
転職したいけどやりたい仕事がない時はどうする?原因や対策を解説
「転職したいと思っているけど、次にやりたい仕事がない。どうしたらやりたい仕事を見つけられるのか。やりたい仕事がなくても転職していいのだろうか。この場合の転職活動は何から始めればいいのか。」
この記事にたどり着いたあなたは、こんな疑問を抱えているのではないでしょうか。
この記事では、やりたい仕事がない原因ややりたい仕事の見つけ方、転職における対策などを詳しく解説していきます。解説の要約は以下の通りです。
●やりたい仕事がない人は少なくない
●やりたい仕事がない理由は、自己分析や企業研究が足りていないせいが多い
●やりたい仕事の見つけ方は、今までの仕事の振り返り、譲れない条件や身に着けたいスキル重視、適性を重視、職種や業種の情報収集、他の人に相談
●やりたい仕事を見つける際の注意点は、好きや憧れだけで探さない、条件の優先順位も決めておく、現職でのスキルアップを視野に入れておく、キャリアや活躍する姿をイメージしておくなど
それでは、解説を始めましょう。
やりたい仕事がないと感じる人はいる
実際の所、やりたい仕事がない、わからないと感じている人は少なくありません。やりたい仕事がない、わからないと感じていても、そのまま働いていたり、転職活動していたりする人もいます。
そのため、はっきりしたビジョン無いのは自分だけと悩む必要はありません。
前提として覚えておくべきポイントは以下の2つです。
・やりたい仕事にとらわれ過ぎる必要はない
・やりたい仕事が定まらなくても転職は成功させられる
それでは1つずつ解説していきます。
やりたい仕事にとらわれ過ぎる必要はない
まず、「やりたい仕事」という響きにとらわれ過ぎてはいけません。
やりたい仕事と自分に向いている仕事は別である場合があります。そのため、「やりたい」を優先しすぎて、向いていない仕事やまったくわからない仕事に就職すると、結局ストレスで退職しかねません。
現職で自分がこれまでに培ってきたことや得意なことを理解せずに、漠然と「やりたい仕事」を考えてしまうと、やりたいことがわからなくなったり、目指すものが自分の得意なことではなかったりしてしまいます。
特にやりたい仕事が定まらない場合は、まずやりたいよりもできる仕事に目を向けるのがおすすめです。
やりたい仕事が定まらなくても転職は成功させられる
やりたい仕事が定まっていなくても転職は成功させられます。
はじめは興味ある仕事がみつからない状況だったとしても、転職活動を続けるうちにだんだん興味を惹かれたり、自分のやりたい仕事が定まっていったりするケースがあります。
むしろやりたい仕事が無いからこそ、さまざまな業務に先入観なく興味を持てるというメリットにつながるでしょう。
ただし、最終的にはしっかり転職の軸を定めた方が良いです。転職の軸はやりたい仕事である必要はなく、条件など他のことでもいいのでしっかり転職の軸を定めましょう。
やりたい仕事がない原因
ここからはやりたい仕事がない原因について解説していきます。
やりたい仕事がない原因は3つ挙げられます。
・優れた将来のビジョンにこだわり過ぎている
・自分のことをよくわかっていない
・職種や業界に対する知識が少ない
それでは、それぞれ詳しく解説していきましょう。
優れた将来のビジョンにこだわり過ぎている
優れた将来のビジョンを持っていないといけないと考えている人は、考えすぎてやりたい仕事がないと感じてしまう場合が多いです。
優れたビジョンを描くときに、転職という順番を守らなければいけないと固く考えている人は「優れたビジョン」の段階で躓いた場合、いつまでたっても転職が進まない可能性があります。
特に就職や転職は志望動機の説明が必要なため、立派な志望動機(将来ビジョン)が不可欠と思い込みがちになってしまいます。
実際の所、遠い未来のビジョンまではっきり思い描けている人はまれであると言えます。そのためビジョンが多少ぼやけていても、自分だけと悩む必要はありません。
将来のビジョンを思い描くのであれば、まずは得意なことや好きなことから徐々に掘り下げていくのがおすすめです。
