転職したい業界が決まらないときの具体策12選!相談先も解説

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転職したい業界が決まらないときの具体策12選!相談先も解説

「今いる業界よりもっと自分に向いた場所で働きたい」「今の業界が嫌だからとりあえず転職したい」という思いのもと、転職を決意した方の中には、転職先を探す際に新しい業界が定まらない人もいるでしょう。
興味のある業界が多数あり決められない方や、逆にどのような業界が自分にとって向いているのか選び方がわからない方は少なくありません。

転職先の業界を決められない場合の多くは、自己分析が足りていません。
自己分析をしっかりできず、何をしたいかわからないまま転職をしてしまうと、結果として入社後にミスマッチを感じてしまうことも。
まずはしっかりと自己分析を行い、転職活動で志望業界を決められない原因を理解することが何よりも重要なポイントとなっています。

本記事は転職活動の業界選びに悩んでいる方に向けて、自己分析の行い方や業界を選べない原因などの注意点やコツを紹介しています。
ぜひご参考にしてください。

転職したい業界が決まらない人の特徴

前書きでも記したように、転職先の業界を決められない人は自己分析が足りていません。

自己分析が足りていないと、別の業界を目指す転職理由や業界への理解度が浅くなってしまいます。すると、自分が目指すべき業界とその理由も言語化できなくなってしまい、結果として転職先の業界を決められないという事態になります。

また別のパターンとしては、興味の幅が広く、業界を絞りきれていない可能性もあります。
興味のままにさまざまな業界へ応募し、転職後にイメージと業務内容のミスマッチを感じてしまうことも起こります。

転職先の業界を決められない状態で転職活動を進めると、応募先の企業から「なぜ自社で働きたいのかわからない」「業界への理解度が浅い」といった理由により採用を見送られてしまい、転職活動が長期化したり内定が決まらなかったりしてしまいます。
ただ、なんとなく転職活動を始めるのではなく、まずは自己分析を行いましょう。

転職で何がしたいのかわからなくなる原因8選

転職活動の中で、業界を決められない理由の一つにどんな仕事がしたいのかわからなくなっていることが挙げられます。
そういった状態を引き起こしてしまう原因は以下の通りです。
・ 自分の強みがわからない
・ やりたいことや興味のあることがわからない
・ 働く意義が見いだせない
・ キャリアビジョンが不鮮明
・ 転職で優先したいことが見えていない
・ 何がしたいのかを決める方法がわからない
・ 大きな目標が必要だと思い込んでいる
・ 本気で転職を考えていない

一つずつ解説していきます。
原因がわからなければ手の施しようがなく、転職活動の目的がうまく決められないことも。自分の原因がどれに当てはまるのか確認してください。

自分の強みがわからない

自分の強みがわからない人は転職活動の業界選びも定まらないことがよくあります。
これは、仕事を日頃からこなせているものの、自分のスキルや特性を生かせる分野がはっきりしないために陥ります。自分の強みは何なのかを知るため、自己分析をすべきでしょう。
強みの内容については、大まかにポータブルスキルとテクニカルスキル、そして自身の性質などに分けられます。
ポータブルスキルは企画提案力や課題発見力、コミュニケーション能力といったどの業界や業務でも生かすことができるものです。自分の日頃の業務で意図せず身に付けてきたものから意識的に学んできた内容までポータブルスキルは言語化しておきましょう。
また、テクニカルスキルは技術的・専門的なスキルのことを指します。具体的にはITエンジニアのプログラミング、不動産鑑定士の資格などです。転職先は別の業界を目指していた場合でも、業務内容が似ている同職種での転職であれば生かせる機会が来るかもしれません。
また、業務の成果を継続して出し続けられるモチベーション力なども自身の強みです。
こういった強みをうまく見つけることで、どのような業務が自分に向いているのか、どんな仕事をしたいのかを考えやすいでしょう。

やりたいことや興味のあることがわからない

自分が今いる業界や職場以外に転職したいと思っても、やりたいことや興味が湧かない場合は、業界が定まらない傾向にあります。
例えば「テーマパークが好きだけど、裏方では普段の自分の楽しみをなくしてしまうかもしれない」といった理由から好きなことを仕事にするのは嫌という方や、「本当にやりたいことが見つからない」という方が当てはまるでしょう。
こちらも自己分析不足が原因で、自分の興味や関心の向く仕事を見つけるためには自分について知ることが大切です。自分の持っている強みや弱みから業務内容を考えることや自分の趣味嗜好(しこう)から仕事を考えることのどちらであっても、しっかりと自己理解を深める必要があるでしょう。

