転職したいけど何がしたいのかわからないときの対処法! 解決策を解説

転職検討中

転職したいけど何がしたいのかわからないときの対処法! 解決策を解説

この記事では転職しようと思っていても、自分がどんな仕事をしたいのかわからない人に向けて、その対処法について解説します。

【この記事の要約】
●転職したくても何がしたいのかわからない理由は、自己分析不足による希望や条件の未整理、業界・企業の研究不足、思い込みや恐れなど
●何がしたいのかわからない人の特徴は、他人と比較してしまう、自己肯定感が低い、理想が高すぎる、慎重になりすぎている
●したいことを見つける方法は、いろいろな面で自己分析をすること
●転職活動の注意点は、好きだけで転職先を決めない、異業種への転職は難しい、転職先が決まる前に退職しない、転職先を妥協しない

一つずつ細かく解説していきます。
なお、最初から順番に読み進める時間がない場合は、気になる項目だけピックアップして読むことでも十分に役に立ちます。何がしたいのかわからないそもそもの理由を知りたい人や、やりたいことを見つけたい人はぜひ参考にしてください。

なぜ転職したくても何がしたいのかわからなくなるのか

転職したいのに何がしたいのかわからなくなるのには以下の理由が考えられます。

● 自己分析が足りない
● 職種や業種をよく知らない
● 仕事で優先したいことが決まっていない
● 大きなビジョンが必要だと思い込んでいる
● 転職の失敗が怖い
● やりたいこと・好きなことが不明確
● 今の仕事にやりがいがない
● 自分でどう決めればいいかわかっていない
● 何から始めるべきか理解していない
● 転職に本気になれていない

一つずつ見ていきます。

自己分析が足りない

転職活動において自己分析は非常に重要です。これができていないと転職はうまくいきません。万が一転職できたとしても、しっくり合わないことに気付き、また転職を繰り返す可能性があります。自分の強みや能力を正しく理解していなければ、自分にマッチする仕事を見つけることはできないでしょう。「今の仕事が合わない、自分に合う仕事はもっと他にあるはず」と思って転職活動を始めるのはきっかけとしては問題ありませんが、そのまま自己分析を行わずにいきなり求人探しをするのはやめましょう。やみくもに応募して採用されるほど転職は甘くはありません。まずは自分が得意なことややりがいを感じることを、時間をかけてじっくり分析することが大切です。

職種や業種をよく知らない

世の中には数多くの仕事があります。まだまだ自分の知らない職種や業種もたくさんあるでしょう。どんな仕事があるのかを知らなければ、限られた範囲内の仕事しか応募はできず、転職できる可能性を狭めてしまうことになります。まずは、世の中にある仕事を知ること、そしてどんな業務内容なのか具体的に理解することが大切です。会社の知名度だけで転職するのは失敗するケースが多くおすすめしません。誰もが知る大企業には華やかなイメージがありますが、実際の業務は地道な作業や調整が必要なものです。想像と違うことも頻繁に起こり得ます。逆に、自分には合わないと思ってもよく調べてみると実はとてもやりがいを感じられる会社が見つかる可能性もあります。

仕事で優先したいことが決まっていない

今の仕事をしている中で、優先したいことがいまいち見つかりきっていないことも何がしたいかわからなくさせている原因の一つです。このようなときは働きにくさから逆算して、重視したい条件を見つけることで対処します。給与面や雇用条件、業務内容など、働きにくいと感じる要因を具体的に洗い出し、何を一番に解決したいかを考えてみてください。現職で抱える不満や悩みを洗い出さないことには、自分が優先したいものも定まらないでしょう。優先してかなえたい希望を満たしてくれる企業を見つけることが満足する転職につながります。現職の不満ポイントはそのまま転職先の希望条件になるので、これだけは譲れないポイントを決めておくことが大事です。

大きなビジョンが必要だと思い込んでいる

転職活動を大げさに捉えすぎているケースです。何か大きなキャリアビジョンがないと転職できないと思い込んでいるといつまでも仕事が見つからないでしょう。
確かに一部のハイクラス転職などでは、レベルの高いビジョンを設定する必要があります。しかし当然ながらハイクラスの人材でないと転職できないわけではありません。一番大切なのは自分が理想とする働き方ができるかどうかです。将来の目標ややりたいことが定まっていなくても、今の状況を改善するために転職活動している人はたくさんいます。ビジョンも大事ですが、大きく構える必要はありません。ありのままの自分に合う転職をしましょう。構えすぎず、まずは一歩を踏み出してみることが大切です。

