適職がわからない…転職に役立つ「自分に向いている」仕事を知る方法

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適職がわからない…転職に役立つ「自分に向いている」仕事を知る方法

転職しようかと考えているとき、自分に適した職業は何なのか、つまり適職がわからないという方は、実は珍しくありません。
この記事では自分に合った仕事とは何か、適職を探すにはどうすればよいのかわからないといった状況を脱するための情報をまとめました。
「適職がわからない理由」や「適職探しのプロセス」などについてくわしく解説します。

次のような内容を項目別に見ていきます。

・適職がわからないのは、自己分析と業界・企業研究が足りていないから
・適職を決める要素は、強みを生かせる、自分の価値観に合っている、居心地が良い環境の3点
・自己分析は、好きなことや嫌いなことなどをできるだけ書き出してから内容を整理する
・企業研究は、仕事内容・会社データ・社風待遇・条件・将来性を確認する
・性格診断や厚生労働省の自己診断ツールなども適職探しの参考になる

順を追って読んだ方が理解しやすい流れになっていますが、気になるところだけを拾い読みしても参考になる内容になっています。

適職・向いている仕事がわからない原因は?

自分には、どのような仕事が向いているのか、正直なところわからないという本音がよく聞かれます。どうやら、次のようなことが原因のようです。

・やりたいこと・好きなことがない
・自分の強み・長所がわからない
・仕事で成果が出せていない

上記の向いている仕事がわからない原因について、詳しく見ていきましょう。
  

やりたいこと・好きなことがない

仕事につながるような、やりたいこと・好きなことがないというのは、適職がわからない主な原因のひとつです。趣味や関心のある分野など、好きなことはあっても職業にはつなげにくい、あるいは、仕事にしようとは思っていないという方は多く存在します。

現在の仕事を選んだ際はあまり考えずに就職を決めてしまい、実際に働いてみて向いていない仕事だと気づくケースや、周囲の誰かのアドバイスを参考にしてみたけれど的外れだったケースなどがあります。仕事でやりたいこと・好きなことを見つけるには、趣味嗜好といった「好き」とは異なる角度で、関心をもてることを探す必要があります。

自分に合う仕事の探し方は、後ほど詳しく紹介しますので、参考にしてください。

自分の強み・長所がわからない

仕事に生かせる自分の強みや長所が思いつかないと、自分はどのような職業で活躍できるのか、わかりにくいものです。20代前半や第二新卒といった早期転職の場合や、ルーティンワークしか経験がない場合など、仕事に生かせる自分の強みや長所は、すぐに思いつかないかもしれません。

現在の職場の経験だけにとらわれず、自分の資質や性格などから、強み・長所はどこにあるかを自己分析することが必要です。適職探しのための自己分析については、後半部分で紹介しているので参考にしてみてください。

仕事で成果が出せていない

現在の仕事が嫌いではないのに努力しても仕事で成果が出せていないと、自分には向いていないと考えてしまいます。ミスや失敗で自信をなくしたり、成果を出したいと焦りやプレッシャーを感じたりすると、強いストレスにつながります。

成果が出ない仕事は、強みやスキルが生かせていないため、資質や性格から見ても向かない仕事なのかもしれません。自分と業務内容のミスマッチが原因だとしたら、成果が出ないのも納得できるのではないでしょうか。

どんな状況だと適職がわからないと感じやすい?

自分に適した仕事を探している人は、どのような状況で適職がわからないと感じやすいのかというと、以下の2つのパターンがあるようです。

・今の仕事に不満がある、好きになれない
・知っている業種・職種が少ない

これに、前の項で紹介したような、自分の強みがわからない、仕事で成果が出ないといった原因が重なると、適職がわからないという悩みに陥ってしまうようです。

今の仕事に不満がある、好きになれない

今の仕事に満足できておらず、現職が適職だとは思えない状況で、何が自分の適職なのかも漠然としていると、強い閉塞感にさいなまれます。この漠然とした状態で止まっていては、適職探しに進むことができません。
適職を探すために自己分析や業界・職業についてのリサーチを行い、状況から脱するために行動しましょう。

知っている業種・職種が少ない

知っている職種や業種が少ない人は、適職がわからないと感じやすくなります。
知っている職業が少なければ、当然、仕事選びの選択肢も幅が狭まり、自分に合う仕事が見つからないという悪循環に直面してしまいます。

