
「転職エージェントは使うな」は本当? 使う/使わないの検証と成功する活用法
転職活動を始めようとするときに、「転職エージェントは使うな」という情報を見かけて、本当に使わないほうがいいのか、なぜそのようにいわれているのか、気になるところです。
今回は「転職エージェントは使うな」といわれる理由はどこにあるのかをまとめました。あわせて、転職エージェントのメリットとデメリット、転職エージェント以外の活動方法も紹介しています。
この記事を読んで、自分に合った転職活動の仕方について考える際の参考にしてください。
●キャリアアドバイザーの質のムラ、紹介される求人、手間などから転職エージェントを使うなといわれることがある
●エージェントを使わないメリットや使うデメリットも確かにある
●ただし使うメリットも多いため、使うかどうか悩んでいるなら使ったほうがいい
●使わない場合の転職活動の方法には、転職サイト、ハローワーク、スカウトサービス・ヘッドハンティング、リファラル採用、企業へ直接応募、ビジネスSNS、転職イベントなどがある
この記事では、上記のそれぞれについて詳しく解説します。
順を追って読んだほうが理解しやすい流れになっていますが、気になるところだけを拾い読みしても参考になる内容になっています。
転職エージェントは使うなといわれる理由
「転職エージェントは使うな」といわれる理由について紹介します。転職エージェントへの不満点や、転職活動者の手間などが主な理由です。
質の低いキャリアアドバイザーもいる
自由に応募できない場合がある
希望の職種を扱っているとは限らない
興味のない求人も紹介される
面談や手続き・やり取りが面倒
上記の理由について、一つずつ見ていきます。
質の低いキャリアアドバイザーもいる

転職活動をサポートしてくれるキャリアアドバイザー。しかし、その質には大きな差があります。それが理由で、転職エージェントを利用することに対して否定的な人も少なくありません。
キャリアアドバイザーの中には、業界経験が浅い人もいます。経験が浅いと、求職者が直面する具体的な問題やニーズに対応するのが難しくなります。特に、転職市場の動向や各業界の特徴についての知識が不足していて、転職活動をする求職者に良いアドバイスをすることができません。
転職をサポートする立場でありながら、自身に転職経験がないアドバイザーもいます。このような場合、求職者の不安や疑問に共感しづらく、実体験に基づいた具体的なアドバイスなどもできません。求職者としては、リアルな転職体験に基づくアドバイスを期待することもあるので、このギャップはストレスとなるでしょう。
キャリアアドバイザーの質の低さは、サポートや応対の面にも現れます。例えば、連絡が遅い、対応が雑である、求職者の希望や意見を十分に聞かないなどの問題が挙げられます。このような対応が続くと、求職者は信頼をなくし、転職エージェント全体に対して不信感を抱くようになります。
自由に応募できない場合がある
エージェントが提供するサービスの形態によっては、自分で求人を検索することができず、紹介された求人しか見ることができない場合も多くあります。
そのため、自分の希望に合った求人を見逃してしまう可能性があります。
また、アドバイザーの中には、強引に求人を勧めてくる場合もあります。このようなアドバイザーに押し切られる形で、自分の意思とは関係なく応募させられてしまうこともあります。
求人先の選択の自由度が低いことが、転職エージェントを使わない理由の一つです。
希望の職種を扱っているとは限らない
転職エージェントには、それぞれ得意とする業種や対象年齢層があります。例えば、あるエージェントはIT業界に強く、他のエージェントは若年層向けの求人に特化していることがあります。そのため、エージェント選びの際には、自分の業種やキャリアステージに合ったエージェントを選ぶことが重要です。
また、大企業はエージェントを利用せずに採用活動をする企業も多いため、エージェントに求人を出していないこともあります。大企業への転職を目指す場合は、エージェントを利用するだけでなく、直接応募も視野に入れるといいでしょう。
興味のない求人も紹介される
転職エージェントを利用する際に気を付けたい点として、自分の希望とズレていても採用される可能性が高い求人を紹介されることがあります。
アドバイザーは、求職者が早く内定を得られるように、適性が高い求人を優先的に紹介することがありますが、それが希望する職種や条件に一致しない場合も多いのです。
さらに、多くのエージェントでは、マッチングシステムによる自動配信メールが利用されています。これにより、自分の希望条件と一致しない求人情報が送られてくることも少なくありません。
自動配信の精度が低いと感じる場合は、担当アドバイザーに具体的な希望を伝えて、設定変更などの対応を依頼することも一つの方法です。
面談や手続き・やり取りが面倒