自分のことをよくわかっていない
自己分析が足りないとやりたい仕事が見つかりにくい傾向にあります。
自己分析はなかなかハードルが高いと感じるかもしれませんが、まずは自分の仕事へのこだわりや得意なことなどをしっかり把握し、そこから仕事へと結び付けていくことが大切です。特に自分の強みは転職の上でも重要になるため、しっかり掘り下げておく必要があります。
もし自分では長所や強みを見つけるのが難しい場合、キャリアアドバイザーなど人からの意見を聞くのも有効的です。また、自分が大切にしていることや好きなこと、苦手なことにスポットライトをあてて、自己分析を行っていくとやりたい仕事につながる可能性もでてきます。

職業や業界に対する知識が少ない
職種や業界に対する知識が少ないとやりたい仕事がないと感じやすい傾向にあります。
このように感じるのは、具体的には以下のような現象が起こるためです。
・知識がない=自分で思いつく職業の選択肢が少ないため「良い仕事が無い」と感じやすい
・知らない仕事に対して先入観が強く影響しやすいため、良く知らないうちから「合わなさそう」と考えてしまう
・転職した後に「イメージと違った」と感じ辞めたいと思いやすい
まずは視野を広げていろんな職業を知ることが大切です。また、複数の求人サイトを見たり、キャリアアドバイザーにいろんな職業を紹介してもらったりするのも有効です。先入観をなくし視野を広げることで、自分でも予想していなかったような職種や業界に出会える可能性があるため、積極的に情報収集をしましょう。
転職してどうなりたいのか明確でない
転職した自分をイメージできない人はやりたい仕事が無いと思いやすい傾向にあり、以下のような人に起こりやすいです。
・「現職を辞めたい」という気持ちが先行しすぎている
・「なんとなく辞めたい」など辞めたい理由からして抽象的である
転職を具体的に考え始める前に、まずはなぜ辞めたいのかを考え、そこからそれが解決できる仕事を考えましょう。例えば頑張って成果を出しても給与などに反映されないと考えた場合は、成果主義の企業に転職するなどです。
辞めたい理由を探す際は、紙に書き「何故?」を繰り返して掘り下げていくなどの手段が有効的です。誰かに見せたり伝えたりするものではないので、思考のスタートはぼんやりしたものでも良いし、ネガティブな理由かポジティブな理由かなども考えなくて良いです。転職を進める第一歩として、じっくり考えてみましょう。
条件面ばかり気にしすぎる
条件面ばかり気にしすぎる人もやりたい仕事を見つけにくいです。
前提として条件面は働くうえで重要ですが、まったく考慮に入れないのも問題なので考える必要はあります。ただしすべての条件が満足いくように揃っている求人は基本的にありません。ないものを探し続けても見つかる確率は低く、転職が長引くだけになってしまいます。
まずは譲れない条件を整理することと、業務内容や向き不向きなど条件以外の面にも目を向ける事が大切です。譲れない条件が複数ある場合は、優先順位をつけ、優先順位の高い条件を満たす求人案件を探してみましょう。
自信がなく失敗を恐れやすい
自分に自信がない人はやりたい仕事を見つけにくいです。その理由は、以下のような思考になりやすいことにあります。
・自分にできる仕事は限られている
・未経験の業務は失敗するに決まっている
・どうせ選考を突破できない
・転職して失敗したらどうしよう
このように最初から上記のような諦念を持っていると、さらに以下のようなトラブルになりやすいです。
・仕事自体に興味を抱きにくくなる
・いつも同じ業種しかチェックしないため応募求人の幅が狭くなる
・チャンスを逃し続け転職が進まなくなる
こうしたトラブルを避けるためにも、まずは自分を諦めないでさまざまな業種に触れるのが大切です。いつもとは違う求人情報をチェックしたり、転職イベントに参加したりすることで新たに興味をひかれる仕事を見つけられるかもしれません。興味を持ったら、最初から諦めようとせず、その仕事をするためにはどうすればいいのかを考えるようにしましょう。
