
「好きなことを仕事にする」はかなう! 成功するための5つのステップと注意点
「好きなことを仕事にできれば、どんなに幸せだろうか」
やりたくもない仕事に追われ忙殺されていく毎日の中で、ふとこんなことを思う人もいるのではないでしょうか。
この記事では、好きなことを仕事にするメリットやデメリットを明らかにするとともに、好きなことを仕事にするにはどうすればいいかその方法について解説します。
自分の好きなことは何なのか、好きなことを仕事にするのに向いているのかといった点についても深掘りして解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
【この記事の要約】
●好きなことを仕事にするのは魅力的な一方で難しい面もある
●好きなことを仕事にすれば、モチベーション維持ややりがいを得られるのが大きなメリット
●一方で、好きなことを仕事にしたことで理想と現実とのギャップに苦しむ人もいる
●好きなことを仕事にするためには、しっかり自己分析を行い譲れない条件をはっきりさせた上で詳しい情報を集める
「好きなことを仕事にする」魅力と現実
20代から60代の社会人男女1,000人に対し実施した調査によると、「今の仕事が好きな人」の割合は38%、「好きではない」27%、「普通」35%という結果でした。
また、「好きなことを仕事にした方がいい」と思う人は47%、「しない方がいい」と思う人は12%で「どちらともいえない」は41%でした。
「好きなことを仕事にする」ことは魅力的であり、4割程度の人が今の仕事が好きと答えている結果からも、好きなことを仕事にすることは十分実現できるといえるでしょう。しかし一方で、好きではない、普通と答える人は半数を超えています。これらの結果を踏まえると、好きなことを仕事にしても必ずしも楽しくてやりがいがあるわけではないことがわかります。好きなことを仕事にしたい場合には、そのメリットやデメリットなどを正しく把握した上で選択することが重要になるでしょう。
好きなことを仕事にしたい、した方がいいと思う理由とは
好きなことを仕事にしたい、またはした方がいいと思うのにはいくつかの理由があると考えられます。
以下は多くの人が挙げる代表的な理由です。
● 好きなことで楽しく働きたい
● 好きなことだったら努力できそう
● 嫌いな仕事がしたくない
● 他にやりたい仕事や興味のある仕事が特にない
それぞれについて詳しく解説します。
好きなことで楽しく働きたい
「毎日楽しく働きたい」というのが、好きなことを仕事にしたいと考える大きな理由の一つでしょう。仕事をしている時間は一日の活動時間の中で最も長い時間を占めます。働いている時間が自分にとって嫌な時間だとしたら、ほとんどの毎日がつまらないものになってしまいます。明日がくるのが嫌になり、ひどい場合は精神的に参ってしまう人も出てくるかもしれません。貴重な人生の一日一日を大切に、充実したものにしたいと考えるのは当然ともいえます。自分の好きな仕事ならたとえ大変なことがあったとしても、乗り越えやすくなるでしょう。

好きなことだったら努力できそう
「好きこそものの上手なれ」という言葉があるように、好きな分野や業務内容なら努力を惜しまず続けていける、という理由から好きなことを仕事にしたい人も多いでしょう。自分の好きなことなら時間を忘れて没頭できる、夢中になれるはずと考えています。仕事である以上、どんな仕事であってもステップアップしていくことが求められますが、そこには必ず努力が必要になります。好きでないことを努力するのはつらいだけですが、好きであれば成長するのに苦労しない、もしくは苦労したとすら思わずにゲーム感覚で上達していけるかもしれません。
嫌いな仕事がしたくない
単純に「嫌なことはしたくない」という理由のときもあります。好きなことを仕事にしたいという前向きな動機ではなく、嫌な仕事をしたくないからどうせ働くなら好きなことをしている方がいいと消去法で選ぶパターンです。
そもそも嫌いな仕事はモチベーションが上がりにくい上に、何かとストレスが大きくなりやすい傾向があります。ただでさえ嫌なところに追い打ちをかけるようにマイナスなことが起これば、嫌さに拍車がかかるのも無理はないでしょう。また、嫌いな仕事では本来あるはずの能力が十分に発揮できない可能性もあります。
