の特徴

転職を考えている第二新卒者の中には、転職に対して不安を抱いている人もいると思います。
第二新卒での転職は必ずしも全ての人に適しているわけではありません。
ここからは第二新卒での転職を考え直したほうがいい人の特徴を説明していきます。
転職を再考すべき人の特徴は以下の通りです。

・転職理由が一時的な感情など漠然としている
・現在の仕事や環境での努力を十分に試みていない
・金銭的な理由のみで転職を考えている

それでは詳しく解説していきます。

転職理由が一時的な感情など漠然としている

「現状に特に不満はないけど、周りで考えている人も多いし仕事を変えてみたい」「今よりもいい条件のところがあれば転職したい」など、明確な転職理由がなく、一時的な感情や漠然とした不満だけで転職を考えるのは危険です。このような気持ちや考えを抱いている第二新卒者は転職しないほうがいいかもしれません。
その理由は、明確な転職理由もなく漠然とした考えのまま転職活動を始めても、自己分析や企業研究がしっかりと行えず、応募先の企業とのミスマッチを起こしたり、面接でのアピールもうまくできなかったりする場合があるからです。
第二新卒での転職を希望するのであれば、「自分がなぜ転職したいのか」「本当はどういう仕事に就きたいと思っているのか」などの自己分析をしっかり行い、それを踏まえて転職先の条件や長期的な視点でのキャリア判断を自分の中で明確にしてから行動に移すことが重要です。

現在の仕事や環境での努力を十分に試みていない

第二新卒での転職を希望している人の中には、現在の仕事や環境に不満があるからという理由だけで転職を考えている人もいるのではないでしょうか。
現在の職場で不満があるにもかかわらず、自分でその不満について改善努力や成長の機会を十分に模索せずに転職を考えている場合、転職活動に大きな悪影響を及ぼします。
このように現在の仕事や環境への不満に対して改善努力や成長の機会を十分に模索せず転職を考えている場合、企業側は「自社に入社後も不満を持つとすぐ離職するのではないか」「根気がないのではないか」などのマイナスイメージを持たれてしまう可能性があります。
また現在の職場での不満についてきちんと考えることで、実際には現状改善の可能性や自己成長の機会があったのにそれらを見逃してしまう可能性があります。
転職を考える前にまずは現在の仕事や環境での努力を十分に試みてみることが大切です。

金銭的な理由のみで転職を考えている

第二新卒での転職を考える理由の一つに「給料や昇給などでキャリアアップが見えないため」という理由を挙げましたが、給与アップのみを目的とした転職は危険です。
また第二新卒での転職で注意するポイントでも解説しましたが、第二新卒での転職では必ずしも年収アップにつながらない可能性があります。そのため給与アップのみを目的として転職した場合、思ったように給与アップできずに転職を後悔することになりかねません。
例えば転職を考えるきっかけが給与アップだったとしても、転職後の長期的なキャリア形成や自己実現の観点から、金銭以外の要素も考慮することが大切です。

第二新卒での転職を成功させるポイント

第二新卒での転職を決意したら、早期に転職を成功させ、自分がやりたいと思った仕事を早く覚えたいと思いますよね。
ここからは第二新卒での転職を成功させる重要なポイントとして以下のことについて、具体的な戦略や注意点を詳しく解説していきます。

・転職理由をはっきりさせる
・自己分析と市場調査を改めて行う
・現職を続けられない理由を言語化する
・第二新卒に期待されるポイントをアピールする
・転職先が決まってから退職する

それでは解説していきましょう。

転職理由をはっきりさせる

「第二新卒での転職を考え直したほうがいい人の特徴」で解説したように、第二新卒での転職活動を進めていくのであれば、「以前から興味を持っていた職種の仕事をしてみたい」など明確で具体的な転職理由を持つことが重要です。第二新卒は一度社会人として働いた経験があるからこそ、自分に合う仕事や本当にやりたい仕事が見えてきます。希望する企業への転職を成功させるためにもしっかりとした自己分析やキャリアビジョンの明確化が、適切な転職先の選択や面接での説得力につながります。