世間体を気にし過ぎる
家族や周囲からの印象など、世間体を気にし過ぎるとやりたい仕事が見つかりにくい傾向にあります。
世間体を気にし過ぎてしまう人は、やりたい仕事かどうかよりも、周囲からどういう評価になるかばかりに意識が向かってしまい、自分の気持ちを優先できなくなってしまいます。
これは家族を安心させたい、周りに良い印象を与えたいという気持ちが強いと起こりがちです。ただし、世間体を気にして意に沿わない大企業などに転職しても、結局「退職したい」と再び思うリスクがあります。
基本的には自分の気持ちを優先した方が結果的に良いため、周囲の意見は参考程度にとどめ、自分の気持ちを大切にしましょう。
やりたい仕事が多過ぎる
やりたい仕事が多過ぎて絞り切れないというパターンもあります。やってみたいことが多過ぎて、結果的にやりたい仕事が無いという状態になってしまっているのです。
やりたいことが多いことは基本悪いことではありませんが、仕事探しに支障が出るレベルであれば絞っていく必要があります。
対処法としては、現実的に転職できそうか、自分に向いているかなど、転職成功率が高そうなものを考えていくと良い結果につながるでしょう。
やりたい仕事への理想が高すぎる
やりたい仕事への理想が高すぎると、求める条件の数が自然と多くなってしまいます。条件の数が増えると全てを満たす求人の数も減ってきてしまい、最終的に満足できる求人がなくなり「やりたい仕事が無い」と感じるようになります。
転職に対してある程度の理想は大切ですが、行き過ぎると転職が進まなくなってしまいます。
自分の理想に合う職種や企業を見つけることに難航しているようであれば、妥協できる点は妥協し、再考してみる方が良いでしょう。

本気で転職する気が無い
本気で転職する気が無い人も仕事を見つけにくい傾向にあります。漠然と転職を捉えていると、やりたい仕事がわからないという状態に陥りやすいです。
「いい仕事があったら転職しよう」という受け身の構えでは、いつまで経っても転職に踏み切れずに、やりたい仕事もよくわからないままになってしまいます。
まずは本気で転職する気持ちがあるのか、自問自答してみましょう。本気で転職したい気持ちがある場合は、いい仕事の定義づけを自分で行い、スケジュールを決めて転職活動した方が良いでしょう。
やりたい仕事がない人の特徴
やりたい仕事がない人の特徴としては、以下の3つの特徴が挙げられます。
・器用貧乏で何でもできてしまう
・転職すれば実力を発揮できると考えている
・失敗を恐れる気持ちが強すぎる
それでは、1つずつ解説していきましょう。
器用貧乏で何でもできてしまう
器用貧乏とは、なまじなんでもできてしまうがゆえに、自分ならではの強みは?と聞かれると詰まってしまうタイプです。仕事でもなんでもそれなりに上手にできてしまうので、ある程度の段階まで進んでいくと満足して、仕事に飽きてしまいます。
その結果、現職に対するモチベーションも低く、飽きているため転職を検討する人が多い傾向にあります。
まずは「自分の強み」を伸ばしていくことが大切です。現職でしていることの中から、得意なことや好きなことをピックアップして、なにかひとつ極めてみましょう。
転職すれば実力を発揮できると考えている
自分の能力について「現職では十分に能力を活かせない」「転職すれば輝ける」と信じているタイプの人もいます。仕事を変えることでもっと能力を発揮できる可能性は大いにあります。
ただし、一見ポジティブに見えるこのタイプは、実際の所根本的に自分に自信がない場合が多いです。そして、転職にも自信が持てないため、「いい仕事がないから」と自分にいいわけをしていつまでも転職できないケースもあります。
このタイプの人はまず自分に自信をつける努力をすることから始めてみましょう。
失敗を恐れる気持ちが強すぎる
失敗を恐れるあまりやりたい仕事が決められないタイプの人もいます。
特に、若くて社会経験が浅い人や初めての転職となる人に多い傾向にあります。
このタイプの人は「失敗したくない」と考える気持ちを抑えて、まずはチャレンジしてみることが大切です。ダメなときは「また転職しよう」というくらいの心構えで転職活動を進めてみましょう。