他にやりたい仕事や興味のある仕事が特にない
積極的に好きなことを仕事にしたいわけではないものの、やりたいと思えるような仕事が特にないため、だったらせめて好きなことを仕事にしようという考えの人もいます。
好きなこと以外に興味がない、思いつかないなど、それしか仕事を選ぶ基準が見当たらないパターンです。本来、このような人は就職活動の最初に企業研究や業界研究などをして、世の中にどんな仕事があるのかを知ることから始めなければなりません。しかし、それができていない、もしくは不足していることにより、好きなこと以外の選択肢が見えていない可能性があります。
好きなことを仕事にするメリットとデメリット
好きなことを仕事にするのは確かに魅力的ですが、メリットばかりではありません。
どんなことにもメリットとデメリットが存在します。好きなことを仕事にするべきかどうかは、それぞれのメリットとデメリットをしっかりと理解した上で判断するべきです。
ここからは好きなことを仕事にするメリット・デメリットについて解説します。
好きなことを仕事にするメリット
好きなことを仕事にするメリットには、大きく分けて以下の4つがあります。
● モチベーションが向上する
● 楽しく働ければストレスがたまりにくい
● スキルアップがしやすい
● 成果につながりやすい
一つずつ見ていきます。
モチベーションが向上する
そもそもが「好きなこと」であるため、仕事に対するモチベーションが保てたり、向上したりするメリットがあります。誰でも好きなことにはやりがいを持ちやすいものです。例えばうまくいかない場合でも、「もっとスキルを身に付けて対応できるようになりたい」「この仕事は奥が深くておもしろい」などと前向きに捉えられるようになります。「やらなければならない」ではなく「やりたい」と自ら情熱を持って働くことができるでしょう。

楽しく働ければストレスがたまりにくい
好きなこと=仕事になるため、仕事に対して前向きに取り組みやすくなります。例えばゲームの楽しさはステージを攻略していくことにありますが、それをストレスだといって簡単なステージばかりを繰り返し楽しむ人はそう多くはないでしょう。仕事も同じで好きなことなら楽しんで取り組めます。たとえ長時間取り組んでいたとしても熱中しているためストレスを感じにくく、忙しくても精神的な負担を感じなくて済むでしょう。
スキルアップがしやすい
好きなことをしているため、「もっとスキルを向上させたい」という気持ちが生まれやすくなります。自ら率先して学びたい、できることを増やしたいなどという意欲が湧き出てくるでしょう。これらはまさにスキルアップをするための努力そのものですが、本人の中では努力という認知にはならないのがポイントです。知識に対しても貪欲になるため、自然と日頃からアンテナを張るようになり、どんどんスキルアップするスピードが上がっていくでしょう。
成果につながりやすい
自ら学ぼうとする姿勢を持ちやすい=技術の向上につながるため成果が出やすくなります。技術が向上した先に待っているのは、周りからの評価です。好きなことを楽しみながら学ぶとスキルを習得するスピードが速くなります。その結果、責任のある仕事を任されたり、周りより早く昇進したりといった目に見える評価をされるようになるでしょう。成果が出て評価されることでさらにやる気が高まり、また技術が向上していくという好循環が生まれます。
好きなことを仕事にするデメリット
一方、好きなことを仕事にすることにも以下のようなデメリットが存在します。
● 理想と現実のギャップを感じやすい
● モチベーション低下や挫折を味わう可能性がある
● 他の選択肢を見逃す危険性がある
一つずつ見ていきます。
理想と現実のギャップを感じやすい
好きなことを仕事にして最初にぶつかる壁が理想と現実のギャップです。やりがいを感じられる半面、理想と現実の狭間で悩むこともあるでしょう。例えば、好きなことが趣味とほぼ同じ場合、専業で食べていける人は一握りです。好きなことを仕事にしても実績が伴わなければ収入が不安定になり、不安を感じて仕事や好きなことに対する気持ちが冷めてしまうかもしれません。他にも、予想以上に給料が低い、好きだと思っていたが仕事にすると飽きる、自分よりできる人がいるとつらいなどがあります。また、顧客の要望に合わせなければならない、既定の仕事の進め方を守らなければならない、ノルマがあるなど、思い通りにできない場合もギャップを感じるでしょう。
