入社半年で退職しても大丈夫? 転職を成功させるコツや退職理由の伝え方を解説

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入社半年で退職しても大丈夫? 転職を成功させるコツや退職理由の伝え方を解説

「まだ入社して半年しか経っていないけど、退職して大丈夫かな……」

入社してみたものの、仕事内容や社風、人間関係などさまざまな理由から自分には合わないと感じ、退職を考えている人もいるのではないでしょうか。
中には、すでに会社に行くのが苦痛になっている人もいるかもしれません。

結論からいうと、ポイントを押さえることで早期に退職しても転職はできます。もし会社に行けないほど苦痛なのであれば、早急に退職して次の転職を考えたほうがよい場合もあるでしょう。

この記事では、入社半年で退職した人が転職を成功させるためのポイントを紹介します。

早期離職のマイナスイメージを払拭するために、やっておきたい準備や適切な相談先を知っておきましょう。

【この記事の要約】
●入社半年で退職しても、転職することは可能
●ただし、早期離職にはメリット・デメリットがあるため、双方を理解した上で判断することが大切
●早期離職者が転職を成功させるには、ポイントを押さえた転職活動が不可欠

入社半年で退職すると、どうなる?

新卒であっても中途入社であっても、結論として、入社半年で退職することは可能です。

ただし、新卒と新卒以外では置かれている状況が少し異なります。

一般的に転職市場では、入社半年の退職を以下のように捉えます。

● 【新卒の場合】第二新卒として再就職が可能
● 【新卒以外の場合】再転職にはコツが必要

詳しく解説します。

【新卒の場合】第二新卒として再就職が可能

新卒入社から半年で退職した場合、転職においては「第二新卒」として扱われます。明確な定義はありませんが、入社から3年以内であれば第二新卒と扱われるのが一般的です。

短期間で離職しているためビジネスのスキルや経験は評価されにくくなりますが、新卒同様に若さや柔軟性、ポテンシャルを評価されるため再就職しやすいといわれています。
また、新卒と違って通年採用ができることも企業にとっては魅力となっているようです。
近年は第二新卒の採用に積極的な企業も多く、中途採用として転職するよりもハードルが低いといえます。

ただし、新卒から3年以内であっても、転職が2回目の場合は第二新卒にならないことがあるため注意しましょう。

【新卒以外の場合】再転職にはコツが必要

新卒でなくても入社半年で退職することは可能です。「自分のキャリアにキズがついてしまうのでは?」と心配になる人もいるかもしれませんが、半年で退職した事実そのものが評価を悪くするわけではありません。
ただし、転職せざるを得なかった正当な理由がないと、「採用してもすぐに辞めてしまうのでは?」という懸念を抱かせてしまうおそれがあります。そのため、選考を突破するには採用担当者に「転職するのも仕方ない」と納得してもらわなければなりません。たとえ、ネガティブな理由で退職していても、前向きな動機に変えて退職理由や志望理由をしっかりと作りましょう。
また、再び短期離職をしなくて済むように、慎重に転職先を選ぶことも大切です。

入社半年で退職する理由

入社半年という短い期間で退職を検討する人によくある理由は以下の通りです。

● 仕事内容が合わない
● 社風が合わない
● 労働条件が合わない
● 人間関係が悪い
● 給料が低い
● 心身に不調をきたした

それぞれ詳しく解説していきます。

仕事内容が合わない

入社前に想像していた内容と実際の業務が異なる、思っていたよりも忙しい、退屈だったなど、仕事内容が合わないことが理由に挙げられます。

しかし、入社直後は研修がメインになるので、最初から希望通りの仕事ができるとは限りません。また、スキルや経験が不足しているためにやりたい仕事をまだ任せてもらえていないだけの可能性もあるでしょう。

仕事内容に不満がある場合は、上司や人事に相談することで解決策が見えてくることがあります。どういった背景から希望と異なる仕事を与えられているのかは、実際に聞いてみないことにはわかりません。一人で退職を決断してしまう前に、まずは自身の人事権を持っている人に確認することをおすすめします。