転職の失敗が怖い

転職に失敗することへの恐怖から満足に行動できていないこともあります。人間関係や自分が保有するスキルなどに自信が持てないことによる不安が主な原因です。ちゃんとスキルがあるにも関わらず、「本当に企業が求めるレベルを満たしているのかわからない」などと、できないことばかり考えてしまいます。何がしたいかわからない以上に、何ができるのかすらわからなくなってしまうかもしれません。自分を過小評価している人が陥りがちな足踏み例です。今の仕事で満足せず、少しでも自分の理想の働き方をしたいと思うのなら、まずはやってみることが大切です。そして、実際に転職してみるとあれこれ考えていた懸念の多くが取り越し苦労であったことがわかるでしょう。

やりたいこと・好きなことが不明確

好きなことややりたいことがまだ見えていないため、自分の適性がわからないパターンです。特に20代前半で仕事をした経験が少ない人が陥りやすいといわれています。経験していないことは想像するしかないため、このような若い年代の人が自分に合う仕事がわからなくても仕方ないかもしれません。企業もそのことをわかっているため、転職とはいえまだまだポテンシャル採用をしてくれるところが多くあります。
他にも、とりあえず入社してみたものの合わないことがわかり始める20代後半から30代でも、このパターンに当てはまる場合があります。改めて自分を見つめ直したときに好きなことややりたいことが出てこないことがあるようです。

今の仕事にやりがいがない

仕事を頑張る目的や意義が見いだせずに単なる作業者になっていると、自分がいったい何がしたいのかわからなくなります。指示されたことをただこなすだけではやりがいを感じることはできません。これは自分への理解が不足していることによるもので、やっている仕事とのミスマッチが発生している可能性が高い状態です。
このようなことが起こる原因には、仕事をする意味が見いだせない、同じミスを繰り返す、評価されない、仕事に飽きている、目標がない、の5つがあるといわれています。まさに転職を考えた方がいいサインです。何がしたいかわからなくてもよいので、とりあえず転職サイトをのぞいてみる、転職エージェントに登録してみるなど行動してみましょう。

自分でどう決めればいいかわかっていない

これまで自分で意思決定をしてきた経験が少ないと、転職でも何がしたいかわからなくなるかもしれません。いつも誰かが決めたレールを歩いてきたために、自分で決断することに恐怖を覚えてしまうパターンです。または、これまで家庭の事情などから誰かのために人生の選択をしてきた人も同様に、どう決めればよいかわからなくなる可能性があります。このような人がいきなり自分の好きなように決めてよいといわれたところで戸惑うのは当然でしょう。しかし、終身雇用がなくなりつつある現代において、転職に正解は存在しません。正しいか正しくないかは自分が決めることであり、結果でしかわかり得ません。自分を信じていかに割り切れるかが大切になります。

何から始めるべきか理解していない

何から始めたらよいのかわかっていない場合も、転職活動をスタートできません。
自己分析、企業・業界研究、求人探し、応募書類作成など、確かに転職活動にはやることがたくさんあります。それらが頭の中で散らかったまま、優先順位が付けられない状態で止まってしまっていると何がしたいかは考えられないでしょう。
このように何をしたらいいかわからない人は、自己分析が不足している可能性があります。まずは徹底的に自己分析を行ってください。今の仕事を選んだ理由、なぜ転職したいのか、転職してかなえたいことは何かなどを一つずつ思い返していきます。できれば紙や電子メモなどに書き出していくと自分の価値観や理想が整理されるのでおすすめです。

転職に本気になれていない

なんとなく転職活動をしていると起こり得る原因です。今の環境を変えたいという明確な意思・自覚はないものの、「できれば変えたい」と思っているようなケースは注意してください。もし本気で転職したいと思えなければ、何がしたいかわからないまま留まり続ける可能性があるでしょう。多かれ少なかれ転職したい気持ちを持ちながら、時間だけが経過してしまい、仕事を変えるタイミングを見失ってしまう恐れもあります。
少しでも転職を考えたのであれば、無理のないペースで自分が本当にやりたいことを自問自答してみるといいでしょう。本当は転職したいのか、それともしたくないのか、一度、じっくり時間をかけて熟考した方が後の行動に悔いが残らずに済むでしょう。