転職活動をする際は、自分を客観的に見つめ、積極的に行動することで、自分に合う仕事ややりたい仕事を発見できることも多くあります。
やりたい仕事の見つけ方
ここからはやりたい仕事の見つけ方について解説していきます。
やりたい仕事の見つけ方のポイントは以下の通りです。
・今までの仕事の良い面を振り返る
・今までの仕事の嫌だったことを振り返る
・譲れない条件から仕事を探す
・身に着けたいスキルから仕事を探す
・適性を重視して仕事を探す
・職種や業種に対して情報収集を行う
・他の人に相談する
それでは1つずつ解説していきましょう。
今までの仕事の良い面を振り返る
ここでの目的は好きな業務や得意な業務の分析です。
まずは思いつくままいくつか書き出してみると、共通点や法則性が見つかります。
書き出す際には、できるだけ具体的にした方が良いでしょう。例えば営業が好きであれば、営業業務のどこが好きなのか掘り下げていきましょう。具体的に掘り下げていくことで、好きな仕事がどのようなものなのかがみえてきます。それを知ることで、より自分に合った業務の選択肢が広がる可能性があります。
これは仕事に関してだけではなく、ささいなことやプライベートなことでも良いので何でもあげていくのが大切です。
また、自分で考えるだけでなく他の人に意見を聞くのも有効です。他の人に意見を聞くことで、自分では気づかなかったことも見えてくるのでおすすめです。
好きな業務や得意な業務の分析を十分に行い、最終的には適性や好みなどから仕事を探す方向に結び付け、求人を探していくと良い結果を得られるでしょう。
###今までの仕事の嫌だったことを振り返る
ここでの目的は「嫌」と感じる仕事に再び就職しない事です。
現職が嫌だからといって職種を変えれば解決するとは限りません。例えば業務のわりに給与が低い点が嫌である場合、業種を変えても給与が低ければ同じストレスに見舞われることになります。
それを回避するためにも、まずは事務職、営業職など職の名前に捕らわれず何が嫌なのか具体的に考えることから始めましょう。
嫌なことを突き止められたら、転職先の分析を行い、現在の嫌なことを避けられるかチェックすることが重要です。ただし、どんなに下調べしてもリスク0にすることはできません。仮に失敗したとしても、また転職したら良いと前向きに考えることも重要になります。
自分だけではわからない場合、誰かの手を借りて「なぜ?」と問いかけてもらうのも有効です。
「なぜ?」と問いかけてもらうことで、自分が本当に嫌だと感じていたことはなんなのか、解決するためにはどうすればいいのかも、わかってくるでしょう。

譲れない条件から仕事を探す
やりたい仕事がない場合は「絶対に譲れない条件」を決め、そこを満たす仕事から探すのも有効的です。この点を決めておくことで転職の方向がぶれにくくなります。
ただし条件が多過ぎると仕事を探すのが困難になるため、希望条件ではなく「絶対の」条件として決めるのが大切です。
条件は仕事内容でも良いし、勤務地や給与などの条件面でも良いです。
ちなみに、若年層が仕事選びで重視していることの1位は、「仕事内容」で、2位は「勤務時間」や「収入」でした。やりたい仕事がない場合は、このような資料をもとに、業務内容以外で仕事に求めることがあるかどうかを考えてみるのもいいでしょう。
身に着けたいスキルから仕事を探す
身に着けたいスキルを考え、それが得られる仕事は何か?という所から仕事を探す方法もあります。
「現職で培ったスキルを活かしたい」や「新たにスキルを身に着けたい」など、自分のスキルを磨くことができる企業を探してみましょう。特にポータブルスキルは身に着けておくと何かと役に立ちます。ポータブルスキルとは転職してもそのまま活かせるスキルのことです。
特に近年は転職しても、一生その会社で働けるという保証がありません。仮に再就職することになってもスキルがあれば転職がスムーズになります。