モチベーション低下や挫折を味わう可能性がある
好きなことだからといって仕事もうまくいくとは限りません。好きであることと得意かどうかは別の問題だからです。失敗を重ねるとモチベーションが低下したり挫折したりする可能性があります。業務経験を積み、スキルアップを図ることでモチベーションが向上することもありますが、挫折からはい上がれないこともあるでしょう。情熱を持って熱中していたことに挫折すると、やる気を失って燃え尽き症候群になってしまうリスクもあります。

他の選択肢を見逃す危険性がある
好きなことだけに目を向けているとその他の要素で仕事を探せなくなる可能性があります。
自分に向いている仕事かどうかは、実際にやってみないとわからない部分もありますが、少なくとも好きなこと以外にもあるのは確かです。例えば得意なこと、できること、スキルや経験のあることも向いている仕事の一つでしょう。好きなことだけで仕事を選んでしまうと、将来の不安要素に気付きにくく、マッチする仕事を見逃す危険性が高くなります。
好きなことを仕事にするための5つのステップ
好きなことを仕事にするためには以下の5つのステップを踏むことが大切です。
● ステップ①:好きなことを明確にする
● ステップ②:はっきりとした目標や目的を決める
● ステップ③:好きなことを生かせる職業を探す
● ステップ④:必要なスキルや資格を身に付ける
● ステップ⑤:好きなことで稼ぐ力を付ける
それぞれについて詳しく解説します。
ステップ①:好きなことを明確にする
好きなことができる職業を見つけるには、自分の興味や関心がどこにあるか、その理由は何なのかなどを明確にしておく必要があります。具体的な「好き」の要素を満たせる業種や職種、その仕事で得られることなどを考えてみるとわかりやすいでしょう。また、何をしたときに喜びを感じたかなど、過去の経験を振り返って自分史を作ってみるのもおすすめです。ここで自分史をまとめておけば、その後の自己分析や自己PRの作成にも役立ちます。なお、振り返る際は「好き」と「得意」を区別しておくと、より自分の適性がわかりやすくなります。「得意」は、どんな気持ちになるかとは無関係に「上手にできること」であり、必ずしも「好き」とは一致しません。
何が好きなのかをより詳しく言語化する
好きなことが見つかったら、より詳しく何が好きなのかについて言語化してみましょう。
例えば人と話すのが好きなら、「指導するのが好き」や「サポートするのが好き」などいろいろありますが、何が好きなのかによって仕事の方向性が異なります。ファッションが好きだとしても、自分でデザインしたい人もいれば好きなブランドの服に囲まれているのが幸せという人もいるでしょう。好きの方向性がわかっていれば、仕事が探しやすくなります。
譲れないポイントを明確にする
好きなことを仕事にできても、自分に合わない環境やまったくお金にならなければ長続きしません。好きなことを仕事にする以外で譲れないポイントはあらかじめ明確にしておきましょう。例えば、勤務地は〇〇がいいとか、給料は最低〇〇万円欲しい、勤務形態は〇〇などという感じです。また、実際に仕事にした場合に感じるギャップについても、何をどこまで譲れるか考えた上で、それぞれに優先順位を付けておくと仕事を探すときに役立ちます。
ステップ②:はっきりとした目標や目的を決める
好きなことを仕事にする場合は、単なる趣味に終わらないように目標や目的をはっきりさせておくことが重要です。最初に最終的なゴールを決めたら逆算して仕事を進める具体的な流れをイメージし、タームごとに小さな目標を立てます。目標は例えば3カ月以内に〇〇を達成する、その後1カ月以内に〇〇と契約を結ぶなど期限を決めて設定するのがコツです。自分が立てた小さな目標をそれぞれ期限内に達成していくことで成功する可能性が高まります。

ステップ③:好きなことを生かせる職業を探す
