
「新しいことに挑戦したい」が面接理由ではNG? 良い印象になる伝え方を解説
現在転職活動中の方やこれから転職を考えている方の中には、今までと違った新しい仕事をしてみたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
実際、「新しいことに挑戦したい」という理由で転職を考える方は少なくありません。これは一見前向きで好印象を与える理由に思えますが、企業側から見ると必ずしもプラスに働くとは限らないのです。理由が漠然としていると、熱意や具体性が伝わらず、悪印象を与えることもあります。転職成功の鍵は、この理由をどう伝えるかにあります。
本記事では、うそをつかずにポジティブな伝え方を身に付け、NGな伝え方を回避する方法をご紹介します。以下記事の要約です。
●転職理由が「新しいことに挑戦したい」は応募先に悪く見られるリスクがある
●転職先で実現したいことや実績・スキルなど、自社でなければならない理由や採用するメリットを伝える必要がある
●現職の愚痴やうそ、熱意だけのアピールを避けることで、悪印象を避けられる
●未経験職種に就くメリットは、自己成長を実現できること、人脈を広げられることなどがある
本記事を読んで、転職の理由が転職に与える影響を知り、的確な対策を考えるきっかけになれば幸いです。
転職理由が問われるそもそもの理由
そもそも転職活動において、転職理由が問われるのはなぜでしょうか。企業が転職理由を問うのには以下の理由が挙げられます。
・自社とのマッチ度をチェックしたい
・意欲や貢献度をチェックしたい
これらをしっかりと理解していなければ、企業側が聞きたいところがわからず、要領を得ない返答をしてしまう可能性があります。一つずつ詳しく見ていきましょう。
自社とのマッチ度をチェックしたい
企業が転職理由を質問する主な目的の一つは、自社とのマッチ度を確認することです。
これは業務内容だけでなく、社風や働き方といった部分の確認も含まれます。例えば「忙しくてもいいので給与水準が高い会社で働きたい」といった応募者の希望が、自社の実態と合致しているかを見極めるのです。マッチ度が低い場合、入社後の早期退職につながる可能性が高いので、企業にとっては大きなリスクとなります。そのため、応募者の価値観やキャリアプランが自社の特徴にどの程度一致しているかをこれらの質問で見定め、不採用を決定するケースも少なくありません。
意欲や貢献度をチェックしたい
企業が転職理由を質問するもう一つの理由は、応募者の意欲や貢献度を確認したいからです。
意欲とは、どれだけ自社で働きたいと思っているかという労働意欲のことです。意欲が低いと、入社後に早期退職する可能性が高いと判断され、不採用となるリスクが上がります。一方、貢献度は、自社にどれくらいの価値をもたらしてくれるかを測るものです。即戦力となるスキルや経験を持ち、教育コストが少なくて済む応募者は、企業にとって魅力的です。特に、自社が求める能力に合致している場合、その貢献度は高く評価される場合が多くなります。

「新しいことに挑戦したい」という転職理由について
転職する理由として「新しいことに挑戦したいから」と思っている方は少なくないでしょう。ここでは「新しいことに挑戦したい」という転職理由について以下のように解説していきます。
・「新しいことに挑戦したい」という転職理由はOK? NG?
・応募先企業の印象
・現職側の印象
・やや不利という統計データも
・【参考】主な転職理由について
一つずつ詳しく見ていきましょう。
「新しいことに挑戦したい」という転職理由はOK? NG?