社風が合わない

企業研究を入念に行わなかったり、第一志望ではない企業へ入社したりした場合は、社風が合わないと感じやすい傾向があります。

社風は実際に入社してみないとわからないことも多い上に、配属先によっても雰囲気は異なるので、入社前後でギャップが生まれることは珍しくありません。
もし、半年経ってもまだ社風になじめない場合は、この先もストレスをためてしまう可能性が高いため転職を検討してみてもよいでしょう。知らないうちにストレスが限界に達して体を壊してしまっては意味がありません。

できる限り志望先の業界研究や企業研究を入念に行い、企業の求める人物像や具体的な仕事内容を事前に確認しておくことをおすすめします。

労働条件が合わない

労働条件や休日出勤の条件が事前に聞いていたことと異なっている、思ったより仕事がきついなどの理由です。

最初のうちは業務に慣れていないため、残業が続いてしまうこともあります。
特に、新卒にとっては比較的融通が利きやすかった学生の頃とは生活リズムが大きく異なるため、ギャップを感じやすいかもしれません。
しかし、無理は禁物です。
あまりにつらい場合には、体力や精神が限界を迎える前に退職を検討したほうがよいでしょう。

なお、実際の労働環境は求人情報からは読み取れないので注意が必要です。
OB・OG訪問や職場見学などに積極的に参加し、その企業で働く社員の生の声を聞くなどして実態を確認しておくことをおすすめします。

人間関係が悪い

転職理由として一番多いのが、人間関係の問題です。

我慢を続けることで仕事や私生活に影響が出るほどストレスがたまる場合は、退職を検討したほうがよいでしょう。
転職すれば人間関係がリセットされるため、心機一転前向きな気持ちで仕事に向き合えるようになるかもしれません。

ただし、どんな職場にも多かれ少なかれ人間関係の問題は起こり得ます。自分がどの程度まで許容できるのか、その範囲を知っておくことも大切です。

【人間関係でお悩みの方へおすすめ記事】
良好な人間関係を構築するには?悩んだときの対処法を紹介

給料が低い

収入が低く、この先も上がる見込みがないケースも退職を検討する理由の一つです。
求人票に記載されている見込み年収はあくまでも額面の目安であり、実際の手取りや賞与の金額は入社してみないとわからない部分があります。
特にこれまで給与をもらったことのない新卒の場合は、税金や社会保険料をどのくらい引かれるものなのかイメージしにくいかもしれません。
思ったより給料がもらえず、生活が苦しくなる場合もあるでしょう。
収入に余裕がなく毎日の生活が破綻しそうな場合や生活水準を大幅に下げなければいけない場合は、転職を検討すべきかもしれません。
ただし、転職したからといって必ずしも年収が上がるわけではないことは覚えておいたほうがよいでしょう。

心身に不調をきたした

すでに心身に強いストレスを感じており、健康を損ねて退職を決意する人も珍しくありません。過酷な肉体労働やハラスメントなど、働きたくても働けない状態になってしまうときもあります。
体を壊してしまっては意味がないので、まずは休養することを優先させましょう。しっかり回復させておかないと、再び体を壊してしまうことも考えられます。

長期的なキャリアプランを見据えて、ゆっくり今後について考える機会を設けるのも時には必要です。

入社半年で退職するメリット

入社半年で退職することにもメリットはあります。
代表的なメリットは以下の通りです。

● 環境をリセットできる
● 未経験の仕事に転職しやすい
● 時間を有効活用できる

それぞれ詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

環境をリセットできる

転職すれば、仕事内容や人間関係などの環境がリセットされるので、これまで抱えていた悩みが解決して、モチベーションが上がりやすくなります。
たとえ同じ業務に就く場合であっても、環境の良し悪しによって仕事の成果や自身の成長スピードは大きく変わるものです。前職では考えることすらできなかった昇給・昇進の可能性が生まれることもあるでしょう。自分に合った環境の職場に転職することで、仕事に前向きに取り組めるようになるかもしれません。