転職エージェントとのやり取りが面倒なことも、「転職エージェントは使うな」といわれる主な理由の一つです。
まず、転職エージェントへの登録時には、登録情報の入力やアドバイザーとの面談が必要ですが、このプロセスの手間が面倒と感じられてしまう面もあります。
その後、求人への応募について転職エージェントとのやり取りが発生しますが、自分で直接応募するのではなくエージェントを介するため、確認事項が増えてしまいます。
時には、伝言ゲームのように情報がうまく伝わらず、意思疎通が難しくなることもあります。
これらのやり取りが面倒だと感じる人にとっては、転職エージェントの利用はストレスで、否定的な態度になりがちです。
転職エージェントを使わないメリットって?
転職エージェントを使わない、主なメリットは次のような点です。
・自分のペースで転職活動ができる
・興味のある求人だけに絞って応募できる
・アドバイザーとのやり取りが不要
自分のペースや希望を優先して、効率的な転職活動をできるのが大きなメリットです。
上記のポイントについて、一つずつ見ていきます。
自分のペースで転職活動ができる
現職が忙しいときや、転職活動の方針をじっくり再検討したいとき、自分のペースで進められるのが転職エージェントを使わないメリットです。
エージェントを利用すると、面談や連絡のやり取りが頻繁に発生し、忙しいときには負担になることがあります。
また、エージェントは早く転職を決めさせようとせかす傾向があるため、自分が納得いくまで、じっくりと考える時間を取りにくい場合があります。その結果、せかされて決断してしまい、納得できる職場を見つける活動ができないという結果になりかねません。
一方、自分で転職活動を行う場合、スケジュールや進め方を自分でコントロールできるため、現職の状況に合わせて活動のペースを調整できます。このように、自分のタイミングで無理なく進められることが大きなメリットです。
興味のある求人だけに絞って応募できる

転職エージェントを使わないもう一つのメリットは、自分の興味がある求人だけに応募できることです。
エージェントを利用すると、担当者からさまざまな求人を提案されたり、強く推されたりすることがあります。自分が納得できる企業にだけ応募したい場合には、このような提案や押しつけは面倒なものです。
エージェントを介さずに転職活動を行うことで、本当に興味を持っている求人や自分の価値観、キャリアプランに合った企業にのみ応募することができます。
アドバイザーとのやり取りが不要
転職エージェントのアドバイザーとのやり取りが不要なことも、エージェントを使わないメリットの一つです。
エージェントを利用すると、エージェントとの面談や求人に応募してから進捗を報告する必要がありますが、この手間を省くことができます。
また、自分で直接応募できるので、お互いの確認作業が不要になります。
エージェントを介する場合には、応募先企業とのやり取りや、面接の日程調整などで何度も連絡を取り合う必要があります。しかし、エージェントを使わない場合、自分で全て管理できるため、無駄なやり取りが発生しません。
転職エージェントを使わないデメリットって?
転職活動でエージェントを使わないと、何もかも自分で対応するので、次のような点がデメリットになります。
・応募・調整・交渉など全て自分でやらなくてはならない
・アドバイスが受けられない
・面接などのフィードバックが受けられない
・選択肢の幅が広がりにくい
・非公開求人に応募できない
上記のポイントについて、一つずつ見ていきます。
応募・調整・交渉など全て自分でやらなくてはならない

転職エージェントを使わないと、応募先を自由に選べる反面、全てのプロセスを自分で行うことが負担になりがちです。
企業リサーチや書類の準備、応募、さらに面接の日程調整や内定後の条件交渉、転職日の調整も、全て自分でやらなくてはなりません。
転職エージェントを利用すれば、これらのプロセスの大部分をサポートしてくれますが、自力の活動の場合には時間と手間がかかります。
自由度が高い一方で、全てのプロセスを自分で計画的に進める力が求められます。
アドバイスが受けられない
転職についてのノウハウに基づいたアドバイスを受けられないこともデメリットの一つです。
書類作成や面接対策といったサポートが受けられないので、このようなサポートが必要な場合は転職エージェントを利用したほうがいいと考えられます。
また、転職活動の方向性に迷ったときに助言してもらえないのもマイナスポイントです。転職についての相談は誰にするのか、迷うところではないでしょうか。現在の職場の人にはできませんし、友人や家族が必ずしも転職について的確な知識があるとは限りません。
さらに、自分では気付かない強みの発見や、想定外のマッチする業種・職種についての情報も得られず、選択の幅も広がりません。
自分一人で全てを判断しなければならないのがつらい点です。
面接などのフィードバックが受けられない