自己分析と市場調査を改めて行う

転職活動を進めるにあたって、自己の強みや弱み、興味関心を分析することは非常に大事です。
前職での経験やスキルは改めて整理し、自身の強みとしてアピールすることができます。また自己の弱みは、弱みとしてそのままにしておくのではなくポジティブな方向に変換し、アピールポイントにつなげるようにするといいでしょう。
興味関心については、転職理由になったり、希望する仕事に直接関係したりするため深く分析することが必要です。
また転職市場の現状や求められるスキルを調査することも大切です。
近年第二新卒の需要が高まっているといわれている中で、実際の転職市場の現状や希望する企業がどのような人物を求めているのか、関連する仕事にはどのようなスキルが求められているのかしっかりと調査していきましょう。
これらの情報をしっかり把握することで効果的な転職活動につながっていきます。

現職を続けられない理由を言語化する

現在の職場を退職する具体的な理由を明確に説明できるようにしておくことは転職活動を進めやすくするためにも必要なことです。現在の職場を退職する理由がもしネガティブなことであった場合は、転職理由のときも解説したようにポジティブな内容に変換して説明できるように言語化することが大切です。また転職理由とも一貫性を持たせることができれば、より説得力が増すでしょう。
面接官に対して説得力のある説明ができるよう、理由を整理し言語化することで面接官にポジティブな印象を与え、採用率を高められる可能性があります。

第二新卒に期待されるポイントをアピールする

第二新卒での転職を成功させるためには、企業が第二新卒期待する特性（柔軟性、学習意欲、基礎的なビジネススキルなど）を理解し、それらをアピールすることが大切です。
柔軟性の高さや学習意欲の高さについては最大限にアピールすることで、転職を成功に導く可能性が大いにあります。基礎的なビジネススキルなどについては、面接での立ち居振る舞いや言葉遣いなどに注意し、前職で営業や電話対応などを経験している場合は、その点も一緒にアピールするとよいでしょう。
そして自己PRや面接での効果的なアピール方法はこれらをしっかり理解していることが重要です。

転職先が決まってから退職する

第二新卒での転職を決意したからといって、現職をすぐに退職する必要はありません。
現職を先に辞めてしまうと、なかなか希望する企業に内定をもらえなかった場合、金銭的なことや就業していない期間が長くなることに不安を抱き、焦ってしまって満足いく転職活動ができなくなる可能性があります。そのため、現職を続けながら転職活動を行うことで転職活動の失敗というリスクに備えることができます。
このように安易な退職のリスクや、在職中のほうが転職活動を有利に進められるため、現職を退職するのは転職先が決まってからのほうがよいでしょう。

第二新卒に適した転職時期は？

第二新卒の転職において求人が増えやすい時期が年に2回あります。
この2回の時期であれば、転職活動をスムーズに進められる可能性が高いといえます。
しかし、一つ注意しなければならないのは全ての企業がこの時期に当てはまるわけではないということです。
第二新卒の転職において、タイミングはとても重要です。
希望する企業へスムーズに転職できるよう、最適なタイミングを見計らって転職活動を進めましょう。

ここからは一般的に求人が増えやすい具体的な時期について詳しく解説していきます。

1月～（4月入社の場合）

まず1度目の転職時期は、4月です。転職活動をスタートしてから入社までにかかる期間はおよそ2～3カ月とされています。そのため4月入社を目指す場合の転職活動の適切な開始時期は年始となります。
4月に求人が増える背景には、3月末で定年を迎えるなど年度末の退職者が多く、欠員が一定数出ることが挙げられます。また4月には新卒者も入社するため、一度に教育を行えるという点から4月に入社できる第二新卒者を募集する企業が増えるのです。
上記のことより、年始から活動を始めることは4月の入社に間に合い、新卒とともに社内研修に参加できるという利点もあるため、転職時期に適しているといえます。

7月～（10月入社の場合）

2度目の転職時期は、7月です。7月から転職活動を始める場合、入社するのは10月となります。10月入社は異動や転勤で欠員が出ることから求人が多くなります。また、下半期が10月からという会社も多く、社員研修をほかの人と一緒に受けられる可能性が高いため。10月からの入社もおすすめです。

最初のほうでも少し触れましたが、第二新卒の求人は時期に関係なく、企業の状況によって人材を募集しています。希望する企業や条件のいい企業で募集が行われていないか、常に情報を確認しておくことも大切です。

転職活動の全体的な流れ

第二新卒の転職活動の一般的な流れは、以下のようになっています。

自己分析を行い、キャリアプランを立てる
↓
転職席の業界・企業をリサーチする
　　　　　　　↓
転職サイトやエージェントの登録をする
　　　　　　　↓
応募書類の作成し、応募する