企業や業界などについての知識が足りないまま転職活動を始めても、適職に出会える可能性は広がりません。転職先や応募の前の段階で、業界研究や職業についてのリサーチは必要です。

さまざまな職業を詳しく知って、自分が働きたい会社、目指せそうな仕事を探しましょう。

適職を決める3つの要素

自分にとっての適職を見きわめるには、3つの要素が重要です。この3つの要素へのマッチ度が高いほど、その職業を適職と感じやすくなります。

・自分の強みを生かせる
・自分の価値観に合っている
・居心地が良い環境である

適職を決める3つの要素について、一つひとつ説明していきます。

自分の強みを生かせる

知識やスキルなど自分の強みを生かせると、仕事で成果を出しやすくなり、自信につながります。周囲から評価されると仕事にやりがいを感じ、業務に必要な知識を学んだり、努力したりすることにも前向きになれます。

また、自信がある仕事は続けていてもストレスを感じにくい傾向があります。多少ハードルが高い課題でも積極的に挑戦する意欲になります。その経験が自己成長につながるでしょう。自分の強みを生かせることは、キャリアの上でとても重要なことです。

自分の強みの探し方については、後に詳しくまとめているので参考にしてください。

自分の価値観に合っている

自分の価値観に合っている仕事ならば、やりがいを感じることができます。

例えば、人を手助けすることに喜びを感じる人にとって、医療系の業種や介護職といった職種は価値観に合っている職業です。デザインを考えたり文章を書いたりして何かを伝えることが好きな人は、デザイナーや編集者のほか、マーケティングやPRなどが向いているでしょう。これらはほんの一例ですが、仕事や日常生活で大切にしている価値観と照らし合わせて、自分に合っているかどうか検討できる職業は多くあります。

自分の価値観に合った仕事であれば、不慣れもモチベーションが上がるので、仕事に必要なスキルを前向きに身につけていけるでしょう。

居心地が良い環境である

労働条件や職場の雰囲気など、仕事に従事する環境が自分に合っているかどうかも、適職選びで重要なポイントです。やりがいのある仕事でも、休みが取れない、長時間労働があたり前、給与が低いなど労働条件が悪い場合は続けていけません。

また、職場の雰囲気が自分の性格と合わないと居心地が悪いものです。仕事を長く続けていくには、社風や雰囲気も重要な要素です。例えば、体育会系すぎて自分の性格には合わない、保守的すぎて窮屈だなど、自分の性格との相性も考慮した方が得策でしょう。

適職・自分に向いている仕事を知るには?

自分の適職を知るために、次の2つの軸で分析やリサーチを実施します。自身への理解と仕事の知識を深めることで、おのずと選択肢が広がり、自分が目指すべき仕事を探すことができるようになります。

・自己分析する
・仕事について知る

適職がわからないというのは、この2つの軸での分析不足がほとんどです。2つの軸についてそれぞれ説明していきます。

自己分析する

適職がわからないと感じる方には、改めて自己分析することをおすすめします。次の点について、自分を客観的に見直してみましょう。

・自分が得意なこと、好きなこと
・反対に苦手なこと、嫌いなこと
・自分の性格

得意なことや好きなことから、自分の強みを整理することで、見落としていた自分の適性に気づくことがあります。また、苦手なことからは自分には合わない仕事がわかります。性格分析から自分に合った仕事や職場がイメージできるようになるでしょう。

仕事について知る

業界や企業、求人情報などから、さまざまな仕事について知るために情報を集めます。関心のある仕事があれば、具体的な業務内容や、どのようなスキルや知識が必要なのかなどを調べます。
次に、選んだ職業の一般的な労働環境、休日や給与などの労働条件などを確認しておくことも大切なポイントです。休日が週末や祝日ではなくシフト制なのかといった、自分が重視する条件と合致しているかどうかもチェックしておきます。

職場となる企業の経営の安定度、仕事の進め方、雰囲気なども、適職探しの段階で調べるようにします。不安や懸念などは事前に把握しておくのが賢明です。できるだけ、不安に感じる要素のある職場は避けましょう。