未経験の仕事に転職しやすい

未経験の仕事に転職する場合はポテンシャルを評価されるので、できるだけ若いうちに挑戦することが望ましいでしょう。第二新卒と呼ばれる入社から3年以内の中でも、特に入社から半年は伸びしろがあると捉えられる傾向があります。また、中途でも若ければ採用されやすくなるため、今の仕事内容に不満があったり、やりたい仕事が別に見つかったりした場合には、入社半年で転職することはメリットになります。
経験の少なさやスキルが足りないことを不安に思う人もいますが、未経験者採用を行う会社は研修制度が整っているケースも多く、心配しすぎる必要はないでしょう。年齢が上がって採用の難易度が高くならないうちに、できるだけ早く挑戦することをおすすめします。

時間を有効活用できる

同じ会社で働き続けることで得られるものももちろんありますが、日々辞めたいと考えながら惰性で仕事をしても成長するのは難しいでしょう。いっそ転職したほうが時間を有効活用できる可能性もあります。
長期的な視点でキャリアプランを実現させるには、若いうちから目標やモチベーションを大切にしながら働くことが重要です。
一般に、一通り必要な経験やスキルを身に付け、問題なく業務ができるようになるには3年かかるといわれていますが、必ず3年後に納得のいくキャリアにつながるとも限りません。
特に若手の半年間は吸収力が非常に高く、多くの可能性が秘められた貴重な時間に当たります。その重要な時間を何に充てたいのかをよく考えて行動することが大切です。

入社半年で退職するデメリット

一方、入社半年という早さで退職してしまうことで、以下のようなデメリットもあります。

● 早期離職を懸念される
● 転職先を探しにくくなる
● アピールできる経歴が少なくなる
● 失業給付を受けられない

それぞれ詳しく解説します。

早期離職を懸念される

もちろん体を壊したり、パワハラに遭ったりしている場合には、何よりもまず自分の健康を第一に考えるべきです。しかし一方で、早期離職をした求職者に対し、「またすぐに辞めてしまうのでは」と不安を抱く企業が少なくないのも事実です。
必ず付きまとうこのマイナスイメージを払拭するためにも、早期離職者は採用担当者に「それなら退職しても仕方がない」と納得してもらえるだけの退職理由や志望動機を考える必要があります。
企業はできるだけ長く自社で活躍してくれる人材を求めます。中には転職面接で新卒入社時代から深掘りして聞いてくる企業もあるため、何度も転職を繰り返しているような場合には念入りな対策が必要です。

転職先を探しにくくなる

企業の採用活動には多くの労力やコスト、時間がかかっており、企業側は新しく採用する人にできるだけ長く働いてほしいと考えています。そのため、早期離職のリスクがある応募者を書類選考の段階で落としたり、厳しい応募条件を設けていたりすることがあります。

また、転職は経験者採用が基本となるため即戦力が求められますが、入社半年の退職では十分な経験やスキルに乏しく、企業が求める条件を満たさないケースも多くなるでしょう。その場合、いくら徹底して退職理由や志望動機を作り上げても、応募すらできない可能性が出てきます。特に、転職市場において需要の高い第二新卒も、応募できる選択肢は中途採用よりも狭まることは押さえておきましょう。

アピールできる経歴が少なくなる

半年で退職した場合、十分な実務経験やスキルが得られず、選考の際にアピールできるポイントが少なくなります。中には、「ほとんど研修しかしていなかった」という人もいるでしょう。しかし、中途採用である以上、比較対象は実績が豊富な社会人になります。経歴の浅い求職者は選考で不利になる可能性が高くなるかもしれません。

ただし一方で、入社半年の求職者に実績を期待する企業は少ないとも考えられます。
そのため、熱意やスキルアップへの意欲など、実務経験以外のアピールに力を入れることをおすすめします。趣味や特技が業務に生かせるかもしれません。少ない実績を無理やりアピールするよりも、ポテンシャルをアピールするほうが効果的です。