働く意義が見いだせない

今の仕事にやりがいが見いだせないために、業界はおろかそもそも働く意味が見いだせないという方にとっては、転職先として選ぶ業界についても興味が湧かなくなってしまうでしょう。
これは現在の業務について流れ作業やルーティン業務が多かったり、現在の職場に就いてからまだ日が浅かったりといった原因があります。
もう一度今の仕事に向き合って工夫できる点を探してみたり、もう少し長く働いてみたりすることでモチベーションが持てるようになります。
それでも日々の業務について興味を持てない方には、具体的にどのような仕事だったらよかったのか、どのような雇用条件や社風であれば働くモチベーションを保てるのかをもう少し踏み込んで考えてみましょう。

キャリアビジョンが不鮮明


自分の中で転職することは漠然と決まっているものの、将来のキャリアビジョンが定まらない場合も、自分の転職したい業界が決まらなくなります。
将来像が描けていないと転職を機にどのような働き方をしたいのかがわからなくなっていき、その結果業界選択についてもあやふやになり、転職も難しくなります。
また、企業にとってもキャリアビジョンが明確でない転職希望者は「長く働いてもらえないのでは」などの不安から別の転職希望者を採用することもあります。

まずは1年後、そのあと3年後や5年後、ひいては10年後といったように短いスパンでのキャリアビジョンを段階的に考えたり、親しい友人や家族、転職エージェントやキャリアアドバイザーなどの誰かに相談したりすると解決の糸口になるでしょう。

転職で優先したいことが見えていない

「今の業務内容が自分にとって苦痛」「職場の雰囲気が悪くてこれ以上勤務したくない」といったように、とにかく転職したい気持ちだけが先行しているパターンは危険です。
そういった方は転職に何を求めるのか、どんな条件が良いのかが見えていません。

まずは自己分析から始めて、「仕事内容をもっと専門的にしたい」「現在の職場では達成できないワークライフバランスの両立をしたい」「もっと成果を見てほしい」といった現在の仕事内容と同時に、優先したい条件は何かを洗い出します。
そして仕事において重視したい条件に優先順位を付けることで転職の軸ができ、自分の志望業界や企業、やりたい職種が見つかりやすくなるはずです。

何がしたいのかを決める方法がわからない

転職先を決める前に、そもそもやりたいことを決めるのが苦手な人もいます。こうした方々は「今何がしたいのかと聞かれてもわからない」「本当にやりたいことをどう決めるべきかわからない」といった状態へ陥る傾向にあります。
おそらく今まで親族や友人など周囲の反応を気にしすぎて、自分の中に判断基準がない方や自分で意思決定するのを恐れている人なのではないでしょうか。

対策としては「何がしたいのか」だけではなく、得意不得意や興味などから考えることも重要です。転職では決断する場面が多くなります。やりたい仕事や最低限職場に求める条件など、一つ一つ細かく基準を作っていくことで、自分で判断し意思決定をしやすくなるでしょう。

大きな目標が必要だと思い込んでいる

転職には大義名分が必要だと感じているという点も、転職活動で何がしたいのかうまく決められない原因の一つです。
「転職活動はキャリアに大きな影響があるため、将来設計をしっかりと決めないといけない」「仕事には必ずやりがいを持てるものでなければいけない」といったように、転職活動に大きな理由や目標が必要だと思い込んでいると志望する業界や企業もなかなか決まりません。
いったんそういった考えを取り払い、小さいと思うかもしれませんが「今の職場よりも収入が多いところがよい」「新しい業務を経験したい」といった何かのきっかけやより良い経験が積めそうという感覚をもとに、自分は何をやりたいかを探してみると、解決するかもしれません。

本気で転職を考えていない

ぼんやりと「今の職場ではないところがいい」「友達が転職していたからそろそろ転職活動をしてみたい」となんとなく転職を考えている人は、転職を通じて何がしたいのかわからなくなります。
転職活動の理由がなんとなくの状態では、仕事でやりたいことや業界は決まらないし、そもそも転職するのがいいのかもわからないでしょう。無理のないペースで見つめ直して転職する理由を見つけましょう。