転職の面接などについてフィードバックが受けられないのも、転職エージェントを使わない事によるデメリットの一つです。
エージェントを利用すれば、応募した企業からのフィードバックを受け取り、次回の改善に役立てることができます。
また、エージェントは企業の求人の背景や求める人物像について詳しい情報を提供してくれることが多いのですが、自力での転職活動ではこれらの情報を得ることができません。
選択肢の幅が広がりにくい
「アドバイスが受けられない」の項でも書いている通り、自分では気付かなかった自分に合う企業を提案してもらえない点は、大きなデメリットです。
世の中にある幅広い業界や職種について、よく知っている人は少ないのが実情です。転職エージェントは、エージェントの社内に幅広いデータベースを持っているので、転職活動者の強みや適性に合った企業を紹介してくれます。幅広い選択肢の中から自分に最適な職場を見つける可能性が広がります。
転職エージェントを使わないと、自分の興味があるところだけに応募できる一方で、想定外の良い企業に出会う機会が減ってしまいます。
非公開求人に応募できない

非公開求人の紹介が受けられない点も、転職エージェントを使わないデメリットです。
エージェントを使った活動では、非公開求人のアクセスが可能で、その数も比較的多いのが実情です。そのために、やはり転職先の選択肢が限定されてしまいます。
また、非公開求人は一般に質の高い案件が多く、このチャンスを逃すのはもったいないといえます。
エージェントのサポートを受けると、転職市場の幅広い求人情報を得ることができるので、より適切な仕事が見つけやすくなるでしょう。
転職エージェントを使わないほうがいい人の特徴

転職活動をする際に、転職エージェントを使わないほうがいい人は、次のようなタイプの人です。
転職についての考え方や、活動のスタイルはさまざまですので、自分に当てはまるかどうか参考にしてください。
・全て自分で決めた通りに転職活動をしたい
・応募したい企業を絞り込んでいる
上記について、それぞれ見ていきます。
全て自分で決めた通りに転職活動をしたい
自分の意思で全ての決定をしたいと考える人、他人の意見や提案を断るのが苦手な人や、自分のペースで転職活動を進めたい人は、転職エージェントを使わないほうがいいタイプに該当します。
エージェントを使わずに自力で行うことで、スピードやスケジュールを自分でコントロールできるメリットがあります。
自分の興味や目標に合った求人に自由に応募したり、転職の方向性を自分で決めたりすることが可能になるからです。
応募したい企業を絞り込んでいる
応募したい企業を絞り込んでいる場合や、経験がある業種・職種への転職の場合、目標が明確なため、エージェントからのアドバイスや支援が不要な場合もあります。
しかし、このような場合でも非公開求人にアクセスできないのはデメリットになります。
希望の企業が非公開求人にしている場合もあるからです。
転職エージェントを使ったほうがいい人の特徴
ここでは、転職エージェントを使ったほうがいい人、転職エージェントのメリットを活用したほうがいいタイプの人の特徴をまとめました。
自分が当てはまるポイントがあるかどうか、参考にしてください。
・転職活動自体が初めてで、未経験職を希望している
・第二新卒やフリーターなど、経歴に自信がない
・書類添削や選考対策などのアドバイスが欲しい
・勤務しながらの転職活動で忙しい
・少しでも多くの情報を集めて転職活動をしたい
上記について、一つずつ見ていきます。
転職活動自体が初めてで、未経験職を希望している