適職探しで理解しておきたいこと

適職を探すときに理解しておきたい大切なことが二つあります。「やりたい仕事と適職が必ずしも一致しないこと」、「適した職業は一人ひとりで違うこと」の二点です。この点を理解しておけば、実際に働いてからギャップを感じることなく、自分に合っていると感じる職業について現実的に考えることができます。

・やりたい仕事と適職は違う
・適職は一人ひとり違う
・続けないと適職だと気づけないこともある
・理想と思える仕事はなかなかない

ひとつずつ見ていきましょう。

やりたい仕事と適職は違う

やりたい仕事と適職には似ている面もありますが、まったく同じではありません。その違いを理解して、分けて考えた方が、自分に合っている仕事かどうかを正確に判断できます。

やりたい仕事は、自分の興味や好奇心など、メンタル面を充足させられる仕事です。一方、適職は、スキルや強みが合致していて、成果を出せる仕事です。メンタル面のほか、周囲からの評価や昇給といった現実的での満足がともないます。

興味と合っていてメンタルとしては満足できる職業でも、自分の強みとミスマッチな場合は、仕事で成果が出にくく、適職とはいえません。仕事として一定のレベルの関心をもてることは大切ですが、スキルを発揮できる仕事が適職です。

適職は一人ひとり違う

もっているスキルや価値観などは一人ひとり違うものですので、他人が適職だという仕事が自分も適職だというわけではありません。適職探しでは常に、「自分の場合は」という観点で考えることが原則です。

ただし、自分ひとりで考える必要はなく 第三者から客観的なアドバイスをもらうことも役に立ちます。

自分のスキルや強みが生かせて、やりがいを感じる仕事とは何か、頭の中を整理しながら考えていきましょう。

続けないと適職だと気づけないこともある

仕事を始めてすぐに成果を出せなかったとしても、あきらめる必要はありません。しばらく働き続けていくうちにおのずと成果が上がり、実は自分に合っていたとわかるケースも珍しくはありません。

そのほかに、想定外の仕事でもやってみたら簡単に成果を出せたというケースもあります。これは、キャリアコンサルタントといったプロの意見を聞くことで、自分では気づけなかった資質や強みが生かせる仕事に就けた場合が多いようです。

理想と思える仕事はなかなかない

すべて希望通りで理想と思える仕事は、なかなか存在しません。適職探しでは、「譲れない条件」と「譲ってもよい条件」を決めることが現実的です。譲れない条件が多く満たせている仕事があったとしたら、完璧に希望通りでなくても適職と思うことができる傾向が強く、長く続けていける可能性も高くなっていきます。

譲れない条件と譲ってもよい条件の決め方は、後で詳しく紹介します。

自己分析のやり方

ここでは、自己分析の進め方について具体的に説明していきます。

・得意なこと・好きなことを書き出す
・苦手なこと・嫌いなことを書き出す
・集中してできることを書き出す
・書き出した内容を整理する

これらのプロセスを一つひとつ説明します。

得意なこと・好きなことを書き出す

まずは、自分が得意なこと、好きなことについて考えてみてリスト化してください。得意なことは、上手にできること、もっているスキルや特性のことです。自分が好きなことは、やっていると楽しいと感じることで、気持ちが充実して満たされます。

難しく考えすぎず、普段の生活や学生時代に得意だったこと、やっていて楽しいことをランダムに書き出しましょう。紙に書いたり、スマホのメモ機能などに記録したりしておくと、文字情報として見られるので、客観的な自己分析に役立ちます。

苦手なこと・嫌いなことを書き出す

得意なこととは反対に、苦手なことや嫌いなことも書き出します。苦手なことは、スキルや特性に関連します。上手にできない、向いていないタスクや作業のことです。

嫌いなことは、メンタルや価値観に関わることで、楽しくない・つまらない・つらいと感じることです。こちらも、まずは、できるだけたくさんリストアップして、文字にして記録しておきます。

人に褒められたことを書き出す

得意なことリストにプラスして、これまでに周りから上手だと褒められた経験や、高く評価されたことなども思い出して、褒められたことリストも作ります。

人に褒められるということは客観的な視点で評価を得られたということです。自分では気づけない長所が見つかる場合もあります。

褒められたことの例としては、次のようなものがあります。

・説明や司会が上手だといわれた
・PCの操作やソフトの使い方のコツを覚えるのが早い
・計画やスケジュールなどの調整が得意
・図や絵を使って表現するのが得意

自分としては、難なくこなせている行動が、実はほかの人にはない強みだということもあります。

集中してできることを書き出す

集中してできることや、長時間続けられることは、好きなタイプの仕事といえます。これを把握しておくと、適職を探すときにとても参考になります。
難しくても頑張りたくなる仕事や、努力したくなる仕事も、集中できることに加えてよいでしょう。