好きなこと、自分のやりたいことが定まったら、それを実現できる仕事を探しましょう。やみくもに探すよりも、どんな人がその仕事をしているのかという点に注目して探すと実態を見極めるのに役立ちます。働き始めてから感じるであろう理想と現実のギャップを埋められて、より間違いのない選択ができるようになるでしょう。また、必要なスキルなども事前に把握できるため、好きなことを仕事にすることがより現実的になります。
その業界で活躍している人や、必要な経験などを調べる
自分がやりたいと思う仕事を実際に仕事にして活躍している=成功している人を調べてみるのも実に効果的です。その人たちが好きなことを仕事にするために、過去にどんな経験を積んできたのかを知ることはとても参考になります。ネットやブログなどでメディアに取り上げられたことのある人なら調べるのも容易なため、ぜひチェックしておくとよいでしょう。すでに活躍している人の成功した方法には説得力があり、再現性も高くなるためおすすめです。
実際に働く人の話を聞くなど実態を深める
就職後の理想と現実のギャップを埋めるために、実際に目当ての企業で働く人に話を聞くのもおすすめです。知り合いにあたってみたり、企業や個人のホームページから問い合わせてみたりするとよいでしょう。新卒であれば学校のキャリアセンターやOB・OG訪問などを利用すれば、現場で働く人の声を直接聞くこともできます。また、最近はYouTubeでも仕事の実態に関する動画がたくさんアップされているため、検索してみるのも一つです。
ステップ④:必要なスキルや資格を身に付ける
好きなことを仕事にするのに必要なスキルや資格がある場合は、積極的に身に付けるようにしましょう。好きというだけで仕事としてやっていくためのスキルが何もなければ趣味で終わってしまいます。例えば食べるのが好きで飲食店を開業したいと思っても、経営に関する知識がなければ仕事として成り立ちません。赤字が続いてすぐに閉店に追い込まれるでしょう。
また、必要なスキルや知識などがあれば就職する際にも即戦力として重宝されるため採用にも有利です。
ステップ⑤:好きなことで稼ぐ力を付ける
好きなことを仕事にするために多くの人が本を読むなどのインプットばかりに力を入れがちですが、アウトプットして少しでもお金を稼ぐ経験をしておくのも非常に有効です。手応えがあれば、仕事としてやっていく自信にもつながるでしょう。例えば、絵を描くのが好きなら「イラストを販売してみる」「クラウドソーシングサイトなどでロゴ制作の仕事を受注してみる」などがあります。アルバイトでイラストを描く仕事をしてみるのもよいかもしれません。
好きなことを仕事にする働き方
ひとえに好きなことを仕事にするといっても、その働き方はさまざまです。
ここでは以下の方法について紹介します。
● 好きなことを仕事としてアルバイトをしてみる
● 好きなことができる企業へ就職もしくは転職する
● 今の会社で好きなことができる部署へ異動する
● 副業で好きなことを仕事にする
● フリーランスとして好きなことで起業する
一つずつ見ていきます。
好きなことを仕事としてアルバイトをしてみる
アルバイトは就職や起業に比べるとリスクが少なく挑戦しやすい働き方です。一度経験してみて好きなことを仕事にしてもやっていける確信ができたら、そこから本格的に就職活動や転職活動を始めてもよいかもしれません。ただし、アルバイトも仕事である以上趣味で好きなことをするのとは違い、一定の責任が生じることは覚えておきましょう。

好きなことができる企業へ就職もしくは転職する
好きなことを仕事にできる企業に就職、あるいは転職すれば、収入を安定させた状態で働けます。フリーランスや起業のように仕事がなくなる心配はありません。ただし、同じ業種でも求められる業務は会社によって異なるため注意が必要です。自分の好きな業務ができる会社かどうかは事前にしっかり情報を集めて確認しておきましょう。
今の会社で好きなことができる部署へ異動する
在籍中の会社で好きなことができる部署がある場合は、自分がこの先担当できる可能性があるか上司に相談することもできるでしょう。もし異動や何らかの役職に就くことで好きな業務ができるなら、そもそも転職する必要はなくなります。在職中の場合は、転職を決めてしまう前に現職に関連業務がないかを調査することが先決です。
副業で好きなことを仕事にする
副業OKの会社なら現職を辞めなくても副業で好きなことにチャレンジできます。現職で安定的に収入を得ながら好きなことができるため、リスクが少なくて済むでしょう。