転職活動が初めてで、転職先として未経験の業種や職種を希望している方には、転職エージェントのサポートのメリットが多いので、利用をおすすめします。
転職活動に不慣れな方には、エージェントのサポートを受けることで安心して進められるのが大きなメリットです。
また、未経験の職種や業界について、転職エージェントのアドバイザーから、業界や職種で求められるスキルや人材像、労働環境、年収の相場など具体的な情報を聞くことができます。こういった情報を参考に自分に合った仕事を見つけやすくなります。
このような理由から、転職活動が初めての人は、転職エージェントを利用したほうがスムーズな転職活動を期待できます。
第二新卒やフリーターなど、経歴に自信がない
第二新卒やフリーターなど、経歴に自信がない人は転職エージェントを利用するのがおすすめです。
エージェントは、経験の浅さを補うためのアドバイスをしてくれたり、応募時にはエージェントからも企業に対してあなたの強みをアピールしてくれたりします。
転職エージェントの中には、第二新卒やフリーターに強いエージェントも存在していて、豊富なサポート経験を持っています。
また、未経験でも応募できる求人を多く取り扱っているため、自信を持って新しい一歩を踏み出す手助けをしてくれます。
書類添削や選考対策などのアドバイスが欲しい
上記でも簡単に触れましたが、求人に応募するときの書類添削や面接対策などのアドバイスが欲しい方には、転職エージェントのサポートは必須です。
プロの視点でアドバイスをもらえ、自分を客観視するのが難しい場合や、自分なりに準備してみたが自信が持てない場合に特に有効です。
プロのサポートを受けることで、あなたの強みを最大限に引き出し、自信を持って転職活動に臨むことができます。
勤務しながらの転職活動で忙しい
勤務しながらの転職活動で忙しい方には、転職エージェントの利用がおすすめです。
現職が忙しく、応募先を探す時間がなかなか取れない場合や、応募先企業との連絡や調整が面倒と感じることは少なくありません。そうした状況でも、転職エージェントを利用すれば、企業探しから応募手続き、面接のスケジュール調整などをサポートしてくれます。
エージェントは、求職者の希望やスキルに合った企業を見つけて提案してくれるので、忙しい毎日の中でも、効率よく希望の求人先を見つけることが可能です。
また、業界の最新情報や転職市場の動向にも詳しいので、求職者にとって有利な条件で転職活動を進めるためのアドバイスもしてくれます。
時間や労力を大幅に軽減して、現職の業務に集中しながらも着実に転職活動を進めることができます。
少しでも多くの情報を集めて転職活動をしたい
少しでも多くの情報を集めて活動したい方には、転職エージェントの利用が有効です。
エージェントは、求人票に書かれていない情報も豊富に持っています。例えば、募集の背景や社内の雰囲気、過去の面接での質問内容など、表に出ない情報を教えてくれます。
このような情報を得ることで、自分にマッチする企業を選びやすくなり、応募後の対策も立てやすくなります。
また、エージェントは企業との強いつながりを持っているため、最新の求人情報や非公開求人も提供してくれます。
自分一人では得られない情報も集められるので、情報を集めて転職活動したい人は転職エージェントを利用した方ほうがいいといえるでしょう。
エージェント利用を迷うなら登録したほうが可能性が広がる

転職エージェントを利用したほうがいいかどうか迷うのであれば、ひとまず登録することをおすすめします。登録したほうが、応募する企業の選択肢をはじめとした可能性が広がるからです。
エージェントを利用しないはっきりした理由がある場合は、自力での転職活動ももちろん可能です。
もし決めかねているなら、転職エージェントと転職サイトのいいとこ取りをしたハイブリッド型のサービスもあります。こうしたサービスは、両方のメリットを得られるのでおすすめです。
エージェントは使うなといわれる理由への対処と予防
「エージェントは使うな」といわれる理由やデメリットは、対応や予防を行うことで解決が可能です。
・合わないと思ったらまずアドバイザーを変えてもらう
・希望をしっかり伝える
・エージェントの特徴を確認して選ぶ
・余計な紹介はメールの設定などで対処する
・転職サイトとのハイブリッド型を選ぶ
上記について、一つずつ見ていきます。
合わないと思ったらまずアドバイザーを変えてもらう