少なくとも転職をしたいと思っているのであれば、その理由があるはずです。
例えば上記のように「今の職場ではないところがいい」と思うのであれば、社風や同僚との関係、雇用条件に業務内容など、自分が不満を感じているところを探しましょう。
難しい場合には他の友人や転職エージェントであるキャリアアドバイザーに相談し、自分の転職理由を明確にする助けとしてみてください。

転職したい業界が決まらないときにやるべきこと12選


転職したい業界を決めるためにやるべきことを紹介します。
・ 自己分析を徹底的に行う
・ 経歴を見直してキャリアの棚卸しを行う
・ これまでの経験を振り返る
・ 身に付けたい資格・スキルを考える
・ 自分にとってのやりがいは何かを考える
・ 希望条件に優先順位を付ける
・ 新しい体験から考えてみる
・ 知らない業界を一通り調べてみる
・ キャリアプランを作って逆算する
・ やりたくないことから逆算する
・ 何ができるかで考えてみる
・ 転職したい理由やきっかけから考える

自己分析に限らず、さまざまな取り組みから働きたい業界を見つけられます。
ぜひ参考にしてください。
以下に細かく解説していきます。

自己分析を徹底的に行う

前述してきたように、転職活動で最も重要なのは自己分析で価値観や強みの分析を行い、転職理由や条件を明確にすることです。
自己分析を通じて自分の得意分野や経験の振り返りなどを行うと、強みやスキルに加えて今まで仕事をする中でどのようなタイミングでモチベーションが保てたのか、わかりやすくなります。すると、自分のやりたいことが見つかり、業界が決めやすいでしょう。
また、業務や仕事を通じて得手不得手を理解できることもあります。他人の評価がどうかといった他人軸で自分の強みを把握しつつ、やりたいことや将来像といった自分軸で主体的に考えることが重要です。

経歴を見直してキャリアの棚卸しを行う

自己分析の次は、経歴を見直してキャリアの棚卸しを行います。
今までやってきたことや実績を書き出して整理することで、自分が評価されたタイミングやその理由、そして得意な分野など見えてくるものがあります。
キャリアの棚卸しを行って初めて、自分の強みや仕事でモチベーションの向上を感じたポイントを理解できることもあります。
また、書き出した内容は職務経歴書や面接対策で使えます。社会人としての経験から得たスキルや得意な分野が企業の求めている人材とマッチしていれば、明確に強みをアピールできるでしょう。

これまでの経験を振り返る

自己分析やキャリアの棚卸しの中で、楽しかったことややりがいを感じたことを書き出してみるのも自分のやりたい仕事につながります。
例えば「ITエンジニアとして働く中で、一つの業務を終わらせるたびに達成感を得られた」「接客業の中で、実際に顧客から満足を伝えてもらったときに仕事のやりがいを感じた」といった形で、ポジティブに業務へ取り組めるのであればそれがやりたい仕事へつながるでしょう。書き出した内容から自分の行動や感じたことをもとに共通点を導き出すことで、自分のやりがいを言語化しやすくなります。
言語化が苦手な場合は「モチベーショングラフ」を書いてみるのも一つの方法です。
モチベーショングラフとは自分の時間軸とモチベーションの起伏の2つを軸に、自分のモチベーションの変化を可視化できるグラフです。自分のモチベーションがどのような経験によって左右されてきたのか、視覚的に理解できます。プラスに感じた経験やネガティブになってしまった出来事を通じて自分のやりたいことを探しやすくなるはずです。
ぜひ活用してみてください。

身に付けたい資格・スキルを考える

将来的に取得したい資格やスキルから業界や転職先を探すのも一つの方法です。
どんな資格・スキルを取得したいかで関連業務が見えてくるでしょう。
例えばコミュニケーション能力を鍛えたいのであれば営業職や宿泊・飲食サービスなどの接客業が視野に入りますし、安定した働き方がよいのであれば不動産業の不動産鑑定士や宅建士、コンサルティングにも手を伸ばせる中小企業診断士などの国家資格の取得も考えられます。
取得したい資格やスキルからやりたい仕事を考えると未経験の業界に転職も可能になりますが、IT業界や建設業など資格取得支援制度を整えて新しい人材を募集している企業が多くある業界も存在しています。
資格やスキルはキャリア形成にも大いに役立つため、ぜひ見直したいポイントです。