未経験で入社し働きながらスキルを身に着けたり、会社によっては資格取得のサポートを受けられたりするケースもあるため、企業研究する際には研修制度もチェックしてみると良いでしょう。
適性を重視して仕事を探す
やりたいかどうかでなく向いているかどうかで仕事を探す方法もあります。これは特にやりたい仕事が無い人におすすめです。
やりたい仕事が無いからといって自分の適性を把握しないまま転職しても、適性に合っていなければ「やりたい仕事ではないのでは?」と、また悩んでしまう恐れがあります。
向いている仕事は成果を出しやすく楽しさを感じやすいです。そして、周りからの評価も感じやすくなります。
自分が必要とされている、自分が周りを仕事で喜ばせられているという実感がやりがいやモチベーションアップにつながっていきます。
職種や業種に対して情報収集を行う
さまざまな仕事の情報を収集することで興味のある仕事を見つけやすくなります。
さらに自己分析の結果を踏まえるとさらに仕事を探しやすくなります。
また、敢えて未経験の職種や今まで興味が無かった職種に着眼してみるのもおすすめです。意識的にいつもと違った職種の情報も集めることで視野が広がり、自分に合った仕事と出会える可能性も高まります。
一方で企業の知名度などばかり優先していると、いつまでもしっくりくる求人が見つからないままになるリスクもあります。入社後のミスマッチを起こさないためにも、視野を広げて積極的に情報収集をしていくことが大切です。
他の人に相談する
やりたい仕事がなかなか見つからない場合は、周囲の人と話をしてみるのも効果的です。周囲の人と話すことで他者の意見を聞くことができ、自分では思いつかなかった意見や知識を得られる可能性があります。また、人とやり取りすることでぼんやりしていた部分が整理・言語化される効果も期待できます。
これは家族や友人でも良いですが、恥ずかしいなどの場合はキャリアアドバイザーや転職エージェントでも良いです。キャリアアドバイザーやエージェントの場合は、他の相談に乗ってくれたり求人を紹介してくれたりというメリットもあります。
一人での分析に行き詰っている人におすすめの方法です。
やりたい仕事を見つける際の注意点
ここからはやりたい仕事を見つける際の注意点について解説していきます。
注意点の要約は以下の通りです。
・好きや憧れの感情だけで仕事を探さない
・譲れない条件だけでなく優先順位も決めておく
・現職でのスキルアップを視野に入れておく
・キャリアや活躍する姿をしっかりイメージしておく
・転職活動は在職したまま行う
・転職はタイミングを考えて
それでは1つずつ解説していきましょう。
好きや憧れの感情だけで仕事を探さない
好きや憧れだけで仕事を探すと以下のようなトラブルが起こりやすくなります。
・実際に転職してからイメージとのギャップに戸惑い、早々に辞めたいと感じるようになる
・求人自体がなかなか見つからず転職が難航する
求人が見つからない場合、興味があることや楽しいことなどの方向から探してみるのがおすすめです。そのためには、自己分析で自分がポジティブになれることがどんなことなのかを発見することが大切です。1人では自己分析をするのが難しい場合は、キャリアアドバイザーや転職エージェントへ相談してみるのもいいでしょう。
「好き」という気持ちが先行しすぎている場合は企業リサーチをしっかり行い、現実としてどういう仕事であるか、実際に転職できそうかを検討してみましょう。

譲れない条件だけでなく優先順位も決めておく
仕事探しには譲れない条件だけでなく、さらにその中での優先順位を決めておくのがおすすめです。
優先順位を決めることで、条件を満たす求人の中でもどれを優先すべきか絞りやすくなります。
また、転職活動を進めていく中でも気づくと思いますが、希望のすべてを叶えられる夢のような求人はないということを最初から心得ておくことが大事です。
まずは仕事で優先したい条件を書き出して、優先順位を決めてみましょう。
現職でのスキルアップを視野に入れておく
未経験の職種ではなく現職の職種のまま、別の会社に転職をすることで悩みが解決するケースもあります。その場合職種は変わらないため、転職に備えてのスキルアップは現職でもできます。