転職したいけど何がしたいかわからない人の4つの特徴

転職したいとは思うものの、何がしたいかわからない人に共通する4つの特徴を紹介します。

● 他人と比較してしまう
● 自己肯定感が低い
● 理想が高すぎる
● 慎重になりすぎている

自分に当てはまるものがないか確認しましょう。一つずつ見ていきます。

他人と比較してしまう

自分より優れた能力・スキルを持っている人を見つけては、相手の方が上だと思い込んでしまうタイプです。このようなタイプの人は、自分がネガティブになることを回避する傾向があります。選考で失敗して落ち込みたくないという理由から前向きに選考対策に取り組めず、悪循環に陥るかもしれません。自信のなさが面接でも出てしまい、マイナスの印象を与えてしまう可能性もあるでしょう。せっかくアピールできる強みがあるにも関わらず、自分の思い込みで台無しにするのはとてももったいないことです。
転職活動で比べるのは誰よりもよく知る過去の自分です。過去と比べることでどれだけ成長したかを実感でき、自信を取り戻すことができるでしょう。

自己肯定感が低い

自己肯定感が低いと著しく自信がなくなるため、何かにつけてもう無理だと思いがちです。求人募集を見ても「どうせ自分には無理だろう」と応募する前から諦めてしまうことも多々あります。また、面接でも自信のなさから上手にアピールができないなどの悪影響もあるでしょう。これでは何のために転職活動をしているのかわからなくなってくるのもうなずけます。どんなに魅力的な強みがあっても自信のなさが邪魔をするのでうまくいきません。
そんなネガティブタイプの人は日ごろから小さな成功体験を積み重ねておくことをおすすめします。一つずつ大切に蓄えてきたポジティブな経験が、確固たる自信へとつながり、自己肯定感を高めることに役立つでしょう。

理想が高すぎる

転職に「こうあるべき」という型にはめた理想を描いて、現実とのギャップに悩んでしまうタイプです。理想や目標を持つことはモチベーションアップにつながる一方で、それ以外は受け付けないというかたくなな考えにならないよう気を付けなければなりません。「一流大学を出ているのだから名前の知れた企業以外では働けない」などと考えていては、理想的な転職を逃してしまうでしょう。世間体や常識ばかりにとらわれていると、本当は何がしたいのか自分の気持ちがわからなくなる恐れがあります。努力することはもちろん大事ですが、理想にとらわれすぎて身動きが取れなくなってしまうようでは本末転倒です。何事も程よいバランスで考えるように努めましょう。

慎重になりすぎている

失敗するのが怖くて踏ん切りがつかないことも何がしたいかわからなくなる原因の一つです。「本当に自分に合うのか」「自分だけスキルが低かったらどうしよう」などと考えて転職先を選べなくなります。転職したい気持ちはあるものの、転職サイトを眺めては閉じる、を繰り返していては無駄な時間が過ぎていくだけです。現職に不満があるにもかかわらず、前に進めずに足踏みしている時間は何のプラスにもなりません。いっそその時間を自己分析や企業研究に充てたり、スキルアップに費やしたりする方がはるかに有意義です。慎重さは大事ですが、せっかくのチャンスを逃してしまったら意味がありません。心配や不安は少し置いておいて、今の自分ができることに注力すべきです。

転職したいけど何がしたいかわからないまま転職するとどうなる?

企業は自社で活躍してくれる熱意のある人を採用したいと考えています。何がしたいか自分でもわからないような人に志望されても、企業側も困ってしまうでしょう。このような状態で転職活動をしても到底熱意があるとは思ってもらえないため、選考通過は困難になります。なかなか転職が決まらないことで活動期間が長期化すれば、その後のキャリア形成に悪影響を及ぼしかねません。
また、運良く入社できたとしても、「やっぱり自分の求めている仕事とは違った」などとミスマッチにつながる可能性も高くなります。ミスマッチによる早期退職が続けば、「長続きしない人」というレッテルを貼られてしまい、ますます理想とする転職は難しくなっていくでしょう。

何がしたいのかを見つける11の方法

では何がしたいのかを見つける方法について説明します。

● キャリアの棚卸しをする
● 経験や思い出を深掘りする
● 身に付けたいスキルを明確にする
● やりがいにつながることを見つける
● 希望条件を洗い出して優先順位を付ける
● 新しい体験を積んでみる
● 世の中の仕事を調べてみる
● キャリアプランから逆算する
● やりたくないこと・なりたくない姿を書き出す
● 何ができるかの視点で考えてみる
● 転職したいと思ったそもそもの理由を振り返る