自分にとってのやりがいは何かを考える


自己分析やキャリアの棚卸しの点でもお話ししましたが、やりがいを感じるシーンを整理することが自分にとってのやりたい仕事を考える上で役立ち、転職先の業界を決めやすくなります。
社会人になってからのモチベーショングラフを通じて、これまでの経験を振り返り、没頭したり努力したりしたことを掘り下げると見えてくることがあるでしょう。
また、「やりがいのある業務へ就きたい」というアピールを企業の求める人材像にマッチさせられる転職者は企業にとって「転職後も業務に積極的に取り組んでもらえる」「早期離職の懸念が少ない」として、近年の転職活動で重視されています。
ぜひ考えておきたいポイントです。

希望条件に優先順位を付ける

転職したいと考えるのであれば、何かしらの理由があるはずです。例えば「もっと収入を増やしたい」「社風があまり合わない」「仕事内容を変えたい」といった働き方や収入など、転職することで達成したい条件や不満をリストアップして優先順位を付けると、転職する目的が明確になってきます。
まずは自分が現在感じている不満や働く条件など、細かいことから書き出してみることが重要です。
書き出した内容や条件を譲れるものと絶対に達成したいものに分けると、転職で志望する業界や企業を選びやすくしましょう。
待遇面や企業規模だけではミスマッチも起こりうるため、「結婚を機に家庭と仕事の両立ができるフレックス制」など理想の働き方をベースに考えることが大切です。

新しい体験から考えてみる

転職先の業界を決められない要因の一つは経験不足からくるもので、新たな経験を積むことで業界が決まることがあります。これは自分の今働いている業種や職種については十分な知識を持っていたとしても、ほかの業界や職業の業務内容は知らないため、そもそも興味を持つきっかけに欠けているためです。
解消方法としては業界研究をしつつ、経験してこなかった分野のセミナーやイベントを通じて実際の業務内容や成果について知ることが挙げられます。また習い事や旅行などを通じて今まで関わってこなかった人たちと交流し、自分の知見を広めるのも有効でしょう。
自分の親戚や友人に仕事内容について聞くことでヒントが得られることもあります。
積極的かつ主体的に行動してみてください。

知らない業界を一通り調べてみる

日本標準産業分類という、総務省が公表している「財及びサービスの生産又は提供に係るすべての経済活動を分類」する基準があります。こちらによると業界は数多く存在しており、中には名前も知らない業界・業種も存在していると思われます。
自分の知らない業務内容を行っている業界・業種について一通り調べてみることも、転職先の業界を決めるためには有効です。
この方法は特定の仕事しか知らない人からすると新たな発見がある可能性が高いことや、広く浅く調べていけるため興味のある分野を見つけやすいというメリットがあります。
新聞やWebサイト、実際に働いている人と話すなど情報を調べていく中でやりたいものが見つかれば、募集している企業を探すこともできるようになります。

キャリアプランを作って逆算する

いったん転職先の業界を考える前に、まずは将来自分がどうなりたいかというイメージから逆算するパターンもあります。
前述したように、自己分析やキャリアの棚卸しをもとに1年後、3年後と細かく考えていくことで、将来の自分のキャリアプランを形にすることができます。家族との時間を大切にするため「産休や育休を男性でも取りやすい企業」を選ぶなど、自分のキャリアプランをかなえられそうな風潮や制度がある会社を探すとよいかもしれません。

ただし、仕事がしやすいからと入社しても、その業界や職種が衰退してしまうと、長期的なキャリアプランの達成は難しくなってしまいます。志望先の企業や業界に将来性があるかを見ておかなければならない点には十分注意しましょう。

やりたくないことから逆算する

何がしたいかわからないため、転職先の業界を決められない方はやりたくない仕事やなりたくない将来像から逆算することもできます。
自己分析やキャリアの棚卸しでも触れた、モチベーショングラフを通じて社会人の間に自分の仕事へのやりがいを失くしてしまっていた時期やその原因を考えましょう。そうして苦手分野を一つずつ排除して、消去法でやりたい仕事を可視化するのです。逆に弱点を克服したい、挑戦したいという場合にも向いている業界や会社が見つかることもあるでしょう。
また消去法で転職先の業界や企業の条件を絞っていくことで、自分に合わない環境やできない業務内容を選択肢から除くことができるため、ミスマッチを防げる点もメリットです。