アドバイザーが自分に合わない、信頼しにくいと感じた場合は、遠慮せずに交代を依頼できます。直接アドバイザー本人に言うのではなく、事務所に連絡すれば対応してもらえます。
このような場合、エージェント全体に対する不満ではなく、アドバイザー個人に関する問題であることがほとんどです。事務所に連絡して状況を説明することで、新しいアドバイザーを紹介してもらえるので、より良いサポートを受けることができます。
転職活動でアドバイザーとの相性は重要なので、遠慮せず積極的に対処して大丈夫です。
希望をしっかり伝える
転職活動で自由に応募できないことが気になる場合は、希望をしっかり伝えましょう。希望を明確に具体的に伝えることで、自分に合った企業を紹介してもらえます。
また、スケジュールや転職活動のペースについても詳しく伝えることが大切です。現職の忙しさを踏まえ、すぐにでも転職したいのか、それとも良いところがあれば転職したいのかなど、自分の状況を詳しく説明することで、より適切なサポートを受けることができます。
エージェントの特徴を確認して選ぶ
エージェントにはそれぞれ得意分野があるため、自分の希望する業界や職種に強いエージェントを選びましょう。
詳しくはこの記事の後半で述べますが、複数のエージェントを組み合わせて利用することで、希望に合う企業を見つけやすくすることも基本です。これによって、より多くの選択肢から最適な転職先を見つけることができます。
余計な紹介はメールの設定などで対処する
自動配信のメールが自分に合っていない場合や不要な場合は、読まずにゴミ箱に入れるか、そのように設定する方法があります。ただし、本当に必要なメールが紛れてしまうこともあるため注意が必要です。
エージェントに依頼して設定を変更してもらうことも可能です。その際に登録時の希望職種やその他の条件を見直してみることで、関心のない紹介を削減します。
転職サイトとのハイブリッド型を選ぶ
転職サイトとエージェントのハイブリッド型のサービスもあるので、そのサービスであれば、上記で述べたような対策もしやすくなります。
自分の関心がある求人へ自由に応募が可能になるのもハイブリッド型のメリットです。
サービスメニューの中から、自分にとって必要なサポートだけを選んで受けることが可能です。
面談ややり取りなどが不要な場合には、そのように設定して、応募先企業の紹介だけを受けることも可能です。
また、どの程度のサポートを受けるか選べるエージェントもあり、自分の希望通りの活動がしやすいのでおすすめです。
転職エージェントを利用するメリットって?

迷っているのであれば、ひとまず登録することを前の項で紹介しましたので、次に転職エージェントを利用するメリットについて紹介します。
・プロのアドバイスがもらえる
・非公開求人を紹介してもらえる
・求人票には書かれていない情報が得られる
・応募書類の添削をしてもらえる
・面接対策をしてもらえる
・企業との調整や交渉をしてもらえる
上記のメリットについて、一つずつ見ていきます。
プロのアドバイスがもらえる
転職エージェントは、転職市場やキャリアなどに詳しく、登録した人のスキルや経験に合った、客観的なプロとしてのアドバイスをしてくれます。
また、自分では考えなかったけれど自分に合う仕事や業界を提案してくれることもあります。エージェントは多くの求人情報を持っているので、登録した人の希望やスキルに合ったポジションを見つけ出してくれます。
プロのアドバイスによって、キャリア目標に合った新たな機会を見つけることができます。
非公開求人を紹介してもらえる
転職エージェントを利用すると、非公開求人も紹介してもらえます。これにより、一般に公開されていない魅力的な求人にアクセスできて選択肢が広がります。
実際、エージェントによっては非公開求人のほうが公開求人よりも多い場合もあります。非公開求人は良い条件のものが多い傾向があります。また、応募している企業と転職エージェントの関係性が強い場合、採用の可能性が高くなるのもメリットです。
求人票には書かれていない情報が得られる
転職エージェントを利用すると、求人票には書かれていない貴重な情報を得ることができます。エージェントの担当者は、現場の担当者との接点があり、職場の雰囲気や文化について詳しく知っています。
また、採用までの経緯や求める人物像などの情報も提供してくれます。場合によっては、過去にどんな人が採用され、どんな人が長続きしなかったかについても教えてくれることがあります。
応募書類の添削をしてもらえる
転職エージェントを利用すると、履歴書や職務経歴書などの書類作成に関するアドバイスを受けることができます。
自分の経歴は変えることができませんが、どの部分を強調してアピールすればいいかを的確に指摘してもらえます。
また、エージェントは多くの企業について詳しく情報を持っており、それぞれの企業に合わせたアピールポイントを提案してくれます。このサポートで、自分の強みを適切にアピールすることができます。
面接対策をしてもらえる
転職エージェントに登録すると、面接対策においても、応募書類の添削と同様のサポートを受けることができます。エージェントは一般的な面接でのノウハウだけでなく、各企業に特化したアドバイスも提供しています。
過去の面接質問例やその企業の採用背景に合わせたアピールの方法、担当者や面接官の人物像などを教えてくれます。
面接対策で得られる情報を活用するのは、非常に効果的です。
企業との調整や交渉をしてもらえる
転職エージェントを使うと、企業との調整や交渉をしてくれます。
面接の日程調整や内定後の条件交渉、入社日などを調整してくれます。面接の日程が合わない場合でも、エージェントが調整してくれるので、手間を減らすことができます。
また、内定後には年収などの条件交渉を支援してくれます。入社日の調整もエージェントにおまかせすることで、新しい職場へのスムーズな移行が可能です。
退職交渉そのものはエージェントが代行することはありませんが、円滑な退職のためのアドバイスやタイミングの提案を受けることができます。
転職エージェントを利用するデメリットって?
「転職エージェントは使うな」の理由にもつながる、転職エージェントを利用するときのデメリットについて紹介します。
次のようなポイントがデメリットになります。デメリットの中には、対処や予防できるものもあるので、先の項でまとめた「エージェントは使うなといわれる理由への対処と予防」も参考にしてください。
・自分のペースで転職活動がしにくい
・アドバイザーとの相性が悪い場合がある
・地方の求人が少ない
上記のデメリットについて一つずつ見ていきます。
自分のペースで転職活動がしにくい