例えば、次のような内容です。

・地道な作業をコツコツと着実にこなせる
・数字を見て、データの差や傾向をチェックするのが得意
・書類の不備を見つけるのが早い
・整理整頓を上手にできる

これまでルーティンワークが中心で、実績や経験にそれほど自信がないという人には、とくにこのリスト化の作業をおすすめします。集中できることから、新たなスキル習得の方向性や向いている仕事が見つかる可能性があるからです。

書き出した内容を整理する

自己分析に必要な上記の項目を書き出したら、その内容を整理します。この作業では、得意なこと・好きなことの中から適職探しで重視するポイントを決めて、苦手なこと・嫌いなことの中から仕事としては避けることを決めることがゴールです。

書き出した得意なこと・好きなことに優先順位を付けて、どうしても仕事に生かしたい得意なことや、好きなタイプの仕事を選びます。
一方、苦手なこと・嫌いなことでは、どうしても避けたいことを選び、残りの苦手なことや嫌いなことに対しては、どの程度なら譲歩できるかを検討しましょう。

自分に合った仕事の条件を知る方法

適職探しでは、自分に合った仕事の条件を十分に把握しておくことが重要です。仕事探しの段階で、見過ごしてしまいがちな条件もあるので、しっかりと確認したいものです。

・仕事に求める条件を書き出す
・条件に優先順位を付ける
・求人を見る

それぞれのプロセスについて、一つひとつ解説します。

仕事に求める条件を書き出す

自己分析をした後に仕事に求める条件を考えると、書き出しやすく、自分に合うか合わないかの判断もしやすくなります。条件の内容は思いつくまま、できるだけ多くの点を書き出すようにします。 

次のように仕事に関わることを幅広く条件を考えてみましょう。仕事に求める条件も、人それぞれに異なるので、自分が求めるものを書き出します。

・仕事の内容、仕事の進め方
・会社の規模、会社の雰囲気
・通勤時間や立地
・給与
・残業の有無
・休日の日数や設定
・服装
・オフィスの環境、レイアウト
・リモート可、不可
・フレックス勤務 など

条件に優先順位を付ける

書き出した条件に優先順位をつけます。優先順位もやはり人によって異なるので、小さなことでも「この条件は自分にとって大切だ」という視点をポイントにしましょう。

給与や通勤時間、休日などの条件面は、希望金額や具体的な時間など、数値を設定しておきます。

優先順位をつけたら、妥協したくない条件と譲歩できる条件に線引きをします。譲歩できる条件については、どの程度までなら妥協できるのかを決めておきます。

求人を見る

次は、実際に求人を見て検討します。自分が仕事に求める条件を整理した状態で求人を見ると、適職を探しやすくなります。

求める条件を厳しく設定しすぎると、クリアできる仕事が見つかりにくくなります。そのような場合には、仕事に求める条件でどこを妥協すべきか、改めて見直してみしょう。

その反対に、条件に合う求人が多すぎて取捨選択が難しい場合には、求める条件を厳しくしたり妥協できない条件を増やしたりして、候補の求人を絞り込みます。

求人の中から適職を見つけるポイント

ここからは、求人の中から適職を見つけるポイントを解説します。前の項でまとめたプロセスによって選んだ自分の条件に合った求人候補の中から、さらに、どのような点を見て適職を選ぶかをまとめました。

・仕事の内容
・会社のデータ
・社風
・待遇・条件
・将来性

ひとつずつ見ていきましょう。

仕事の内容

候補となる仕事の内容について、できるだけ具体的に調べています。

仕事における作業の内容や流れ、使うソフトや道具など、自分のスキルとマッチしているかどうかを考えながら見ていきます。その企業が扱う商品やサービス、価格帯、顧客の層、取引先など、事業についても具体的な内容を確認します。