何ができるかで考えてみる

自分がしたいことや、やりたくないこともわからない方は、今自分ができることから逆算するパターンが向いているかもしれません。
まずは自己分析やキャリアの棚卸しを通じて、「人の感情の機微に鋭い」「一応プログラミングができる」「ほかの人と比べて粘り強い」といったようなささいなスキルや特性でもよいので、自分のできることを可視化してみることが自分の新しい適職の発見につながります。
また、「プログラミングに興味を持っていて、やってみたら案外できた」というように、挑戦してから初めて適性がわかることもあります。最初からできないと決めつけるのではなく、とにかくやってみるという視点も大切です。

転職したい理由やきっかけから考える

転職したいと思っているのであれば、転職先の希望が特になかったとしても、なぜ転職したいのか何かしらの理由があるはずです。理由を考え直すと、転職先でやりたいことや成し遂げたい条件を見つけられる可能性があります。
転職したい理由とやりたい仕事が見えてくるためには、転職したいと思った理由やきっかけについて「なぜ」「具体的に」を意識して自問自答することが重要です。
「仕事がつらい」ならばどのようなポイントがつらいのか、「自分の成果を評価してもらえない」のであれば成果主義でインセンティブのある企業を目指すことができます。
明確な転職理由は業界や職種について条件を設けてくれるため、転職の方向性を決めやすいというメリットがあります。ポジティブ・ネガティブに関係なく、まずは「なぜ」転職したいのかをより具体的に深掘りをするところから始めましょう。

そもそも転職を考え直すべき人の特徴


転職したいと思っている方の中で、転職先の業界に関わらずそもそも転職自体を考え直すべき人もいます。
・ 現在の条件や収入に不満がない
・ やりがいを見つけている、見込みがある
・ すでにワークライフバランスが取れている
・ 人間関係に問題がない
上記に当てはまる方は、一度自分の転職理由を見つめ直してみてください。
一つずつ詳しく見ていきましょう。

現在の条件や収入に不満がない

現在の職場の条件や収入に不満がなく、生活の安定も見込めている場合であれば転職する必要はないでしょう。
転職活動の大まかな目的として、「現状の職場ではかなえられないキャリアプランややりたい仕事の実現」というものがあります。例えば現在の職場での待遇に不満がある場合であれば収入やキャリアアップを目的として転職を行う方もいます。しかし今より良い条件の環境はあるかもしれないとしても、転職活動において達成したい条件など目的がない場合には入社後のミスマッチのリスクもあります。
現職よりやりたい仕事が見つかるなど、目的がはっきりするまでは転職はしないほうがよいでしょう。

やりがいを見つけている、見込みがある

転職活動は現在勤めている企業を辞めて、新しい勤め先を探すというリスクのある行動です。「新しい仕事をやってみたい」「現在の職場で任されている仕事よりも責任のある業務をしたい」という方は、現在の企業内での異動や昇進でやりがいを維持できる場合があります。上司に相談することで解決したという話も聞くため、まずは現在の職場で不満や問題を解消できないか試してみましょう。
また、異動や昇進で新しくスキルや資格を取得してから新たなやりがいが見つかる可能性があります。前述と同様に転職活動を行う必要性はあまりないかもしれません。
転職活動をせず、仕事への向き合い方を改善することで問題を解決できるのであれば、無理に転職する必要はないはずです。

すでにワークライフバランスが取れている

現在の職場で仕事とプライベートのバランスが取れているのであれば、転職しなければと焦る必要はないでしょう。
自分が何をしたいのかよくわからないまま転職したとしても、転職先での業務内容や社風など、イメージしていた転職後の働き方と実際の転職後との間にミスマッチを引き起こす恐れがあるためです。
前述したようにやりがいはスキルや資格の取得、業務経験の積み重ねや異動・昇進による業務の対応範囲の広がりにより獲得できることもあります。ワークライフバランスが取れていて収入にも不満がないのであれば、結婚などライフステージが変わることを考慮しても、無理に転職する必要がなければ働き方を変えることの重要性はありません。