第二新卒での転職活動にかかる期間は平均3カ月です。希望する企業へスムーズに転職できるように効率的に転職活動を進めていきましょう。

それでは、上記の各ステップについて詳しく解説していきます。

自己分析を行い、キャリアプランを立てる

「なぜ転職しようと思ったのか」「自分にどんなスキルがあるのか」「将来的にどのようなキャリアを積んでいきたいのか」など、転職活動の第一歩として自己分析をすることが重要です。
自己分析をしっかり行い、自身の強み、弱み、価値観、目標を明確にすることが重要となります。
また、効果的な自己分析の方法として「なぜ転職するのか」を言語化しておくことで、自分の気持ちや考えを整理でき、面接でも説得力のある転職理由を伝えられるため転職がスムーズに進められる可能性が高くなります。
ここで、もし手を抜いてしまうと転職に成功しづらくなる要因となるため、しっかり自己分析を行い、キャリアプランを立てて面接官に精一杯アピールしましょう。

転職先の業界・企業をリサーチする

自己分析が十分に終わったら、希望する業界や企業について徹底的にリサーチしましょう。
第二新卒の転職活動でも、新卒と同様に業界研究や企業研究は欠かせません。求人票を見ながら業界動向、企業文化、求められるスキルなどを調べ、企業が求めている人材を把握することで入社後のミスマッチが発覚するリスクを抑えられます。
また、さまざまな情報やツールやサポートが提供されている転職エージェントや転職サイトを活用すると、より転職成功につながっていくでしょう。

転職サイトやエージェントの登録をする

上記でも示したように転職を成功に導くためにも、転職サイトや転職エージェントを活用するとよいでしょう。
ここで転職サイトと転職エージェントそれぞれのメリット、デメリットを簡単に解説していきます。
転職サイトのメリットは膨大な会社の求人が掲載されているため、情報が多く手に入る点です。それと反対にデメリットは、情報が多いために条件がはっきりしていないと目的に合った会社が見つかりにくいという点です。
転職エージェントのメリットは条件に合った会社が見つかりやすいという点です。エージェントは転職者の希望・条件・思考と企業が求める人物とのすり合わせを行い、企業と転職者の希望に沿って紹介しているため、内定を取得しやすい転職活動ができます。
デメリットとしては、条件に合った会社を紹介してもらうまでに時間がかかる可能性がある点です。
転職サイトか転職エージェント、どちらか自分に合っているほうに登録し、どんどん活用していきましょう。

応募書類の作成し応募する

一度新卒で就職活動を経験しているため、履歴書や職務経歴書は第二新卒ならではのアピールポイントや、企業研究で得た情報を元にクオリティの高いものを作成しましょう。
アピールポイントや企業研究で得た情報はそれぞれ違うため、複数の企業に応募する場合、志望動機や自己PRの使い回しは厳禁です。
転職サイトを利用している場合は、全て一人で転職活動を行わなければいけないため応募書類の作成や提出は一つずつ確認をしっかりして応募しましょう。
転職エージェントを利用している場合は、エージェントからのアドバイスが受けられるため、応募書類の添削をお願いしましょう。

第二新卒の転職ならジョバディにご相談ください

今回は第二新卒の転職について解説してきました。転職するにあたって転職サイトか転職エージェント、どちらか自分に合っているほうに登録してみましょうとお伝えしましたが、転職サイトと転職エージェントの「いいとこどり」の転職サービスがあります。
それが「ジョバディ」です。
ジョバディでは、3万件以上の豊富な求人情報を保有しており、自分で応募する転職サイトの機能を持っています。また独自開発のおすすめ求人機能や100名以上のキャリアドバイザーがあなたのスキルや経験に基づいて最適な求人を提案してくれる転職エージェントの役割もあります。キャリアアドバイザーによる面接対策・書類選考対策を実施し、内定獲得に向けてサポートしてくれます。
そしてジョバディのサービスはあなたのニーズに合わせてカスタマイズできます。サポートのタイプは「せわやき」「ほどよく」「ひかえめ」と3種類あるため、あなたに必要なサポートだけを選び、無駄なく効果的な転職活動を行いましょう！
会員登録も30秒で簡単にできるため、現職と転職活動で忙しい第二新卒の方にはぜひおすすめです！