「新しいことに挑戦したい」という転職理由は、企業側の視点では必ずしも歓迎されるとは限りません。
伝え方次第では悪い印象につながるリスクもあります。応募者が未経験の自分を会社で育ててほしいと求めているように捉えられ、自社にとっての採用するメリットが見えにくいためです。また、この理由はポジティブで良い響きであると勘違いしやすく、深く考えずに使われがちです。「新しいことに挑戦したい」という意欲を軸に、応募先企業にどのような貢献ができるのか、「貴社にもメリットがあります」と具体的にアピールすることが重要です。
応募先企業の印象
「新しいことに挑戦したい」という転職理由を持つ場合、応募先企業に以下のような印象を与えるリスクがあります。
まず、自分を育ててほしいという姿勢が強調されると、「自己中心的」と受け取られ、企業は応募者が自社にどのように貢献できるのかが見えないと不安を感じます。また、「飽きっぽい」「粘りが足りない」といった印象を与えることもあります。特に若い転職者や現職の勤続年数が浅い場合は、現在の仕事をすぐ辞めていることも相まって、同じように自社でも早期退職するのではという懸念を抱かれやすいのです。
現職側の印象
「新しいことに挑戦したい」という理由で転職を考えていると、現職側には「自分たちに不満があるのか」と誤解され、悪印象を与えやすい傾向があります。
また、改善を約束されて引き留められる可能性もあり、転職の意志がぼんやりしていると、そのまま決断を先延ばしにしてしまうリスクがあります。このような状況を防ぐためには、「なぜ転職したいのか」を明確にし、その理由が現職で解決できるのかを整理することが重要です。明確な理由と決意を持つことで、自分の意思を貫きやすくなります。
やや不利という統計データも
「新しいことに挑戦したい」という理由は、厚生労働省のデータから見ると、「事業内容に不満・疑問を持った転職」として特に若年層で多い傾向があります。
特に20代後半ではこの理由で転職を考える人が多く、決して珍しいものではありません。しかし、未経験職種のみを希望して転職を成功させた割合は約3割にとどまり、経験のある職種も視野に入れた転職者の成功割合が7割であるのに比べて、狭き門といえます。この統計は、「新しいことに挑戦する」という理由そのものが否定されるわけではないものの、慎重な計画と適切なアプローチが必要であることを示しています。

【参考】主な転職理由について
転職理由は人それぞれですが、データによると、主な理由として以下が挙げられます。
1位 給与が低い
2位 やりがい・達成感がない
3位 人間関係が悪い
4位 企業や業界の将来性が不安
5位 残業や休日出勤が多い
やりがいや事業内容に関する不満だけでなく、給与や休みといった待遇面、人間関係の問題が主な要因となることがわかります。どの理由が良い・悪いというわけではありませんが、転職活動ではその理由を企業にどう伝えるかが成功の鍵となります。
「新しいことに挑戦したい」という転職理由を好印象にするポイント
ここまで「新しいことに挑戦したい」という転職理由のネガティブな側面について触れてきましたが、伝え方を工夫することで企業に好印象を与えることもできます。以下のポイントに沿って解説していきます。
・転職で実現したいことをアピール
・応募先で生かせるスキルや実績をアピール
・ネガティブな理由はポジティブに変換
・「新しいことに挑戦したい」理由を明確にする
・その会社を選んだ理由をアピール
・不満に対し行った努力をアピール
一つずつ詳しく見ていきましょう。
転職で実現したいことをアピール
「新しいことに挑戦したい」という転職理由を好印象にするには、「なぜ辞めたいか」ではなく、「新しい会社で何がしたいか」をアピールすることが重要です。
応募先で実現したいことやキャリアプランを具体的に伝えることで、労働意欲が伝わり、入社後の活躍をイメージしやすくなるため、採用率が高まります。例えば、「3年後までに○○の業務に携われるようになりたい」など、具体的な見通しを示せるとなお良い印象を与えられるでしょう。ただし、応募先企業で現実的にかなえられそうな内容に絞りましょう。立派なキャリアプランでも、「自社では実現が難しい」「社風に合わない」と判断されると、ミスマッチと見なされてしまいます。
応募先で生かせるスキルや実績をアピール
「新しいことに挑戦したい」という転職理由を補強するには、応募先で生かせるスキルや実績を具体的にアピールすることが重要です。
たとえ職種が未経験であっても、現職で培ったスキルが新しい職場で役立つ場合は多いはずです。例えば、「現職で培ったリーダーシップを生かして、応募先ではプロジェクト管理に貢献したい」といった形で、自分の持つスキルでどう貢献できるのかを伝えましょう。