人間関係に問題がない

転職理由に多いのが、人間関係の問題です。現状の職場で人間関係に問題がないのであれば、転職はおすすめできないこともあります。
転職すると、その職場で一から人間関係を構築しなければならないため、うまく人間関係を築けなかった場合の早期退職などのリスクが懸念されます。20代での異業種への未経験転職であれば、自分の年下の方から業務内容を教わることになって苦痛に感じてしまう方もいるでしょうし、30代であればある程度職場の人間関係が構成されきっており、新しく輪の中に入るのが難しく思うかもしれません。
転職活動をする目的が定まっていないのであれば、転職は控えていいでしょう。

転職時の業界の選び方


転職にあたり業界を選ぶ際には、以下の4つのポイントを押さえておきましょう。
・ 今後の需要
・ 労働条件
・ 業界全体の歴史
・ 未経験者歓迎の業界
それぞれ詳しく見ていきましょう。

今後の需要

業界を選ぶ上では、キャリアプランの実現が可能かどうかを見極めることが重要です。
取り扱っている商品・サービスの需要が将来上昇を見込める業界を選ぶべきでしょう。
具体的にはIT業界やネット広告、介護やコンサルティング業界が需要拡大する可能性があります。
需要のある業界は、企業規模の拡大に人材拡充が追いついていないこともあります。例えばIT業界は若手人材の数が全体として足りておらず、業界内の多くの企業が研修制度やスキルアップ支援制度を充実させて未経験の積極的な採用を行っています。
また、事業の将来性が安定して成長しているおかげで、企業が社員をリストラする可能性も少なかったり、有給休暇の取得率の高さや残業時間の少なさなど働き方も魅力的であったりします。
衰退が激しい業界は避け、今後の成長を見込める業界を選んだほうがよいでしょう。

労働条件

業界全体として労働条件やワークライフバランスが充実しているのも、業界選びでは重視されています。
特に大手メーカーなどは、福利厚生が充実していて年収が高いという企業が多く存在しているため人気となっています。
だからといって現在やりたい仕事や勤めたい業界が当てはまらないとしても別段気にする必要はありません。自分にとって重要な条件はどちらなのかをもとに、志望業界は慎重に決めましょう。

また、履歴書や職務経歴書などの応募書類や選考の面接時に労働条件の良さを転職理由としてそのまま伝えると、「内定を出したとしても別の企業に行ってしまうのではないか」「業務内容や事業に対して熱意があまりないのではないか」といった懸念から採用担当者の印象はよくありません。転職理由はよりポジティブに言い換える必要がある点には注意しましょう。

業界全体の歴史

歴史が長い業界だと、安定して財・サービスの需要があるため優良業界と思われます。
日本でいえば自動車業界はその代表例で、少々の景気変動では揺るがないほどの安定性を誇ります。これは事業で取り扱っている商品やサービスの一定した需要のほかに、社会の変化とともに価値を生み出してきた実績による信頼があるためでもあります。また、歴史のある業界は国が守ろうとしてさまざまな政策を打ち出す場合も存在します。
逆に事業が始まってから日が浅い業界では、新しい代替サービスや社会の変化に対応しきれないなど不安定になってしまう恐れもあるため注意が必要です。

未経験者歓迎の業界

前述したように、未経験の人材を育成する機運が高まっている業界を選ぶのも転職活動を成功させる方法の一つです。
未経験者を受け入れてくれる業界は、例としてIT業界や医療・介護業界、飲食サービス業などの人手不足が激しい業界です。自身のスキル不足で転職先の業界が狭まっていると考えている方は、未経験からの研修制度や資格取得支援制度などを充実させている企業に目を向けましょう。
しかし、労働環境には注意が必要です。人材不足となっている業界であるから成長性があるわけではなく、業界全体として残業時間が多くなっていたり収入が少なかったりすることもあります。飲食サービス業などは離職率が高いことがわかっており、未経験で入りやすいからと転職してからミスマッチを引き起こさないよう、待遇面もしっかりと見ておくべきでしょう。

転職したい業界を決める6つのポイント


転職したい業界をいくつか選んだあと、本当にその業界で決めてよいのか迷うこともあると思います。
そうなった方は下記のポイントを参考にしてみてください。
・ その業界に興味を持っているか
・ 経験やスキルを生かせるか
・ 需要は高いか
・ 求める条件がかなうか
・ 話を聞いて魅力を感じるか
・ キャリアビジョンを達成できそうか