一つずつ見ていきます。

キャリアの棚卸しをする

社会人としての経験を振り返ってキャリアの棚卸しを行います。これを行えば自分に向いている分野や得意な作業が明確になるはずです。自分の保有するスキルや経験がはっきりわかれば、マッチする求人も探しやすくなるでしょう。
なお、転職で何がしたいかを見つける際には、自分がやりたいことよりもできることを探す方がうまくいきます。これは、仕事である以上何らかの利益を生み出さなければならないため、自分が得意なことであれば自然と成果が出やすくなります。人から感謝されたり評価されたりすることで、やりがいや達成感を得やすくなるでしょう。また職務経歴書や履歴書に書けるアピールポイントも整理されるためまとめやすくなります。

経験や思い出を深掘りする

過去を振り返ることで役に立つのは、社会人としてのキャリアだけではありません。これまでの人生で楽しかった経験や思い出からも、自分の価値観がわかるヒントが隠れています。まずは何があったかを思い出して印象的な出来事を書き起こし、何を感じてどう行動したか、その結果どうなったかなどを深掘りして考えていきましょう。無意識のうちに自分が選んできた行動パターンからやりたいことが見つかることもあります。もし難しければ、モチベーショングラフを使うのも良い方法です。モチベーショングラフとは感情の波をグラフに表したもので、自分が何をしたときに感情が大きく動くかを客観的に把握することができます。やりがいを見つけるのにも役立つでしょう。

身に付けたいスキルを明確にする

逆に自分が身に付けたいと思うスキルから転職先を探す方法も存在します。これは技術的なスキルだけに限らず、コミュニケーション能力のように数値化しにくいスキルを強化したい場合にも有効な方法です。スキルで考えるのが難しければ、人に置き換えて考えてみると想像しやすいかもしれません。具体的に尊敬する人を思い浮かべて、その人が持つスキルを取得するための方法を考えます。身に付けたいスキルに軸を置くことによって、関連する業務が見つかるでしょう。
なお、この方法はスキルアップにもつながります。将来何らかの事情により再転職する必要が生じても、市場価値を高めて転職活動に臨めるため、キャリアを積む上でも生かすことができます。

やりがいにつながることを見つける

自分がどのような作業・工程にやりがいを感じるのかを見つけるのも重要なことです。
没頭して作業に打ち込めていることや、より良いものにしようと創意工夫を凝らしている作業があれば自分なりにやりがいを感じている可能性が大いにあります。ぜひ深掘りして考えてみてください。
やりがいは転職活動において多くの求職者から重視されているポイントです。これがあるだけで生き生きと仕事ができ、生産性も上がります。どんな仕事でも失敗したりマイナスな気持ちになったりする場面は必ずあるものですが、やりがいがあれば小さな不満にはとらわれなくなるでしょう。自己分析に関する書籍やツールなども活用し、自分にとってのやりがいを見つけてみましょう。

希望条件を洗い出して優先順位を付ける

自分の理想の働き方や希望する条件から仕事を探していくのも良い方法です。小さなことでもよいのでまずは思いつくものから紙に書き出してリストアップしてみましょう。その際、できれば転職したい企業名や給料などの待遇面だけをリストアップするのではなく、どんな働き方をしたいかという内容で条件を考えるようにしてください。例えば、「子育てと両立しやすい」「リモートワーク可能」というような内容で希望する条件を洗い出してみましょう。すべて書き出したら絶対に譲れない条件と妥協できる条件に分け、優先順位を付けます。完成したリストの中から優先順位の高い条件を満たす求人を探していけば、自分にマッチする企業を見つけられるでしょう。

新しい体験を積んでみる

旅行や習い事などで新しい体験をしてみるのも時には役に立つでしょう。特に20代前半の人など、経験不足から何がしたいかわからなくなっている場合には、いったん思考をビジネスから切り離してみることをおすすめします。これまでの人生観を変えるような体験をしてみることで自分の引き出しが増え、やりたいことがはっきりするかもしれません。リスクも伴うため万人におすすめできるものではありませんが、実際にこういった機会を利用して自分探しの旅に出る人もいるようです。
他にも各種イベントやセミナーなど、身近に参加できるものもたくさんあります。これまで関わってこなかったものに目を向ける良い機会と捉え、参加してみてはどうでしょうか。