さらに、そのスキルが企業のニーズにどのように応えられるのかを具体的に話すことで、即戦力としての期待を持たせることができます。加えて、入社後にどのように成長し、企業に貢献していきたいかを絡めて伝えると、より好印象を与えることができます。

ネガティブな理由はポジティブに変換
面接でネガティブな転職理由をそのまま伝えるのは避けましょう。
例えば、「現職の仕事は成果が見えづらくて嫌」という理由であれば、「成果や評価がよりはっきりわかる仕事に挑戦したい」とポジティブに言い換えることで印象は良くなります。ネガティブなことばかりを話すと、「入社後も自社の粗探しをするのでは」と思われ、不採用につながる可能性があります。大切なのは、何が嫌かではなく、「どういう状況を希望しているか」に焦点を当てることです。ポジティブさを意識するあまり、事実とは異なることを話すのは避けつつ、ネガティブな理由に触れる必要がある場合は、前向きな解釈を添えるなど、臨機応変に対応しましょう。
「新しいことに挑戦したい」理由を明確にする
「新しいことに挑戦したい」という理由を説得力のあるものにするためには、その理由を具体的に明確化することが重要です。
未経験職種は数多く存在しますが、その中でなぜ応募先の事業を選んだのかをしっかり説明できるように準備しましょう。この理由がうまく伝えられると、応募先に個性や熱意をアピールでき、好印象を与えられます。また、志望動機と応募先企業の方向性が一致しているかも確認が必要です。もし矛盾があると、「この応募者は他社の方が合っていそう」と捉えられ、不採用のリスクが高まります。
志望動機の具体性と応募先とのマッチ度を意識し、企業が共感できる理由を伝えることが成功の鍵となります。
その会社を選んだ理由をアピール
希望する業種や職種の中でも、なぜその会社を選んだのかを具体的に伝えることが重要です。
「どうしてもこの会社で働きたい」という熱意が伝われば、好印象を与えることができます。一方、どの会社にも当てはまりそうな志望理由では、「うちでなくてもよさそう」と思われ、悪印象につながる可能性があります。事業内容だけに目を向けてしまうと、このようなミスを犯しがちです。
企業研究をしっかり行い、独自の魅力や共感できる点を明確にすることが成功の鍵です。
不満に対し行った努力をアピール
前職への不満に触れる場合は、不満だけで終わらせず、それを解決するために自分がどのような行動を取ったのかをアピールしましょう。
不満だけを語ると他責思考があると見なされ、悪印象を与えかねません。一方で、解決に向けて努力した経験を伝えることで、問題解決能力をアピールできます。たとえ結果につながらなかったとしても、自分で動いた姿勢は評価されます。
また、入社後に同じ状況が起きた場合の対応策を聞かれることもあるため、事前に準備しておくとさらに良い印象を与えられます。

「新しいことに挑戦したい」という転職理由を悪印象にしてしまう行動
ここまでは「新しいことに挑戦したい」という転職理由を好印象にするポイントについて解説してきましたが、逆に悪印象にしてしまうこともあります。下記のような行動はその可能性が高い行動ですので注意しましょう。
・現職の不満や愚痴を言う
・転職理由についてうそをつく
・応募先の方向性とアピールポイントがミスマッチである
・「成長・勉強したい」をアピールしすぎている
一つずつ詳しく見ていきましょう。
現職の不満や愚痴を言う
面接で現職の不満や愚痴を述べることは、悪印象を与える可能性が非常に高い行動なので、前述の通りネガティブなことはポジティブに変換して伝えるようにしましょう。
「新しいことに挑戦したい」という前向きな理由があるのにも関わらず、不満をつらつらと話すのは不自然に映り、「少しつらいことがあればすぐに辞めてしまいそう」と思われるリスクがあります。やむを得ず不満に触れる必要がある場合は、主観的・感情的にならず、客観的に状況を説明しましょう。
次に、不満を解決するために自分がどのような努力をしたかを伝えることが大切です。他責的な発言を避けることで、問題解決力をアピールできます。また、不満は最低限必要な範囲のみにとどめることが大切です。
転職理由についてうそをつく
面接で好印象を与えたいあまり、転職理由についてうそをつくのは避けましょう。
うそをつくと、その後の質問で話に矛盾が生じやすくなり、企業側に「態度にブレがある」と判断され悪印象を与える可能性があります。また、仮に入社できたとしても、ミスマッチやギャップからストレスを抱える結果になりかねません。転職理由に不安がある場合は、うそに逃げるのではなく、伝え方を工夫することで乗り越えましょう。