その業界に興味を持っているか

前述してきたように、待遇面や収入だけで転職先の業界や企業を選んでしまうのは危険です。安定した業界に転職しても、扱う商品・サービスについて興味を持てなければ仕事へのモチベーションが長続きしないため、結果として転職活動を棒に振ってしまう可能性があります。
業界の商品サービスに興味を持てるかは自分のモチベーションに関わる重要なポイントです。自己分析や業界研究、キャリアの棚卸しの中で自分が興味を持てないのであれば早々に候補から外すことをおすすめします。

経験やスキルを生かせるか

現在働いている業界と転職先に選ぶ業界が違っていても、生かせる経験やスキルを持っていることは少なくありません。そういった自分自身の強みから何ができるのかで業界を選ぶのも方法の一つです。
前述したようにポータブルスキルと呼ばれる、コミュニケーション能力やパソコンスキルなどさまざまな業種で生かせるものは多くあります。「営業職を続けてきたため、コミュニケーションスキルに自信がある」という方に介護職が向いているように、自分にとって得意なポータブルスキルが特に重視されるような場合もあります。自分のスキルや経験といった強みと選んだ業界で求められる人材像がマッチしているのであれば、チャレンジする価値は大いにあるでしょう。
また、何でもできる人は最も自信のある得意分野に絞るのもありかもしれません。

需要は高いか

本記事の「今後の需要」の部分でも述べたように、将来的に需要がある商品・サービスを取り扱う業界かどうかを判断することも重要です。
AIの発展や国際競争の激化といった将来起こりうる影響を受けても、商品・サービスの需要が減らないであろう業界がベストです。例として挙げるのであれば、接客業は基本的にAIを搭載した機械に代替されていくかもしれませんが、介護職はAIだけでは務まらないため需要が拡大していきます。
今後も事業が拡大していくかどうかを冷静に分析する必要があるため、今までの業績やこれからの経営方針などをしっかりとチェックしましょう。

求める条件がかなうか

収入や働き方、福利厚生など、転職先の業界や企業に求めている条件がかなうかどうかも大切な判断基準の一つとなっています。現在の職場から転職して業界を変える場合であれば、収入が一時的にダウンしてしまうことは予想に難くありません。むしろ今後のキャリアを形成していく中で挽回できるのかが重要です。
未経験で働き始めたとしても、自分の強みを生かすことができなかったり企業内部の役職が空いていなかったりと場合によっては業界を変えないほうが有利なケースもあるため、慎重に検討を重ねましょう。

話を聞いて魅力を感じるか

前述したように、興味のある業界について友人や企業の担当者に直接話を聞いてみてより一層興味が湧くかどうかを考えると、転職先の業界として適切かどうか判断しやすいでしょう。
例えばセミナーやイベントへの参加、選考前の体験入社や職場見学などを活用するのも一つの手段です。
実際に話を聞いてからその業界の印象が変わり、優先順位が変わる可能性もあります。まずは実態を聞いてみてから、転職先の業界を決めてみましょう。
興味のある企業の採用担当者とコンタクトを取れない場合には、転職エージェントを活用することも検討してみてください。

キャリアビジョンを達成できそうか

自己分析やキャリアの棚卸しを通じて、言語化した自分のキャリアビジョンを実現できる確率が高そうかどうかで判断するのもよいでしょう。
10年後にどのような仕事をしていたいか、希望する収入やワークライフバランスを成立させられているかなどの中長期的な目標はもちろん、1年後や3年後にどの程度の経験やスキルを持っているかといった短期目標を達成できるかどうかを考えるとわかりやすいはずです。
転職の目標がかなえられそうな業界なら、転職する価値があるためぜひチャレンジしてみてください。

転職する業界が決まらないならジョバディを活用しよう

転職活動を行う際に、転職する業界が決められない方は自己分析が不十分です。
まずは自己分析を通じて自分のスキルや性質から強みを理解し、キャリアの棚卸しも活用して「なぜ転職したいのか」「どのような条件を希望するのか」「やりがいを感じるポイントは何か」などを細かく明確にしていきます。
その後、自分のやりたいことや条件などに優先順位を付けて、それらをもとに成長性のある業界を選びましょう。

転職活動に不安がある方はジョバディがおすすめです。

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転職活動で業界が決められない中であっても、専属のキャリアアドバイザーに相談することで転職理由の明確化はもちろんのこと、実際の求人紹介など、必要に応じた部分的なサポートも得意としています。
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