失業給付を受けられない

自己都合退職で失業給付を受けるには、離職日以前の過去2年間に12カ月以上雇用保険に加入していた実績が必要です。つまり、新卒入社から半年で退職した場合は、失業保険の給付要件を満たしていないため、支給対象になりません。
また、入社半年では、会社からの退職金ももらえないことがほとんどでしょう。
十分な貯蓄があったり、家族などから生活の支援を受けられたりする場合を除き、退職してから転職活動をすると、金銭的な余裕がなくなります。
生活が苦しくなること、無職であることへの焦りから、本来の転職目的を考えられなくなり、「どこでもいいから早く就職したい」という思考に陥りがちです。妥協が生じるリスクが高まるため注意が必要です。

入社半年で退職した人が転職を成功させるコツ

入社半年での退職はマイナスイメージを抱かれるリスクがあります。
そのため、転職を成功させるためには以下のコツを押さえて転職活動することが大切です。

● 転職エージェントを活用する
● 就職・転職に失敗した理由を分析しておく
● 自己分析と企業研究を行う
● 退職理由を前向きに伝える
● やる気をアピールする
● 退職前に転職活動をする

一つずつ解説します。

転職エージェントを活用する

転職エージェントは民間企業が運営する人材紹介サービスで、利用すると知識が豊富なキャリアアドバイザーのサポートを受けながら効率的に転職を進められます。
自分の希望や適性に合った企業の紹介や選考対策、条件交渉の支援などを無料で受けられるのが特徴です。
数多くの転職成功事例を知っている転職のプロから客観的なアドバイスが受けられるので、入社半年で退職した人でも転職を有利に進められる可能性が高くなります。

また、転職エージェントとは二人三脚で転職活動を進めていくため、自分に合うエージェントであることも重要なポイントになります。第二新卒や若手に特化した転職エージェントなどもあるので、まずは数社に無料相談をしてみるとよいでしょう。

就職・転職に失敗した理由を分析しておく

入社半年で退職することになった理由を分析して、同じことを繰り返さないようにすることも大切です。その上で、次の職場に求めることの優先順位を整理して、転職の軸を確立しましょう。自己分析をしっかりと行い、転職の軸が定まると、転職が成功する確率が高くなります。
たった半年という短期間で退職することになった原因の一つには、この軸がブレていたり、間違っていたりした可能性もあります。やりたい仕事があったのに給与の高さに引かれて入社してしまった場合などはまさに軸がブレてしまった代表例といえるでしょう。

また、条件面だけではなく、自分の将来なりたい姿を明確にして、キャリアプランをかなえられる転職先を探すことも重要です。

自己分析と企業研究を行う

転職活動の際も、新卒の就活と同様に自己分析と企業研究をしっかりと行いましょう。
半年とはいえ、一度社会人を経験していることで学生時代とは異なる気づきや自分の市場価値が見つかる可能性が高くなります。特にミスマッチを原因として退職した場合は、新卒時とは仕事選びの基準が大きく変わっている可能性が高く、注意が必要です。例えば、人と話すのが好きという理由で営業職に就いたものの、実際に働いてみると想像以上にノルマがきつく、向いていないとわかるようなケースもあるでしょう。企業研究も自分の希望する働き方と結び付けて考え直す必要があります。
一度実施済みだからと簡易的に済ますのではなく、できるだけ念入りに行うことがポイントです。

退職理由を前向きに伝える

なぜ半年で前職を辞めたのかということを前向きな理由に置き換えて伝えることが大切です。
企業は半年で辞めた事実から、「採用してもまたすぐに辞めるのではないか」と懸念を持ちがちになります。ネガティブな理由をそのまま伝えるのではなく、企業側が安心して採用できるポジティブな言い回しに変えることがポイントです。
例えば、仕事の内容が嫌だったのなら、逆にどのような業務ならモチベーションを高く保てるのかを考えて伝えると良い印象を与えられるでしょう。

なお、家庭の事情や体調など、やむを得ない退職理由はそのまま伝えても構いませんが、今後は長く働けることを強調してアピールする必要があります。

続いて、退職理由の回答例をケース別に紹介します。ポジティブに受け止められる内容となっていますので、ぜひ面接時の参考にしてください。

仕事内容が合わなかった場合の伝え方

「人と関わることが好きで営業職に就きましたが、以前の会社はノルマが厳しく、私が最も大切にしたい顧客との関係構築に割ける時間が取りづらいことを心苦しく感じておりました。貴社はノルマもさることながら、顧客一人ひとりと向き合い、長期的な信頼関係を築くことを第一に考えていると伺っております。ぜひ貴社で顧客第一の営業を実現し、末永い発展に貢献していきたいと考えております」