スキルアップすることで現職でも評価される可能性もあります。
また、転職で環境を変えることで、これまでと同じ職種でも仕事のやり方や捉え方などが変わることもあります。現職の職種をやりたい仕事として、スキルを高めたり、他の企業の求人を探してみたりしてもいいでしょう。
###キャリアや活躍する姿をしっかりイメージしておく
転職におけるキャリアプランや、転職先で活躍する自分の姿をイメージしておくのも重要です。
企業で必要とされる人材になることを目標にすることが、やりたい仕事につながる可能性があります。
転職した先でどのようなキャリアが積め、将来的にどうなれるのか考えておきましょう。特に転職した直後はいきなり望んだ仕事を任せてもらえる保証がありません。そのため長期的に考えて、どのように活躍していけるかのイメージをふくらませておくことが大切です。
しかし、転職後活躍する自分が上手くイメージできない場合、その仕事は向いていない可能性があります。逆にイメージできれば向いている仕事に近い可能性が高いため、具体的に何を強みとして活躍しているのかをイメージしてみましょう。
転職活動は在職したまま行う
転職する場合でも、内定が出るまで現職は退職しない方が良いでしょう。
退職してからの転職となると、収入がなくなる焦りから転職が難航したり、妥協して転職先をきめてしまったりしてしまいます。また、長期化すると精神面のストレスも大きくなっていくためおすすめしません。
在職中に転職活動を行えば、時間的にはややタイトになるものの、余裕をもって転職しやすくなります。ただし、退職の報告も内定後にするのがおすすめです。もし内定前に退職を告げてしまうと、周りに気を遣うことになってしまいます。また、現職に残ろうという結論が出た場合も気を遣うことになってしまうため、退職の報告をする時期には注意が必要です。
転職はタイミングを考えて
転職を考えている場合、具体的にいつ転職するかは状況によってベストなタイミングが変わります。
「なんとなく合わない」くらいの感覚である場合、早期離職の懸念を転職先に抱かれないように、2~3年程度は現職を続けた方が良いでしょう。その間に現職に馴染み、転職しなくても良いという気持ちになる可能性もあります。また、その間に自分の適性や仕事への理解が深まり、転職活動をスムーズに始められる可能性もあります。
一方、現職に対するストレスが酷く心身に不調をきたしている場合は、自分の心身を守るためにも早めに転職した方が良いです。
【年代別】やりたい仕事を見つけるポイント
ここからはやりたい仕事を見つける際の年代別のポイントについて解説していきます。
年代別ポイントの要約は以下の通りです。
・20代は前向きにできる仕事を探す
・30代はキャリアと経験両方を意識
・40代は自分の専門性を重視して
それでは1つずつ解説していきましょう。
20代は前向きにできる仕事を探す
20代は若く、スキルや実績はあまりない場合が多いですが、転職先もそれは承知しているため気にしなくても良いです。
20代はやる気やポテンシャルを期待されているケースが多いため、前向きに取り組める仕事を選びやる気をアピールするのが大切になります。これまでに前向きに取り組めた仕事を書き出し、共通点を見つけてやりたい仕事を探してみるのも良いでしょう。
また、未経験の業種でも比較的採用されやすいのが20代の特徴であるため、未経験だからと過度に不安に思うことはありません。少しでも興味を持ったら、未経験の業種でも積極的に挑戦してみましょう。
【参考】20代は仕事を見つけるのに過度に焦る必要はない
20代は社会経験が乏しいため、求人に対する視野が狭くなりがちです。
しかし20代は時間が経つにつれ、考えが変わったりやりたい仕事が見つかったりする可能性があるため、現在やりたい仕事がなくとも焦る必要はありません。
また、20代は応募できる求人が多いため、なんにでもトライできる点がメリットです。選考で自分の強みや意欲を上手にアピールして、採用してもらえるチャンスを増やしていきましょう。