世の中の仕事を調べてみる

世の中には数多くの仕事が存在します。名前くらいは知っていたとしてもすべての仕事内容まで細かく知っている人はなかなかいないでしょう。まずは世の中にどのような仕事があるのかを知るだけでも、転職の選択肢をかなり広げられるはずです。これまで特定の仕事しか見てこなかった人、携わってこなかった人には効果的な方法でしょう。自分の知らない分野の仕事を知ることで、興味のある仕事ややりたい仕事が見つかるかもしれません。もし気になる仕事があれば、さらに踏み込んでそれらの企業の研究をしてみるとより理解が深まります。業界研究に使える参考書なども多く出版されています。必要に応じて参考にしながら、やりがいを見いだせそうか考えてみてください。

キャリアプランから逆算する

将来のキャリアビジョンから逆算して考えると今何をすべきかがはっきりするため、何がしたいかわからない状態を解消できる可能性があります。キャリアビジョンと聞くと、立派な目標を思い浮かべるかもしれませんが、小さな目標でもまったく構いません。会社の環境でも具体的な目標でもどちらでもよく、要するにどんな環境でどんな仕事をしていたいかというイメージを持つことが重要です。また、キャリアプランを考える際には同時に希望する業界の将来性についても検討しておきましょう。かつての主要産業が斜陽産業に切り替わっていることも多々あります。自分の会社が突然倒産したりすることのないように企業探しの段階から見極めておくことが大事です。

やりたくないこと・なりたくない姿を書き出す

将来像から逆算していく方法には、やりたくないことやなりたくない姿から消去法で探していくやり方もあります。苦手な分野を排除しさえすればやりたい仕事や克服したい弱点が自然と浮かび上がってくるため、転職先を見つけやすくなるでしょう。これまで経験した仕事やその他の人生を振り返り、ストレスを感じたことや退屈に感じた出来事を思い出してみてください。人によってはやりがいや強みを探すよりも簡単かもしれません。
入社後ミスマッチを認識するきっかけの多くは、やりたくないことや苦手なことに直面したときです。その点、あらかじめ自分にとって嫌なことを排除しておくこのやり方ならば、転職後のミスマッチ防止にも役立つでしょう。

何ができるかの視点で考えてみる

何がしたいかわからなければ、「何ができるのか」の視点で仕事を探してみましょう。自分が得意なことから仕事を探すと向いているものがわかってきます。ちなみにやりがいは、実はやりたいことをしているときよりも、できることをしているときの方が感じやすいという特徴があります。人に感謝されたり、評価されたりするためです。
仕事の選択肢はできるだけ多く持っておく方が転職には有利です。できないと思っていることでも、何かできることがあるのではないかと積極的に見つけにいくことで選択肢が広がります。思い切ってやってみると意外にもできた、なんてこともよくあるでしょう。最初からできないと決めつけず、まずは何事もやってみることが大切です。

転職したいと思ったそもそもの理由を振り返る

何がしたいかわからなくなったら、一度原点に立ち返ってなぜ転職したいと考えたのかを振り返るとよいでしょう。
振り返りのコツは、「なぜ?」「具体的には?」の質問を繰り返すことです。例えば、「なぜ?」に対する答えが「しんどいから」だとすると、そう感じた具体例には、「残業が多い」「ノルマがきつい」などが挙げられるでしょう。ここからさらに残業が多い理由を問いかけます。「人が足りないから」などと素直に思うことを答えていくたびにどんどん理由がシンプルになっていきます。そのうちに解消すべきことが明確になり、転職先を選ぶ基準がはっきりするでしょう。転職したいと思った原因が何なのかがわかれば、転職先が見つかる可能性が高まります。

転職活動を一回止めた方がよい人の特徴

以下のいずれかの特徴に当てはまる人は転職活動を止めた方がよいかもしれません。

● 今の仕事に不満がない
● やりがいを見いだしている・見いだせる可能性がある
● 生活を安定させたい
● 職場の人間関係で困っていない
● ワークライフバランスが整っている

一つずつ見ていきます。

今の仕事に不満がない

そもそも今の仕事に不満がなければ転職しなくてもよいはずです。転職することで今より良い環境で働ける可能性がないわけではありませんが、その逆もあり得ることを忘れてはなりません。「特に不満もないのになぜ転職してしまったのだろう」「前の会社の方が良かった」と後悔する羽目にならないように、本当に転職したいのか慎重に考えてから選択してください。周りが転職しているからといって合わせる必要はありません。
また、起業する目的のために若いうちから計画的に転職をしてキャリアアップを図る人もいますが、自分がそうでないのであれば転職する必要はないでしょう。もしこのような理由で仮に転職したとしても失敗する可能性が高くなります。