副業はアルバイトの他にもSNS、クラウドサービスの活用などさまざまな方法で受注可能です。ただし、在籍中企業が副業OKか禁止かは必ず就業規則などで確認をしておいてください。最近は副業OKの会社も増えましたが、いまだに禁止しているところもあります。
フリーランスとして好きなことで起業する
会社に所属せずにフリーランスとして働いたり、自ら起業したりして好きな仕事をするのも一つの働き方です。誰からの指示も受けず、好きなことに向き合えるメリットがあります。ただし、こうした方法は仕事の自由度は高くなる一方で、安定した収入を得るまでに時間がかかるリスクもあります。また、営業活動から事務作業、経営などすべての業務を自分一人で担うため、それなりの覚悟と努力が必要になることも覚えておかなければなりません。
好きなことを仕事にするときの注意点
好きなことを仕事にするにあたっては、いくつか注意しておくべきポイントがあります。
特に以下の点は押さえておきましょう。
● 好きなことだからといってすぐに結果が出るとは限らない
● 仕事なので趣味とは違い成果を求められる
● 好きなこと以外の業務も発生する
● 好きなことにこだわりすぎると視野が狭まる
● 好きなことが嫌いになる可能性がある
一つずつ解説します。
好きなことだからといってすぐに結果が出るとは限らない
好きなことを仕事にしたからといって、すぐに良い結果が出るとは限りません。また、「好きなことをしているのだから、うまくいくに決まっている」という決めつけた考え方も大変危険です。何事も成果を出すには、それがたとえ好きなことであっても嫌いなことであっても必ず努力は必要になります。うまくいくと思い込みすぎて業務にあたると、努力をしない可能性があり、思うような成果が出なかったときに挫折する可能性が高くなるでしょう。
仕事なので趣味とは違い成果を求められる
好きなことを仕事にしていると、その思い入れの強さから世の中の需要や顧客ニーズを無視してしまいがちになります。「熱意があれば必ず伝わる」「熱中して取り組んでいれば、結果は勝手に付いてくる」などと言う人もいます。
しかし、たとえ好きなことを仕事にしていたとしても、仕事である以上は成果が求められることを忘れるべきではありません。求められているものに合わせて柔軟に対応できなければ、収入を得るのは難しいでしょう。

好きなこと以外の業務も発生する
好きなことを仕事にしたとしても、ただ好きなことだけをしていればよいというわけではありません。当然、好きではない業務も任されることはあります。好きでないだけならまだしも、興味のない業務や自分にとって苦手な業務を任される可能性だってあるでしょう。そのようなときに投げ出してしまうようなら好きなことを仕事にすることはできません。苦手な業務であっても、自分の成長につながる部分を探して前向きに取り組めるかどうかがポイントです。
好きなことにこだわりすぎると視野が狭まる
好きなことに対するこだわりは、良い影響をもたらす半面、効率的な業務遂行ができない、柔軟な対応ができない、冷静な判断ができないなど逆効果になることもあります。
仕事として成立させるためには、自分本位ではなく顧客ニーズを意識しなければなりません。また、好きだから絶対これじゃないと!という意識は、自分に合う他の選択肢を見逃す可能性もあります。自分の理想をかなえることを第一義に他の手段も視野に入れながら仕事を進めることが大切です。
好きなことが嫌いになる可能性がある
好きなことを仕事にできたとしても、うまくいかなかったり、仕事として長時間携わることで飽きてしまったりと、好きだったことが嫌いになってしまうリスクもあります。趣味とは違い、成果を出すためには努力する必要があります。また、顧客あっての仕事であり、自分の好きなことだけができるわけでもありません。好きなことを仕事にしたことで、趣味として取り組んでいたときよりも情熱が注げなくなる可能性もあるでしょう。
好きなことを仕事にするのが向いている人
好きなことを仕事にするのが向いている人にはいくつかの特徴があります。
以下のいずれか、または複数に当てはまる人は好きなことを仕事にしても成功する可能性が高いでしょう。
● 仕事と割り切れる人