30代はキャリアと経験両方を意識
30代は20代の比べ、ある程度の実績やスキルを期待されます。そのため、実績を整理しアピールできるようにしておくのが重要です。実績を整理出来たら、自分の経験やスキルを活かせる仕事とは何かを具体的に考えてみましょう。
一方で、得てきたスキルを今後どうしていきたいかも考える必要があります。長期的なキャリアプランやライフイベントのことも考え、自分のためになる転職先を探しましょう。
30代でも、スキルなどを活かせるのであれば未経験業種への転職は十分可能です。30代で未経験OKの求人は多くはないですが、入社後に活躍できるイメージを伝え、採用してもらえる可能性を広げていきましょう。

40代は自分の専門性を重視して
40代は自分の専門性や強みをしっかり整理しアピールするのが大切となります。
長期的に同じ会社に居ると強みがつかみにくくなるため、まずはしっかり自己分析しましょう。
スキルを整理する際は、転職先でも活かせるスキルなのかどうかもしっかり考えておく必要があります。
また、管理職としてのマネジメントスキルや経験もあると、アピールになります。一方でマネジメント経験が無いからといって諦める必要はありません。管理職になった経験はなくとも、チームリーダーとしてグループを引っ張った実績などがあれば、十分代わりのアピールになります。
自分のアピールポイントをしっかりと把握し、積極的にアピールしていきましょう。
転職すべきか迷ったらすべきこと
ここからは転職すべきか迷ったらすべきことについて解説していきます。
解説していく項目は以下のようになります。
・転職したい理由を明確にする
・悩みを現職で解決できないか考えてみる
それでは1つずつ解説していきましょう。
転職したい理由を明確にする
転職すべきか迷ったら、そもそもなぜ転職したいのかをまず明確にしてみましょう。
「なんとなく」ではなく、具体的にどこがどれくらい嫌なのか紙に書くなどして整理していくことがおすすめです。転職したい理由を具体的に掘り下げることは、転職する・しないの判断だけでなく、転職すると決めてからの求人探しにも役立ちます。
具体的に転職したい理由が思いつかない場合は、以下を参照して思い当たる節が無いか考えてみましょう。
・人間関係
・労働環境
・業務内容
・ライフイベント
ここからは上記4つのことに関して、詳しく解説していきます。
人間関係
転職を考えるきっかけには、職場での人間関係に悩んでいるからということが多いです。上司や同僚と折り合いが悪いケースが多く、人によってはパワハラと言えるレベルの扱いを受けているケースもあるようです。
特に下記のような気持になる場合は要注意です!
・コミュニケーションが取りづらい
・職場の人と長時間一緒に居るとストレスである
・孤独感を感じる、浮いている感じがする
・会話が少ない、寂しい
・あからさまな無視などが発生している
これらは業務のパフォーマンスにも影響してしまいます。
人間関係についてもう一度考えてみましょう。
労働環境
転職理由の中には、給与や待遇などの条件面で不満があるケースもあります。
特に下記のような場合は環境に不満がある可能性があります。
・業務の割に給与が低いと感じる
・業務の割に休みが少ないと感じる
・努力に対して評価が正当でないと感じる
労働環境に不満があると仕事へのモチベーションが低下しています。また、過度な労働時間や不規則な勤務などは心身が疲れる原因とも言われています。
現職の労働環境についても、もう一度考えてみましょう。
業務内容
転職理由の中には、仕事内容に不満があるケースもあります。
つまらない、面白くないという以外に、明らかに「合っていない」「苦手だ」と感じるケースもあります。例えば人と関わるのが苦手なのに営業職に就いているなど、自分には「合っていない」「苦手だ」、または「やりがいを感じない」思うと転職して環境を変えたいと考え始めます。
これらは部署異動で解決するケースもありますが、転職に至る人も少なくありません。
ライフイベント
結婚や出産、介護などライフイベントが起こり、今まで通りの勤務が難しくなるケースもあります。