転職エージェントを利用する際のデメリットとして、エージェントの提案や指示に基づいて活動が進むため、自分のペースで活動することが難しくなることです。エージェント主導のスケジュールに合わせることが多く、自身の希望やペースと異なることがあるかもしれません。
ただし、先に述べたように、登録した段階で自分のペースについてエージェントに伝えることで、自分のペースでの活動ができるようになります。
アドバイザーとの相性が悪い場合がある
転職エージェントを利用する際のもう一つのデメリットとして、アドバイザーとの相性の問題が挙げられます。アドバイザーも経験や得意分野に差があったり、個人のキャラクターなどもあったりと、相性が合わないことがあります。
しかし、前述したように、相性が悪い場合はエージェントとの交代を依頼することで解決できます。
自分に合ったサポートを受けるためにも、エージェントに登録した最初の段階のコミュニケーションを重視して、希望や要望を明確に伝えることが大切です。
地方の求人が少ない
転職エージェントを利用する際の考慮すべき点として、エージェントの拠点が大都市圏に集中している傾向があります。そのため、求人案件も大都市圏に集中しているのが現実です。
一方で、地方に特化したエージェントも存在していて、そういったエージェントは地元の求人情報に精通しています。
地元の求人に強いエージェントを利用することで、より自分に適した職場を見つけやすくなります。
信頼できる転職エージェントの特徴
転職エージェントも、企業によって特徴や強みがさまざまです。その中でも、信頼できる転職エージェントの特徴をまとめました。
・親身になって相談に乗ってくれる
・キャリアアドバイスが的確
・希望条件に合った求人を紹介してくれる
上記について、一つずつ見ていきます。
親身になって相談に乗ってくれる
信頼できる転職エージェントの特徴はいくつかありますが、まず、登録者の希望を実現したいという姿勢があることが重要なポイントです。
転職についてのニーズをしっかりとヒアリングしてくれて、理解する努力を惜しまず親身になって相談に乗ってくれるエージェントは信頼できるエージェントといえます。
また、求職者自身が気付いていない強みやポテンシャルを引き出すためにも、熱心に話を聞いてくれるアドバイザーがいることも、信頼できるポイントです。
キャリアアドバイスが的確
求職者側の話をしっかり聞いた上で、それを反映した求人の提案や、採用で重視される点など、プロとして的確なアドバイスをくれるエージェントは信頼度が高まります。
先に述べた内容ですが、信頼できる転職エージェントは、求職者が気付いていない強みや可能性を見出してくれるので、予想外の提案でも説得力のある理由や根拠を示してサポートしてくれます。
ただ情報を提供するだけでなく、求職者のキャリアを考えて的確なアドバイスをくれるエージェントを選びましょう。
希望条件に合った求人を紹介してくれる