合わなかったことより今後やりたいことを中心にまとめることがポイントです。

人間関係が悪かった場合の伝え方

「前職ではチームより個々の成果が評価される傾向があったため、周囲との連携が希薄でした。しかし、私としてはより大きな成果を上げるにはチームでの連携が必須と考えております。そこでチームワークを重視している貴社の方針に大変共感し、この度入社を志望いたしました。周囲を巻き込みながら進めていける環境で、貴社の成長に貢献したいと考えております」

人間関係の問題は多かれ少なかれどこでもあり得ることなので、不満のまま終わらせないようにまとめましょう。

労働条件が合わなかった場合の伝え方

「現職では入社当初から残業が常態化しており、月の平均残業時間が70時間を超えています。自分なりに業務の効率化を図り、労働環境を改善するための提案を行ってまいりましたが、変化を好まない社風が根付いており、現在もなお、改善には至っておりません。持続可能な働き方を推進している貴社であれば、より高いパフォーマンスを発揮できると自負しております」

残業時間や日数など、具体的な数字を使って説得力のあるようにまとめるのがポイントです。

体調不良が原因の場合の伝え方

「長時間労働や休日出勤が長期間続いたことから体調を崩し、勤務を続けられなくなったことから、やむを得ず前職を退職いたしました。しかし、思い切って休職し、治療と静養に専念した結果、現在では元の状態に回復しています。今後は自分一人でタスクを抱え込まずに周囲のメンバーとも連携しながら仕事を進めていきたいと考えております」

体調不良や家族の事情などやむを得ない理由は正直に伝えて構いませんが、「もう現在は勤務に支障がない」ということには必ず触れるようにしましょう。

やる気をアピールする

経歴や実績をアピールできない場合は、やる気をアピールするとよいでしょう。
特に、第二新卒や未経験での転職は、意欲やポテンシャルが重要視される傾向があります。
具体的なエピソードとともに、転職先で貢献できるポテンシャルがあることや、成長する意欲があることを伝えることが大切です。
なお、やる気や熱意は自分と企業とのマッチするポイントを強調して説明すると伝わりやすくなります。ミスマッチが起こらなければ、企業の「またすぐに辞めてしまうのでは?」という懸念を払拭できる可能性が高まるからです。
また、中途採用では即戦力を求めている企業も多いことから、アピールできる資格やスキルを身に付けてアピール材料とするのも一つの手です。

退職前に転職活動をする

すぐに転職先が見つかるとは限らないため、在職中に転職活動をするのがおすすめです。
退職してから転職活動をすると金銭的に余裕がなくなり、焦って転職先を選んでしまう可能性が高まります。先に説明した通り、入社半年の退職では失業保険の受給も難しいため、家族など他から支援を受けられない場合は生活そのものが苦しくなるかもしれません。しかし、焦りや妥協で再転職すると再びミスマッチが起こり、結果として同じことを繰り返すリスクが高まります。
また、転職活動を進める中で、逆に現職の良さに気づくパターンもあります。
現職に残る選択肢を残しておくためにも、生活の基盤を維持しつつ、落ち着いて慎重に転職先を選ぶことが重要です。

入社半年で退職するときの注意点

退職は「円満退職」が基本です。
トラブルを起こすと業界内に評判が伝わってしまう可能性があるほか、この先退職した企業が取引先にならないとも限らないためです。

入社半年で円満退職するための注意点は以下の通りです。

● 早めに上司へ伝える
● 退職理由の伝え方に気をつける
● 最後まで誠意を持って対応する
● 引き継ぎを終えてから有休消化する

一つずつ解説します。

早めに上司へ伝える

引き継ぎや人員補充が必要になるため、退職の意向は早めに上司へ伝える必要があります。
意向を伝えるタイミングは「退職日の1~3カ月前」が一般的です。上司の都合を見計らって伝えましょう。ただし、就業規則によっては申し出の期日が別途定められているケースもあるため、必ず事前に確認しておくことをおすすめします。
勤続期間が短いと退職を言い出しにくく感じるかもしれませんが、早く伝えたほうが企業側も今後の対応をしやすくなります。