ポジティブな表現や企業への貢献意欲を加えるなどの対策を講じることで、不安な理由でも好印象を与えることが可能です。
応募先の方向性とアピールポイントがミスマッチである
応募先の方向性とアピールポイントがミスマッチの場合、どれだけ熱意を伝えても効果はほとんどありません。
志望動機や生かせるスキル、実績は、応募先企業が求めているものに沿っていることが重要です。応募先にニーズのない実績をアピールしても、会社を理解していないと判断され、悪印象を与えるリスクがあります。そのため、企業研究をしっかり行い、応募先が求める人物像に沿ったアピールを心がけましょう。
もしアピールする内容に迷った場合は、コミュニケーション能力や問題解決力など、どの企業でも評価される汎用性の高いスキルを強調するのが効果的です。

「成長・勉強したい」をアピールしすぎている
「成長したい」「勉強したい」という志望動機をアピールしすぎるのは注意が必要です。
応募者としてはポテンシャルを示す意図でも、企業側からは「会社はあなたのためにあるわけではない」「即戦力にはならないのでは」と捉えられることがあります。特に「勉強したい」という表現は、「学生気分が抜けていない」「自分の成長だけを優先している」といったマイナス印象を与えやすいため、使用する際は慎重になりましょう。その代わりに、「どのようなスキルを生かし、具体的に何を実現したいか」を明確にアピールすることが重要です。
企業が求めるニーズと、自分の成長がどのようにリンクするかを示すことで、前向きな印象を与えられるでしょう。
「新しいことに挑戦したい」が転職理由の際の例文
ここまでは「新しいことに挑戦したい」という転職理由の方が企業に与える印象とその行動について解説してきました。ここからはより具体的に、転職理由の例文について解説していきます。
・「新しいことに挑戦したい理由」の例文
・「この事業を志望した理由」の例文
・「スキルや実績をどう生かせるか」の例文
・「その会社を志望した理由」の例文
一つずつ詳しく見ていきましょう。
「新しいことに挑戦したい理由」の例文
私が新しいことに挑戦したい理由は、自己成長とキャリアの幅を広げるためです。
前職では5年間営業に従事し、多くの経験を積みましたが、次のステップとして新たな分野で挑戦したいと思い、志望しました。貴社の先進的な技術やトレンドに触れることで、自身のスキルをさらに強化し、貴社に貢献できると考えています。また、新しい環境で挑戦することで、新たな視点やアイデアを得るなど、貴社での挑戦を通じて成長し、貴社の発展に貢献したいと思います。
<例文のポイント>
例文のポイントは、挑戦したい理由を明快にし、漠然とせず具体的なイメージを示している点です。また、その理由が応募先とどう関係するかを織り込み、企業側にとっての採用メリットもアピールしています。
「この事業を志望した理由」の例文
私は現在、インテリアメーカーの販売職として勤務していますが、仕事を通じてお客さまの生活に役立つ商品開発に携わりたいと考えるようになりました。
貴社の商品開発部では、一人ひとりの発想力を生かしながら、チーム全体でスキルを高められる環境が整っていると伺い、大変魅力を感じています。商品開発の経験はありませんが、お客さまへの直接提案で培ったコミュニケーション力やニーズ把握力を生かし、貴社に貢献したいと考えております。
<例文のポイント>
例文のポイントは、現職の課題を冷静に説明しつつ、応募先事業の魅力や自分の適性を具体的に述べている点です。さらに、入社後の活躍イメージや企業への貢献を明確に伝え、採用メリットをアピールしています。

「スキルや実績をどう生かせるか」の例文
これまでの経験を生かし、貴社でさらなる成長を目指したいと考えております。
前職では営業部門で5年間勤務し、新規顧客開拓に注力した結果、年間売り上げを20%増加させることに成功しました。この経験で培った分析力やコミュニケーションスキルを生かし、貴社の営業チームで新たな市場開拓や顧客満足度向上に貢献したいと考えています。また、貴社の革新的な商品ラインアップと顧客第一主義の経営方針に強く共感し、自分のスキルを最大限に生かせる環境だと感じ、志望いたしました。
<例文のポイント>
例文のポイントは、具体的な実績やスキルを明確にし、それが応募先でどのように生かせるかを具体的に述べている点です。さらに、その会社だからこそ生かせるスキルをアピールすることで、意欲や独自性が伝わりやすくなっています。
「その会社を志望した理由」の例文
貴社を志望する理由は、業界トップクラスの技術力と革新的な製品開発力に強く引かれたからです。