やりがいを見いだしている・見いだせる可能性がある

今の仕事にやりがいを見つけている、もしくはやりがいを見いだせる可能性がある場合も転職には向いていないでしょう。
転職はどれだけ入念に企業研究を重ねたところで、入社してみないと100%自分に合うかどうかはわかりません。もちろんミスマッチは事前の対策で極力減らすことはできますが、人間関係を含め、ある意味「賭け」の部分もあるのが現実です。もし、昇給や資格取得で不満が解消できるのであれば、現職で理想の働き方を目指す方がリスクも負担も少なく済むでしょう。部署や立場が変われば、同じ会社でもまったく違う働き方ができる場合も多くあります。より良い働き方を手に入れる方法は、転職だけではないことを覚えておきましょう。

生活を安定させたい

転職すると収入が減る恐れがあります。「今より給料が高い会社に転職したのになぜ?」と思うかもしれませんが、募集要件に大きく記載されているのは本採用後の給料であることを覚えておかなければなりません。ほとんどの企業は入社後数カ月を「試用期間」として、低い賃金に設定しているため、一時的とはいえ収入は減少します。金銭的に余裕があれば問題ないかもしれませんが、なんとか生活を安定させるために必死で転職しようと考えているのならばおすすめはできません。会社が変わることで生活スタイルも変わります。もし今の生活を変えたくないのであれば慎重になるべきです。このような人は現職のまま働いた方がよいでしょう。

職場の人間関係で困っていない

職場の人間関係に困っていなければ特にありがたみを感じないかもしれませんが、いくら仕事に興味があっても人間関係が悪ければうまく回らなくなります。何より、会社に行くのがつらくなるでしょう。転職理由に人間関係を挙げる人が多い理由にはこういった背景があります。
職場の人間関係が良いことは当たり前ではありません。転職するとまた一から人間関係を作らなければならず、かえってストレスになる可能性もあるでしょう。
離職率が低い企業は労働環境も良好な可能性が高い傾向にあります。今の職場が人間関係に問題がないということは、ストレスを感じにくい良い会社なのかもしれません。今一度転職の必要があるか考えてみることをおすすめします。

ワークライフバランスが整っている

ワークライフバランスが整っている会社なら転職は考えなくてもよいでしょう。
若いうちはあまりメリットを実感できないかもしれませんが、将来ライフステージが変わったときに改めて働きやすさを感じられる可能性があるからです。数年で転職を繰り返すつもりなら今の自分の状況だけで仕事を選んでもよいのですが、基本的には将来のキャリアプランに合う会社を見つけるために転職活動を行う人が大半でしょう。今の会社がライフステージの変化にも対応できるのなら考え直した方がよいかもしれません。
違う仕事に挑戦してみたいといった希望は、部署を異動するなど他の方法で理想の働き方ができる可能性もあります。社内の制度を調べてみるとよいでしょう。

転職活動のリスクと注意点

転職活動をするにあたって、そのリスクについては理解しておく必要があります。
注意すべき点とともに解説します。

● 好きだけで転職先を決めない
● 異業種への転職は難しい
● 転職先が決まる前に退職してはいけない
● 転職先を妥協しない

一つずつ見ていきます。

好きだけで転職先を決めない

好きや憧れだけで転職先を決めると、入社してからギャップを感じる恐れがあるため注意が必要です。どんなに華やかな業界にも裏には必ず地道な努力があります。例えば美容やファッション業界と聞くと、ショーに出たり、店舗で流行の髪型やファッションができたりするというイメージが一番に思い浮かぶかもしれません。しかし実際には、閉店後に黙々とヘアカットやアレンジの練習をしたり、売り上げアップのための施策を考えたりしています。転職は外から見たイメージだけではなく、しっかり業務内容を調べてから決めるべきです。
なお、転職先は好きなことよりも得意なことを優先して探した方が自分に合う企業に出合える可能性が高くなります。覚えておきましょう。