できるだけ具体的に調べて、実際にこの企業で働いたとして、仕事に意欲をもてるのか、業務内容は興味関心をもてる内容なのかを見ていきます。
自分が働いているシーンを想像してシミュレーションしてみるのもよいでしょう。

また、仕事の内容や特性から、繁忙期の有無や平均的な労働時間など、どのような働き方が求められるかも知っておきましょう。

これら仕事の具体的な内容が、自分の強みや好き嫌い、将来のキャリアや仕事に求める条件と、どの程度合っているかを検討します。

会社のデータ

業種、規模、売上高、業界の将来性など、会社に関するデータを見ることで、会社についての理解が深まります。業種自体は成長度や、業界の中での求人を出している会社の順位やシェアなども知っておくと、将来性や安心して勤められるかを確認できます。

会社の公式サイトや業界研究サイト、転職エージェントのサイトなどをチェックするだけでも多くの情報を知ることができます。

社風

社風については外部からはわかりにくいですが、口コミサイトやSNS、可能なら伝手などを利用して情報収集します。
企業の公式サイトでは、会社が外部に公開してアピールしたい内容が掲載されています。社風や働く人の1日の具体的な様子などを紹介していることも多いでしょう。実態をすべて紹介しているとはいい切れませんが、口コミやSNSを参考にする前に見ておくと、合わせて判断しやすくなります。

仕事は一定の期間、ほぼ毎日続くことです。自分の性格や求める条件と合う社風・雰囲気なのかどうかはよく考えましょう。

待遇・条件

勤務時間・勤務地・福利厚生・給与、休日など、待遇や労働条件は詳しくチェックする必要があります。

ベンチャーやスタートアップ企業の場合、給与は条件に合っていても、福利厚生面はまだ整っていないケースもあり、入社してからギャップを感じることも多いようです。一方、大手企業では、給与はまあまあのレベルでも、有給日数が多い、福利厚生が手厚いなど、メリットが大きいというケースもあります。

求人の待遇や条件が、どの程度自分の条件に合っていて、働きやすいのかを慎重に検討しましょう。

将来性

企業の将来性について知っておくことも、自分のキャリアプランに合っているかどうかを検討するために必要です。

求人を出している企業の業界自体がマイナス成長で、いわゆる斜陽産業ではないかどうかは、直近数年の売り上げの推移や業界研究のサイトなどを通じて調べられます。

歴史のある業界で、業界全体は成長が鈍化していたとしても、企業によっては新規事業への取り組みといった積極的な変革に取り組んでいる場合もあります。
また、離職率の高い業界や企業は、何らかのリスクや課題があります。なぜ離職率が高いのかを調べるようにしましょう。

MBTIによる性格別の適職例

MBTI(Myers-Briggs Type Indicator:マイヤーズ=ブリッグス・タイプ指標)という45か国以上で活用されている国際規格に基づいた性格診断を紹介します。
適職選びのための、自己診断に役立つ指標です。

この性格診断は、4つの指標でどの属性に当てはまるか分類し、さらに、その4つの結果を組み合わせて性格を16タイプに分けています。

<4つの指標>
・興味と関心   :  内向的(I)外交的(E)
・物事の受け取り方 : 感覚的(S)直感的(N)
・判断 : 思考型(T) 感情型(F)
・物事への姿勢 : 判断型 (J) 知覚型(P)

ここではMBTIの16タイプごとの適職例などを紹介します。診断を受けたことがある場合、あるいは各タイプの説明が自分に近いと感じた場合は、参考にしてください。

ただし、MBTIはあくまでも性格の傾向を理解するためのツールです。自分の性格を決めつけずに、「性格と仕事のマッチングはこのように検討するのか」といった参考にしてみてください。

タイプ別の適職例で、幅広い職業があげられているので、職業を知るため材料としてみてもよいでしょう。

【16タイプ】
<合理主義者タイプ>
・INTJ(建築家)
・INTP(論理学者)
・ENTJ(指揮官)
・ENTP(討論者)

<理想主義者タイプ>
・INFJ(提唱者)
・INFP(仲介者)
・ENFJ(主人公)
・ENFP(広報運動家)

<保護者タイプ>
・ISTJ(管理者)
・ISFJ(擁護者)
・ESFJ(領事官)
・ESTJ(幹部)