特に、新製品ラインアップが市場で高く評価されている点に魅力を感じ、その開発プロセスに携わることで技術者として成長できると確信しています。また、社員一人ひとりの意見を尊重し、チームワークを重視する企業文化にも共感しました。これまでの経験やスキルを生かし、貴社で新たな価値を創造したいと考え、志望いたしました。
<例文のポイント>
例文のポイントは、応募先企業の具体的な強みや魅力を明確にし、それが自分のニーズとどう一致しているかを具体的に説明している点です。さらに、その会社ならではの特徴にフォーカスすることで、熱意や志望度が伝わりやすくなっています。
【参考】その他注意が必要な転職理由
ここでは、「新しいことに挑戦したい」という転職理由以外にも注意が必要なものを紹介していきます。
・給与に不満がある
・人間関係が合わない
・待遇に不満がある
・現職の将来性が不安だ
・同業他社から転職している
一つずつ詳しく見ていきましょう。

給与に不満がある
「給与に不満がある」という転職理由自体は問題ではありませんが、それに終始するのは避けるべきです。
給与水準は上を見ても下を見てもキリがないので、企業側は「他に良い条件の会社が見つかればすぐに辞めそう」と懸念を抱きやすくなります。うそをつく必要はありませんが、給与以外にもその会社でなければならない理由を明確にしておきましょう。「給与も理由の一つだが、それだけではない」という印象を与えることで、企業にとって採用するメリットが伝わり、好印象を残すことができます。
<例文>
営業職で4年間勤務し、成績1位を獲得する機会も多くありましたが、現職では実績が評価に結びつきませんでした。貴社の公正な評価基準に魅力を感じ、これまでのスキルを生かして貢献したいと考えています。
人間関係が合わない
「人間関係が合わない」という理由は、企業側に「自社でも同じ理由ですぐ辞めるのではないか」と懸念を与える可能性が高いため、伝え方に注意が必要です。
特に「上司と合わなかった」などの話題は、主観的に聞こえやすく、マイナスイメージにつながりやすいです。また、人間関係は待遇と違って明確な基準がなく、入社するまでわからない部分も多いため、企業側も慎重になります。うそをつく必要はありませんが、できるだけ前向きに、「どのような環境で自分の力を発揮できるか」を具体的に話すことが重要です。これにより、採用担当者に前向きな印象を与えることができます。
<例文>
現職はチーム制で仕事を進める会社で勤務しています。チームで協力して働くことの楽しさもありますが、同時に個人の裁量が大きい働き方に対しても興味を持ち、転職を決意しました。
待遇に不満がある
待遇に不満があることが転職理由の場合、不満だけを述べるのではなく、応募先企業のどの部分に魅力を感じているかをアピールすることが重要です。
また、「待遇が良い会社があればまた辞めるのでは」と思われないよう、その会社でなければならない理由を具体的に伝えましょう。特に労働時間のように会社の状況で変動しやすい要素については言及を避け、業務内容や企業の制度など、変化が起きづらい要素を強調することも重要です。
<例文>
前職では長時間労働が多く、家庭との両立が難しい環境でした。貴社の働き方改革に注力する姿勢に魅力を感じ、これまでの経験を生かして貢献したいと考えています。

現職の将来性が不安だ
現職の将来性が不安という理由を伝える際は、漠然とした表現ではなく、具体的な根拠を客観的に説明することが重要です。
例えば、「市場規模の縮小や新規事業の停滞により、今後の事業継続に不安を感じています」といった形です。その上で、応募先であればどのように不安が解消されるのかを説明しましょう。「貴社は業界でも成長性が高く、革新的な取り組みを続けており、安定した環境で自分のスキルを生かせると考えています」といった具体例が効果的です。また、将来性だけでなく、企業の他の魅力にも触れ、「この会社で働きたい」という熱意を示すことが重要です。これにより、安定だけを求めているわけではないことが伝わり、好印象を与えられます。
<例文>
現職では市場規模の縮小が進み、新規事業も停滞しています。貴社は成長性が高く革新的な取り組みを行っており、これまでの経験を生かしながら長く貢献できると考え、志望しました。
同業他社から転職している
同業他社からの転職は、業界の特性や条件が似通っているため、前職での不満が応募先にも当てはまる可能性がある点に注意が必要です。
「そこが不満なら当社でも同じでは?」と懸念されると、不採用のリスクが高まります。このため、応募先企業について十分に研究し、現職と異なる好ましい点を具体的にアピールすることが重要です。例えば、「貴社は最新技術への積極的な投資や社員教育に力を入れており、自己成長と貢献を両立できる環境だと感じています」といった形で、応募先の強みと自分の志向が一致していることを伝えましょう。