● 好きな気持ちに加えスキルや知識がある
● 自己管理ができる人
● 責任を持ってやり切れる人
それぞれについて詳しく解説します。
仕事と割り切れる人
気持ちの切り替えがうまい人は、好きなことを仕事にしても挫折しにくい傾向があります。
失敗したときや思い通りにいかないときに、「仕事なら仕方ない」「そういうこともある」という具合に上手に気持ちの切り替えができる人です。仕事である以上、理不尽な場面に遭遇することも少なくありませんが、このように捉えられる人ならストレスにもなりにくいでしょう。好きな気持ちを保ったまま、前向きな気持ちで業務に取り組んでいけるはずです。
好きな気持ちに加えスキルや知識がある
仕事に対して好きという気持ちが大きいのは大前提ですが、それに加えてスキルや知識を持っている人は好きなことを仕事にするのに向いているといえます。何かを新たに学ぶ必要がなく、仕事にするにあたっての負担が少ないためです。一方、好きなだけでまだ何もスキルがない人はやることが山積みなため、途中で挫折してしまうリスクがあります。
スキルがあると企業でも即戦力として業務を任せてもらいやすく、ますます意欲的になれるでしょう。
自己管理ができる人
好きなことを仕事にしても、仕事として続けていく以上は自分に足りない点を冷静に把握し、目標を立てながら進めていく必要があります。どんな仕事であっても向上心を持って取り組まない限り、成果を上げ続けるのは困難です。しかし、自ら努力していける人であれば他の人の何倍も速いスピードで成長していける可能性があります。自分の行動や思考をコントロールできる自己管理能力がある人は、好きなことを仕事にしても成功できるでしょう。

責任を持ってやり切れる人
自ら目標を設定して取り組み、最後まで責任を持ってやり切れる人なら、好きなことを仕事にしても成長やスキルアップにつなげていけます。
好きなことを仕事にするというのは、楽しい半面、趣味の延長になってしまうリスクもはらんでいます。実際、好きな仕事に就くだけで満足してしまい、努力をやめてしまう人も少なくありません。目標を高く持ち、現状に満足せず貪欲に知識を深める努力をしていける人ほど成果を出しやすくなります。
好きなことを仕事にするのが向いていない人
好きなことを仕事にするのが向いている人の特徴を紹介してきましたが、一方で向いていない人もいます。
以下のいずれかの特徴に当てはまる人は、好きなことを仕事にするのはやめておいた方がいいかもしれません。
● すぐに成果が出てほしい人
● お金を稼ぐことが目的になっている人
● 積極的に行動できない人
それぞれについて解説します。
すぐに成果が出てほしい人
どんなに好きなことであってもすぐに成果が出るわけではありません。特に未経験の仕事などは見習いや下働きから始めることも多いでしょう。早く評価されたい、成果を上げたいと考えている人は現実とのギャップに苦しむ可能性が高く、好きなことを仕事にするのには向かない可能性があります。
また、好き=楽に仕事ができると考える人もいますが、そのような怠惰な態度はNGです。どんなに好きな仕事でも楽して収益が出るほど甘くはありません。
お金を稼ぐことが目的になっている人
仕事のモチベーションが「お金を稼ぐこと」になっている人は向かないかもしれません。今や多くのお金を稼ぐ成功者も、最初からお金を稼ぐことだけが第一目標だった人は少ないはずです。実際、好きなことを仕事にしても高収入が得られるとは限りません。いずれ稼げるようになればラッキーくらいの気持ちで構えていた方がうまくいく可能性もあります。就職先探しの際はお金を稼ぐことを目的にしなくても済むように、収入の目安を付けておくと安心です。
積極的に行動できない人
スキルアップに消極的で、自己管理能力が不十分な人は好きなことを仕事にするのに向いていません。好きなことを仕事にするなら、自発的に知識やスキルを得る機会を見つけて積極的に行動する必要があるからです。自ら行動できないと仕事上の評価にはつながりにくくなります。そして、いつまでも仕事として大成させられない場合、好きなことを仕事にしている意味もなくなります。結局、好きなことを仕事にする夢はかなわず、趣味に戻ってしまうでしょう。
好きなことを仕事にするのが難しいときはどうすればいい?