<職人タイプ>
・ISTP(巨匠)
・ISFP(冒険家)
・ESTP(起業家)
・ESFP(エンターテイナー)

INTJ(建築家)

INTJ=内向的(I)+直感的(N)+思考型(T)+判断型(J)

INTJは、論理的でありつつ探究心があるタイプです。冷静な判断を行なうので問題解決能力高いでしょう。新しいアプローチや理想を求める指向があり、クリエイティブな物の見方をします。内省的なタイプでデスクに向かって、資料を作る仕事やデザインなどをする仕事で強みを生かすことができるでしょう。

建築家というタイプ名がつけられていますが、そのほかにこのタイプに適した職業は、Webデザイナー・マーケティングマネージャー・経理職・教師などです。

INTP(論理学者)

INTP=内向的(I)+直感的(N)+思考型(T)+知覚型(P)

INTPは、独立心があり革新的な性格で、論理的でありながら臨機応変にも対応できるタイプです。プロセスを大切にして、状況に合った選択をして、ものごとを進めることができるので、コンサルティングやプロジェクト管理などが得意な傾向があります。

タイプ名は論理学者、適した職業は、プログラマー・ビジネスアナリスト・システムエンジニア・キャリアコンサルタントなどです。

ENTJ(指揮官)

ENTJ=外向的(E)+直感的(N)+思考型(T)+判断型(J)

ENTJは、社交性があり論理的な思考のもち主でもあるので、カリスマ性やリーダーシップを発揮することができます。起業家精神があり、決断力もある人が多いようです。理想を追求するタイプでもあるので、指導的な立場に立って新規事業などで活躍できるタイプです。

タイプ名は指揮官で、適した職業は、営業職・管理職・コンサルタント・アナリストなどです。

ENTP(討論者)

ENTP=外向的(E)+直感的(N)+思考型(T)+知覚型(P)

ENTPは、革新的で発想力がある反面、組織に属するのは不向きともいわれます。発想力と合理性をもちあわせ、既成概念にとらわれないのが要因のようです。ただし、見方を変えると、変革をリードするという貴重な資質をもっているので、組織によってはこのようタイプの人材に対するニーズも高いでしょう。

言葉を選ばずに意見をストレートに表現することからタイプ名は討論者。適した職業は、営業職・ソフトウェアエンジニア・webデザイナー・ファイナンシャルプランナーなどです。

INFJ(提唱者)

INFJ=内向的(I)+直感的(N)+感情型(F)+判断型(J)

INFJは、内省的で共感力があると同時に決断力も高いので、現場で誰かをサポートする仕事に向いた資質があります。理想を描くことができ、ひらめきもあるので、クリエイティブな発想を仕事に生かすことができるでしょう。

タイプ名は提唱者で、適した職業は、カウンセラー・NPO職員・ケアマネージャー・webライターなどです。

INFP(仲介者)

INFP=内向的(I)+直感的(N)+感情型(F)+知覚型(P)

INFPは、全体を俯瞰することを好み、探求心があるけれど寡黙なタイプです。日本人に最も多いといわれています。組織やプロジェクト全体にとっての最適な進行を目指すことができ、他人に配慮することができる傾向が強いです。

タイプ名は仲介者、適した職業は人事・プログラマー・ソーシャルワーカー・編集者などです。

ENFJ(主人公)

ENFJ=外向的(E)+直感的(N)+感情型(F)+判断型(J)

ENFJは、リーダーシップと行動力があり、周囲の人への共感や気配りもできます。社交性がありながら、冷静で客観的な判断ができる面もあります。社交性があり、未来や理想のために努力することができるタイプです。

タイプ名は主人公で、適した職業は人事・総務・コンサルタント・NPO職員などです。

ENFP(広報運動家)

ENFP=外向的(E)+直感的(N)+感情型(F)+知覚型(P)

ENFPは、創造力があり固定概念にこだわらないタイプで、カジュアルな職場を好む傾向が強いようです。実は日本人に多いタイプで、社交的で臨機応変、おもてなしが得意といえるでしょう。温厚な性格ですが、規則に縛られることや堅苦しい雰囲気を嫌います。

タイプ名は広報運動家で、適した職業は営業・接客・広報担当・ケースワーカーなどです。

ISTJ(管理者)

ISTJ=内向的(I)+感覚的(S)+思考型(T)+判断型(J)