企業独自の魅力に触れることで、熱意と転職理由の説得力を高めることができます。
<例文>
現職では業務の範囲が限定されていましたが、貴社は幅広いプロジェクトに関わる機会が多く、自分のスキルをより生かせると考えています。
「新しいことに挑戦したい」で転職するメリット
ここでは「新しいことに挑戦したい」という理由で転職するメリットについて紹介していきます。主に下記2点が挙げられるでしょう。
・自己成長につながりキャリアに幅ができる
・人脈が広がる
一つずつ詳しく見ていきましょう。
自己成長につながりキャリアに幅ができる
「新しいことに挑戦したい」という理由で転職することのメリットの一つは、自己成長につながり、キャリアの幅を広げる大きなメリットがあります。
異なる業界に飛び込むことで、新たなスキルや経験を得られるだけでなく、柔軟性や適応能力が高いと好印象を与えることができます。さらに、自分に合った仕事に出合えれば、モチベーションも高まり、現職では得られなかったキャリアを築ける可能性が広がります。

人脈が広がる
メリットの二つ目は、人脈が広がることです。
異業界や新しい職場では、現職では出会えなかった人々とつながる機会が増えます。これにより、情報や意見を交換することで新たな知見を得られ、今までにないビジネスチャンスが生まれる可能性も広がります。多様な人脈を築くことは、キャリア形成にも大きなプラスとなります。
「新しいことに挑戦したい」で転職するデメリット
それでは、逆に「新しいことに挑戦したい」という理由で転職するデメリットにはどんなものがあるのでしょうか。以下のようなデメリットが挙げられます。
・一時的に収入が下がるケースがある
・会社でのポジションは新人と同じになる
・環境の変化からストレスを感じる
・入社後にミスマッチを感じる可能性がある
これらのデメリットについて理解を深めることで、しかるべき対策を練ることができます。
一つずつ詳しく見ていきましょう。
一時的に収入が下がるケースがある
「新しいことに挑戦したい」という理由で転職する場合、一時的に収入が下がるケースがあるのは避けられないことです。
特に未経験の職種では即戦力として評価されにくいので、前職で高い役職に就いていても同等のポジションを得られないことがあります。同年代と比較して収入が下がることもありますが、これから自分の力で給与を上げていく意識を持ちましょう。珍しいことではないため、割り切って前向きに取り組む姿勢が大切です。
会社でのポジションは新人と同じになる
新しい職種に転職する場合、未経験では今までのスキルがそのまま通用しないことが多く、新人として一から学び直す必要があります。
特に専門知識や技術が求められる職種では、習得に時間がかかり、転職直後の数カ月間は負担が大きくなることもあります。しかし、これは特別なことではなく、誰もが通る道です。前職とのギャップを前向きに捉え、学び続ける姿勢を持つことが重要です。
環境の変化からストレスを感じる
新しい職場では、業務内容や人間関係が大きく変わるため、特に未経験の仕事に転職するとストレスを感じやすくなります。
実際、転職後の数カ月間にストレスを抱える転職者は少なくありません。ただし、これは未経験者に限らず、転職者全体が直面する問題でもあります。数カ月は誰もが経験するものと割り切ることが大切ですが、ストレスが軽減しない場合は早めに対策を講じることも必要です。

入社後にミスマッチを感じる可能性がある
新しいことに挑戦する場合、入社後にイメージと現実のギャップを感じ、ミスマッチに不満を抱く可能性があります。
また、業務内容や労働条件が事前の説明と異なるケースも考えられます。まずは上司や同僚に相談し、解決策を模索することが重要です。それでも解消できない場合は、再転職も視野に入れる柔軟な姿勢が必要です。
未経験職への転職なジョバディへご相談を
未経験の転職は、企業にとって戦力になるまでに教育コストがかかることや、新たな職種とのミスマッチが起こるリスクもあるので、どうしてもハードルは高くなります。未経験職への転職を考えている場合は、転職エージェントを利用するのも一つの手でしょう。転職エージェントの中でもジョバディの利用がおすすめです。
ジョバディはあなたの希望に合わせてキャリアアドバイザーに相談できるため、カウンセリングや面接のサポートで転職をスムーズに進めることができます。未経験職に就きたいことを伝えることで、それを踏まえた的確なアドバイスをもらうこともできます。会員登録は無料なので、気軽に利用できる特徴もあります。ぜひジョバディに登録して、転職活動を成功させましょう。