好きなことを仕事にするのが難しいと感じたときには以下の対処法を試してみるとよいでしょう。いくつかの観点から考えることで自分に合う仕事が見つかる可能性が高まります。
● 得意不得意、向き不向きで考えてみる
● やりたくないことをピックアップしてみる
● 第三者に分析してもらう
● 適職診断を受けてみる
● 転職エージェントに相談してみる
それぞれについて解説します。

得意不得意、向き不向きで考えてみる
好き嫌いよりも、向いているか向いていないかという基準で考えてみるのも一つの方法です。そもそも「好きなこと」と「仕事として成功するか」は別の問題であり、好きなことを仕事にしても絶対にうまくいくとは限りません。なかなか成果が出にくいのだとしたら、根本的にその仕事には向いていない可能性もあるでしょう。逆に苦労せずにやった仕事が褒められたり感謝されたりした場合は、実はその仕事に向いているもしくはその業務が得意ということもあり得ます。向いている仕事は周りから評価されやすいため、やっているうちに楽しくなるケースが多々あります。
やりたくないことをピックアップしてみる
仕事を探しているとやりたいことや好きなことに目が行きがちです。しかし、希望する業務だけをしていられる仕事はなかなか少ないでしょう。そのため、逆にやりたくないことをピックアップして、それらが含まれていない求人を探すのもミスマッチを防ぐのに効果的です。例えば接客が苦手ならバックオフィスの仕事、ルーティンワークが向いていないならクリエイティブな仕事を選ぶという感じです。スタンフォード大学のクランボルツ教授が提唱したプランドハップンスタンス理論によるとキャリアの8割は偶然の出来事から作られるとされています。偶然任された仕事が好きなことにつながることは珍しくありません。
第三者に分析してもらう
好きなことややりたいことが見つからないなどで仕事を探すのが難しいときは、第三者視点で分析してもらうのも良い方法です。自分以外の第三者に分析してもらうことを他己分析といいますが、自己分析では得られない客観的な意見が得られます。まずは家族や友人など親しい人に自分の性格や強みを聞いてみましょう。第三者でありながら自分をよく知っている人から意見を聞くことで、自分では気付けない得意分野を発見できるかもしれません。
適職診断を受けてみる
求人サイトや就職・転職エージェントが提供している適職診断ツールを利用するのもありでしょう。適職診断とはいくつかの質問に答えることで自分に見合った仕事を分析してくれるツールです。やりたいことだけではなく、できること、得意なことなどから導き出された結果が表示されることもあり、仕事探しに役立ちます。
転職エージェントに相談してみる
好きな仕事をしたい、無理のない働き方を知りたいなど、就職や転職に迷ったときは転職エージェントを利用するのも一つです。転職市場を熟知している転職のプロに相談することで、自分にとって最もマッチする仕事に出合える可能性が高まるでしょう。選考対策などの充実したサポートも受けられるためおすすめです。
好きなことを仕事にしたいならジョバディにご相談ください
転職を考えているなら、ジョバディの利用がおすすめです。
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