ISTJは控えめで几帳面、責任感が強いタイプです。現実的な考え方をするので、実践できるアイディアを好みます。論理的で分析的な能力を仕事に生かすことができます。小さなことでも正確に扱う仕事に向いています。

タイプ名は管理者で、適した職業は公認会計士・公務員・ビジネスアナリスト・銀行員などです。

ISFJ(擁護者)

ISFJ=内向的(I)+感覚的(S)+感情型(F)+判断型(J)

ISFJは勤勉で面倒見がよく、堅実なタイプです。共感力を発揮しつつ冷静な判断もできるので、周囲の人をサポートしながら現場を上手にまわす能力があります。包容力と決断力があるので、頼りがいのある存在です。

タイプ名は擁護者で、適した職業は、人事・経理・総務などのバックオフィス、看護師、テクニカルサポートなどです。

ESFJ(領事官)

ESFJ=外向的(E)+感覚的(S)+感情型(F)+判断型(J)

ESFJは、責任感が強く協調性がり、秩序を守るタイプです。社交性と現実を捉える状況判断力もあるので、自分の所属する組織だけでなく外部の人をサポートする能力も高いでしょう。

タイプ名は領事館で、適した職業は人事・経理・総務などのバックオフィス、保育士やカスタマーサポート・接客などです。

ESTJ(幹部)

ESTJ=外向的(E)+感覚的(S)+思考型(T)+判断型(J)

ESTJは正義感が強く、組織の秩序を重視するタイプです。困難でもやり抜く力をもっていて、意思決定ができる判断力もあります。伝えたいことを言葉にして的確に表現できる、高いコミュニケーション能力をもっています。

タイプ名は幹部、適した職業は財務・公務員・コーチ・内部監査などです。

ISTP(巨匠)

ISTP=内向的(I)+感覚的(S)+思考型(T)+知覚型(P)

ISTPは、集中力が高く問題分析を得意とします。内省的で個人作業を好み、詳細を正確に把握する能力があります。さらに創造性をあわせもっている才能豊かなタイプです。根気のいる仕事を完遂し、結果を出すことが求められる職業に向いています。

タイプ名は巨匠で、適した職業はデータアナリスト・各種技術職・エンジニア・コーディネーターなどです。

ISFP(冒険家)

ISFP=内向的(I)+感覚的(S)+感情型(F)+知覚型(P)

ISFPは、自由奔放な面をもちながら単独作業を好み、なおかつ性格は友好的です。クリエイティブなセンスと地道な努力の両方を必要とする仕事に向いています。

タイプ名は冒険家で、適した職業は作業療法士・マーケター・インテリアコーディネーター・動画編集者などです。

ESTP(起業家)

ESTP=外向的(E)+感覚的(S)+思考型(T)+知覚型(P)

ESTPは、エネルギッシュで論理的、そして観察力があります。意思が強く合理的で周囲に左右されません。確実にプロジェクトを推進する力をもっています。事業を牽引したり、技術を開発したりする仕事で強みを発揮します。

タイプ名は起業家で、適した職業は、総務・営業・マーケター・製造業などです。

ESFP(エンターテイナー)

ESFP=外向的(E)+感覚的(S)+感情型(F)+知覚型(P)

ESFPは、率直で活動的。感じがよくて周囲に好かれるタイプです。外交的で明るく、周囲への配慮やサービス精神が旺盛な点がその理由でしょう。現状を正確に把握しようとする現実的な面もあり、臨機応変な対応ができる能力があります。

タイプ名はエンターテイナーで、適した職業は営業・イベントプランナー・保育士・アパレル販売員などです。

厚生労働省の職業情報提供サイト「日本版O-NET」

日本にも、職業に関する情報を提供するサイトがあるのをご存じでしょうか。米国の労働省が職業に関する総合的なデータベースO-NET(Occupational Information Network)をモデルに、厚生労働省が開設したサイト「日本版O-NET」JOB TAGです。求職や採用の活動に役立つ職業情報を提供しています。

「日本版O-NET」JOB TAGは、仕事の性質やスキル・知識のほか、適職を探索できる自己診断ツールも提供しています。公的なデータベースで、適職を探す参考になるので活用してみてください。

職業情報提供サイト「日本版O-NET」JOB TAG
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/

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