信頼できるキャリアエージェントには、求職者の希望をヒアリングする力、希望の業界や職種の状況を把握する力、条件に合った求人を見つける力など、総合的な力が必要です。
希望条件に合った求人を複数紹介してくれて、それぞれの求人内容や待遇の特徴を説明してくれるエージェントは頼りがいがあります。
紹介自体が全くなかったり、エージェントの都合に合わせた求人ばかりを提案したりするエージェントは信頼できず、頼りになりません。
希望条件に合った求人を自社では提案できないことを正直に言って、他の選択肢を勧めてくれる場合は、まだ良心的といえます。
求職者の立場に立って対応してくれるエージェントを選ぶようにしましょう。
転職エージェントの選び方
転職エージェントを使うかどうか迷っているのであれば、登録してみて、メリットを得ることを前の項でおすすめしました。
この項では、転職エージェントを選ぶポイントをまとめています。
自分に合ったエージェント活用法を見つけると、エージェント利用のメリットが大きくなるので、ぜひ参考にしてください。
・総合型と特化型を組み合わせる
・求人数の多いエージェントに登録する
・エージェントの得意分野を確認する
・口コミやレビューを確認する
上記について一つずつ見ていきます。
総合型と特化型を組み合わせる
転職エージェントを選ぶ際のポイントの一つは、総合型と特化型の両方を組み合わせることです。
総合型:さまざまな種類の求人を扱っているタイプで、求人数が多い大手のエージェントがこれに該当します。
特化型:特定の業種や応募者の属性に特化しているタイプです。例えば、IT業界に強い、第二新卒向け、ハイクラス求人に強いエージェントなどがあります。
基本的には、総合型エージェントと自分に合った特化型エージェントの両方に登録することをおすすめします。
求人数の多いエージェントに登録する
転職エージェントを選ぶ際には、まず求人数の多いエージェントに登録することをおすすめします。
総合型エージェントに、最低でも1~2社ほど登録しておくといいでしょう。最初は多く感じるかもしれませんが、利用しながら自分に合ったエージェントに絞り込めば問題ありません。
求人数が多いエージェントに登録することで、希望に合った求人が見つかる可能性が高まり、チャンスも広がります。
また、総合型エージェントは多岐にわたる業種や職種を扱っているため、自分のキャリアやスキルに合った求人情報を効率よく探すことができます。結果として、転職活動をよりスムーズに進めることができるでしょう。
エージェントの得意分野を確認する
エージェントを選ぶ際には、そのエージェントの得意分野を確認することが重要です。
特化型エージェントで得意分野が自分の希望に合っている場合など、持っている求人数が総合型エージェントより少なくても、自分に合った求人の割合が高くなります。
また、その分野のノウハウが蓄積されているため、的確なアドバイスやサポートを受けられるでしょう。
自分の希望に合った特化型エージェントへの登録は、やはり欠かせません。総合型エージェントと併用することで、幅広い選択肢の中から最適な求人を見つけやすくなります。
口コミやレビューを確認する
転職エージェントを選ぶ際には、口コミやレビューを確認することが大切です。実際に利用した人の声を参考にすることで、エージェントの実態を知る手がかりになります。
ただし、口コミやレビューは個人の感想であり、すべてが信頼できるわけではありません。エージェント全体の評価としてどこまで当てはまるのかを見極めることが重要です。
そのため、口コミやレビューは参考にしながらも、最終的な判断は自分自身で行うことをおすすめします。
転職エージェント以外の仕事探しの方法