退職理由の伝え方に気をつける

たとえ上司や労働環境などに問題があった場合でも、マイナスの理由を伝えて退職することは望ましくありません。可能な限りポジティブに退職理由を伝えることが理想的ですが、どのように説明すればよいかわからないときは「一身上の都合」を使っても問題ないでしょう。
もし不満を退職理由として伝えると、「改善するから残ってほしい」と説得される可能性もあります。引き留めを回避するためにも、説得力のある事情を盛り込むのがポイントです。

最後まで誠意を持って対応する

「辞めるから関係ない」ではなく、最後まで社会人として誠意を持って対応することが大切です。業務をしっかりと引き継ぎ、最後まで丁寧なコミュニケーションを心がけましょう。
万が一、退職日までに引き継ぎが終わらない場合は、転職先の入社日に影響が出てしまう可能性があります。またこのときの対応が、退職後の評価や今後の人間関係に影響を及ぼすこともあるため、自分のためにもできる限りスムーズな引き継ぎができるように努力をしましょう。

引き継ぎを終えてから有休消化する

入社日から6カ月以上継続して勤務しており、出勤日数が8割に達している人は誰でも有休を取得する権利があります。まとめて取得すること自体も法的には問題はありません。ただし、退職にあたって残りの有休を消化する場合にはいくつか注意すべき点があります。

退職希望日から1カ月を切っている場合や、繁忙期に退職を希望している場合には、有休を消化しても問題がないか上司と相談した上で期間を決めることが大切になります。
また、退職するときは、自分の担当業務をしっかり引き継いでから休みに入ることも社会人としてのマナーです。
有休消化は業務に支障が出ないように、自分の都合だけではなく職場にも配慮して取得するように気をつけましょう。

入社半年で退職するときによくあるQ&A

最後に、早期離職に関してよくある質問に答えます。

● 早期離職は就職活動にどう影響する?
● 入社半年で退職して大企業に転職することは可能?
● 40代以降でも入社半年で退職して大丈夫?

ぜひ転職時の参考にしてみてください。

早期離職は就職活動にどう影響する?

早期離職も1回や2回であればそこまで問題視されないこともあるでしょう。しかし、何度も繰り返すと「我慢ができない」「すぐに不満を抱く」などのマイナスイメージがついてしまうかもしれません。
一つの業界における専門性やスキルが蓄積されないため、キャリア形成にも影響があるほか、どの職場に入っても新人の扱いになる可能性があります。
このように、早期離職にはリスクもあるので、繰り返さないように慎重に転職先を探すことが重要です。

入社半年で退職して大企業に転職することは可能?

少子高齢化により若い人材を積極的に採用する企業も多いので、第二新卒や若手の転職であれば、大手企業に転職できる場合もあります。
もちろん企業によって採用条件が異なるため、転職できる・できないを言い切ることはできませんが、努力すれば可能ともいえるでしょう。
ただし、大手企業には転職希望者が多く、スキルや実務経験が豊富な人材も集まってきます。転職のハードルがかなり高くなることは踏まえておいたほうがよいかもしれません。

40代以降でも入社半年で退職して大丈夫?

第二新卒や30代前半であればポテンシャルで採用される可能性もありますが、年齢を重ねてからの再就職はスキルや経験が重要視されるため、ハードルが一気に上がります。
今の職場を辞めたい理由を明確にして、今後のキャリアパスを明確にしてから退職することがおすすめです。

40代以降で専門的なスキルや経験に乏しい場合、転職も容易ではありません。
本当に辞めていいのか、ほかに問題を解決する方法はないかもう一度考えてみることも大切でしょう。

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入社半年で退職した場合、再就職を成功させるにはいくつかのコツが必要です。
マイナスイメージを持たれやすい早期離職からの転職。一人で成功させるのは難しいかもしれません。
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