異業種への転職は難しい

今まで挑戦したことのない業界に転職してみたいと考える人もいるでしょう。人生は一度きりのため気持ちは理解できます。ただし、基本的に異業種への転職にはある程度の覚悟が必要です。当然ながら即戦力にはなれないため、収入の低下は必至であり、仕事も一から覚えなくてはなりません。年齢は上にもかかわらず新卒社員と同等の扱いを受けることやこれまでの業務経験が生かせないことにストレスを感じることもあるでしょう。このような環境でモチベーションを維持して働くには、何がしたいかという明確かつ強い意志が必要です。もしそこまでの覚悟がないのであれば、今まで経験した業務や生かせるスキルがある企業に転職した方がストレスなく働けるでしょう。

転職先が決まる前に退職してはいけない

転職が決まる前に先に退職してしまうと、収入が得られない時期が続いてしまいます。転職は条件に合う転職先が見つからないと長期化する場合もあり、退職してしまったことを後悔するかもしれません。さらに怖いのは、収入がない焦りから転職先を妥協してしまう可能性があることです。不満があって退職した前の会社よりも条件の悪い会社に、「背に腹は代えられない」と我慢して入社してしまっては元も子もないでしょう。
在籍中に転職活動を同時並行で進める方が精神的にも安定するためおすすめです。働きながらの転職活動は時間の捻出が難しいことがネックですが、転職エージェントを活用すればやることをかなり効率化できます。ぜひ検討してみてください。

転職先を妥協しない

転職先を妥協してしまうと入社後のミスマッチや早期退職につながりやすくなるのでやめましょう。希望する条件すべてにぴったり合致する企業はなかなか見つからないものですが、優先順位の高い条件を満たしている企業なら見つけやすいはずです。だいたい上から3つ以内の条件を満たす企業の中で選ぶのが一番成功しやすいといわれています。
転職先に希望する条件は企業を選ぶ際の重要な基準となります。優先してかなえたい希望から順位を付けた上で、さらにこれだけは絶対に妥協できないという条件をはっきりさせておきましょう。それを転職の軸とすれば、入社後に多少のミスマッチがあったとしても許容範囲として納得できる可能性が高くなります。

【年代別】何がしたいのかわからないを解消して転職を成功させるコツ

何がしたいのかわからない状態のまま転職活動をしても成功しないことは説明したとおりです。この中途半端な状況を解消し、転職を成功させるには何をすればよいのでしょうか。
最後に、理想的な転職先を見つけるためのコツを年代別に紹介します。

● 20代
● 30代

一つずつ見ていきます。

20代

20代の転職はキャリアビジョンを明確にすることがポイントです。まだまだポテンシャル採用をしてくれる年代のため、異業種へのチャレンジも十分可能です。キャリアビジョンはざっくりとしたものでもまったく構わないので、業界や職種にこだわらず、あらゆる選択肢の中からなりたい将来像を考えてみましょう。方向性が定まったら、自分のビジョンがかなえられる仕事は何かを考えて転職活動をすると理想的な転職先が見つかるはずです。

30代

30代の転職では転職先に求める条件を絞りすぎないことがポイントです。20代よりは即戦力になるスキルを求められるケースも多くなるものの、転職市場において最も需要が大きい年代のため好条件の仕事もあります。しかし、最初から希望する条件で絞りすぎてしまうと選べる求人が少なくなってしまい、せっかくの優良案件を見逃してしまうかもしれません。何が自分にとって大事なのか、希望条件に優先順位を付けて転職先を選ぶようにしましょう。

誰かに相談したいのならジョバディへ

何がしたいかわからない場合、まずは自己分析をきっちり行うことが重要です。転職活動を始めるのは自分軸ややりたいことなどがはっきりしてからでも遅くはないでしょう。
どうしてもやりたい仕事がわからなければjobuddy活用するのも良い方法です。

jobuddyは転職エージェントでありながら、転職サイトとして使うこともできる、いいとこ取りのサービスです。利用するサービスも転職スタイルに合わせて自由にカスタマイズできます。何がしたいかわからない人はキャリアアドバイザーに相談してみましょう。自分にとって何が大切なのかが明確になるはずです。

また、独自開発のシステムにより求人紹介から選考までが自動化され、待ち時間なく進みます。スケジュール管理も自動管理機能や自動日程調整機能で漏れがなく、転職活動が長期化する心配も無用です。

誰かに相談したいのならjobuddyに登録して今の状況を解消し、転職を成功させましょう。

あなたの悩みを
キャリアアドバイザーが解決!