転職エージェント以外の仕事探しの方法について紹介します。
転職エージェント以外にも転職支援サービスがあり、また近年は新しいタイプのサービスも出てきています。
・転職サイト
・ハローワーク
・スカウトサービス、ヘッドハンティング
・リファラル採用
・企業へ直接応募
・ビジネスSNS
・転職フェア
上記について、一つずつ見ていきます。
転職サイト
転職サイトは、自分で求人を閲覧し、応募書類を作成して応募できるサービスです。自分の希望がはっきりしている場合に特に適しています。自分のペースで転職活動を進められるため、効率よく希望の仕事を見つけることができます。希望する条件や職種が明確な人には、転職サイトの利用が便利で効果的です。
ハローワーク
ハローワーク(公共職業安定所)は、各都道府県の主な都市にあります。在職中でも利用可能で、相談などのサポートも受けられます。登録後は、オンラインなどのページを見て自宅で求人をチェックすることも可能です。
特に地元の企業を探す場合に役立ちます。
スカウトサービス、ヘッドハンティング
転職サイトには、通常の求人情報を探す方法に加え、スカウトやヘッドハンティング型のサービスもあります。
これらのサイトに登録すると、あなたのプロフィールを見た転職エージェントや企業からスカウトを受けることができ、書類審査なしで面接を受けられる場合もあります。
スカウトは必ずしも希望する企業からだけでなく、予想外の企業から来ることもあり、自分の市場価値に気付く良い機会になることもあります。ただし、スカウトは応募を促すものであり、必ずしも内定が保証されるわけではない点に注意が必要です。
リファラル採用
リファラル採用は、会社の現職者や関係者に紹介してもらうことで面接や就職を目指す方法です。
特にベンチャーやスタートアップ企業ではよく採用されています。
この方法は企業も応募者も安心感があるとされていますが、内定が確実とは限りません。
企業へ直接応募
近年、多くの企業が自社の採用ページを通じて募集を行っています。特に大手企業を中心に、転職サイトやエージェントを経由せずに直接応募する形態が増えています。
これらの企業は自社の価値観や求める人材像を詳細に掲載し、採用活動を展開しています。
このような求人の中で、希望条件に合うものに直接応募するのも一つの方法です。
ビジネスSNS
希望する企業のビジネス向けSNSのアカウントにメッセージを送って応募することも最近は活用されています。自分でスケジュールの調整や交渉を行う必要がありますが、普段からSNSを積極的に利用している人には便利な手段です。
また、ビジネス向けでないSNSを活用することも、意外な転職のチャンスにつながることがあります。
転職フェア
転職イベントに参加するのも、選択肢の一つです。これは転職希望者と企業を結び付けるイベントで、業界団体や転職支援企業が開催しており、出展企業の担当者からその場で説明を受けることもできます。
転職エージェントを使わずに活動するときのポイント
転職エージェントを使わずに活動するときのポイントを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
・自己分析・企業研究を徹底する
・転職活動のスケジュールを立てる
・応募先の条件を広げる
・転職理由と志望動機を明確にする
自己分析・企業研究を徹底する
自分の強みを分析することや、応募先企業の業務内容や条件を理解することは、入社後のミスマッチを防ぐために重要です。
業界の特徴や年収の相場、求められるスキルなどの研究をしっかりと実施しなくてはなりません。
エージェントのような第三者の意見が得られない場合、自己分析についても、より深く客観的に検討する必要があります。
転職活動のスケジュールを立てる
転職活動のスケジュールをしっかりと立てることが重要です。
平均的には3カ月程度かかるとされていますが、個人差が大きいため、自分に合ったペースで進めることがポイントです。
自分一人での活動が長期化するとモチベーションが下がることもありますので、計画を立ててその計画通りに進めることが大事になります。
さらに、退職・転職のタイミングから逆算することも必要です。例えば、繁忙期などの退職を避けることでトラブルを防ぐことができます。
応募先の条件を広げる
転職エージェントを利用すると、想定外のマッチする求人を紹介してもらえることがありますが、自力での場合はそのようなケースがないことが一般的です。
自分で転職活動を進める際には、「自分のスキル・強みを生かせる」という視点で探すことが重要です。こだわりなく広い視野で求人情報を収集し、自分のキャリアにフィットするポジションを見つける努力が大切です。
転職理由と志望動機を明確にする
応募した企業の採用担当者が納得できる転職理由や志望動機を準備することが必要です。現職を退職する理由を聞かれるので、ネガティブな理由ではなく、キャリアアップのためなど、自分の退職理由の中で前向きな理由を伝えられるようにします。
そして、志望動機は応募する企業の求人の背景や求める人材像に合わせた内容を準備するようにします。
転職エージェントに登録するか迷うならいいとこ取りのジョバディへ

今回は「転職エージェントは使うな」といわれる理由や、転職エージェントを使うかどうかの検証と成功する活用法などについて紹介しました。
ジョバディはキャリアアドバイザーが在籍していて、サポートのタイプにも「ひかえめ」「ほどよく」「せわやき」と、自分の転職活動のスタイルに合ったサービスを選べる機能もあります。
内定が出た際には年収の交渉も代行してくれて、その他の面でもサポートやアドバイスを受けることができ、転職サイトと転職エージェントの良いところを兼ね備えています。
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