やりたい仕事云々以前に、転職などで環境を変えなければ生活が成り立たなくなるため、自分の生活に合わせた勤務が可能な職場へ転職を余儀なくされる場合もあります。
悩みを現職で解決できないか考えてみる
転職したい理由を明確にしたら、今度はそれを現職で解決できないか考えてみましょう。
自分が変わることや上司に相談することで解決できる問題であるのかどうかが重要です。
そして、現職で起こせるアクションは以下の通りです。
・部署異動や席替え
・時間経過による慣れ、馴染み
・成果による昇進、昇給
・上司や第三者への相談
転職以外に解決の術がない、現職でできることはすべてやったという場合には転職をおすすめします。
転職にあたってしておく準備
ここからは転職にあたってしておく準備として以下のことについて解説していきます。
・自己分析の徹底
・企業分析
・資格・スキルを習得する
・退職準備をしておく
・転職の選考対策を行う
やりたい仕事が見つかっていなくても、準備は必ず必要であるためやっておいた方が良いです。
それでは上記について1つずつ解説していきましょう。
自己分析の徹底
やりたい仕事が見つかっていない場合、まずは自己分析を徹底的に行ってみましょう。
自己分析で洗い出すポイントは以下の通りとなります。
・好きなことや興味のあること
・スキルなどの実績
・なぜ現職が嫌なのか
・どのような会社なら上記の不満は解消するか
・絶対に譲れない条件と優先順位
・強みやアピールポイント
これまでに経験したすべてのことについて、「なぜそう感じたのか」「なぜ印象に残ったのか」を掘り下げていくと、自分の強みや価値観が見えてくるでしょう。
もし強みやアピールポイントが自分で考えにくい場合は第三者に聞くのもおすすめです。

企業分析
転職活動をする際には、転職先の企業の分析も行うことが大切です。
業務内容、条件面、雰囲気などをしっかりリサーチしましょう。
企業のことをしっかり把握することで、やりたい仕事が無い場合でも効率的に転職先を見つけることができる可能性があります。
また、現職の不満を解消できるのかもきちんと検討しておくことをおすすめします。
そして転職先に就職して、思い描いていたキャリアプランや生活スタイルで働けるか検討することも重要です。可能であれば実際にその企業で働いている人などから話を聞くと良いでしょう。
資格・スキルを習得する
興味のある業界に関わる資格やスキルを習得するのも有効です。
現職には無関係と思われても、意外なところで勉強したことが役に立ち、仕事に幅ができるケースもあります。
転職先によっては資格取得をサポートしてくれるケースもあるため、やりたい仕事がないと悩んでいる人は、働きながら資格やスキルが習得できる企業を選ぶことも選択肢の一つです。
仕事に活かせるおすすめの資格は社会からの信頼性の高い国家資格です。
まずは自分が興味のある業界に関わる資格やスキルについて調べてみましょう。
退職準備をしておく
やりたい仕事はともかく転職は絶対に行うと決めた場合は、現職の退職準備を進めておきましょう。転職のスケジュールを立て、いつまでに何を行うべきか整理しておくことが重要です。
退職日の2~3か月前、遅くても1か月前までには、上司への退職の申し出や引継ぎなどを行いましょう。
転職の際には、自分の退社後、他の同僚や上司が困ることが無いように、やっておくべきことは終わらせ、できるだけ円満退職を心がけることが大切です。
転職の選考対策を行う
転職は新卒の就職とやや異なった選考対策が必要となるでしょう。勤続年数にかかわらず、スキルや実績がある体で選考されたり、今までのことを踏まえたアピールを行う必要があったりなど、前職での経験を交えた内容を求められるでしょう。
また、自分では対策が難しい場合、キャリアアドバイザーや転職エージェントに相談するのがおすすめです。
応募書類の読みやすさや送付方法、面接時のマナーなどにもきちんと気を配りましょう。
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