仕事に疲れて辞めたいと思ったときの対処法  ~限界になる前に考えよう~

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仕事に疲れて辞めたいと思ったときの対処法  ~限界になる前に考えよう~

「自分なりに精一杯仕事を頑張ってきたけど、もう疲れてしまった。仕事を辞めたいと思うけど、本当に辞めてしまっていいのだろうか。辞めた後のことを考えると不安になるし、まだ辞めるべきではないのではないか。こういうときはどうしたらいいのか……」
この記事にたどり着いたあなたは、こんな疑問を抱えているのではないでしょうか。

仕事に疲れて辞めたいと思うのは誰にでもあることです。そして、辞めたいと感じるポイントは、些細(ささい)なことであったり、大きなことであったり、人それぞれ違います。
辞めたくなった場合、自分が辞めたいと感じている理由を明確にして、辞めることで本当に解決するのかを考えることが大切になります。
そこでこの記事では、仕事を辞めたいと感じたときの対処法や注意点を解説していきます。
辞めた後で悔やまないためにも、自分の現状と照らし合わせながら、自分に合った対処法や注意点を見つけてみてください。精神的にも身体的にも限界になる前に、きちんと考えてみましょう。

社会人の8割以上が仕事でストレスを感じている

現在、仕事のストレスで疲れてしまっている人は少なくありません。
実際に厚生労働省の調査「令和5年 労働安全衛生調査(実態調査)」では、労働者の82.7%が仕事で「強い不安、悩み、ストレス」を感じているという結果が出ています。
参照:https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/r05-46-50_kekka-gaiyo02.pdf

上記の調査資料から、仕事で「強い不安、悩み、ストレス」を感じている人を年代別で見てみると、20歳以上からその割合は高くなり、特に30~50代がストレスを感じている割合が高くなっていることがわかります。そして、このストレスの原因となっているのは、主に仕事の失敗や責任の発生など精神的な負担からであろうということも読み取れます。

仕事を辞めたいと感じる8つの理由

仕事を辞めたいと感じる理由については、上記に示した通りさまざまな理由があり、人によって違います。
ここからは仕事を辞めたいと感じる理由の中から以下の8つの理由について解説していきます。

・仕事でミスをしたから
・職場の人間関係がうまくいっていないから
・業務量が多すぎるから
・業務内容に対して給料が低いから
・業務内容が自分に合わないから
・精神的な負担が大きいから
・仕事を自分一人で抱え込んでしまうから
・プライベートとの両立がうまくいかないから
・自分の経験やスキルを生かせていないと感じるから

それでは、一つずつ解説していきます。

仕事でミスをしたから

仕事を辞めたいと感じる理由で多く挙げられるのが、仕事でミスをしたからという理由です。
具体的な例としては、「失敗した恥ずかしさや申し訳なさで落ち込んだ」「ミスが多くて仕事が向いていないように感じる」「ミスを上司から厳しく責められた」などの理由から辞めたくなってしまうことが多いようです。失敗は誰にでもあることですが、仕事での失敗は精神的に落ち込みやすく、退職や転職へとつながる傾向にあります。
実際に上記の厚労省の調査でも、強い不安、悩み、ストレスの内容として、「仕事の失敗、責任の発生等」が全体で39.7%という結果が出ており、また、正社員だけで見てみても、42.9%となっており、ストレスを感じる原因のトップとなっています。

職場の人間関係がうまくいっていないから

仕事への不満はなくても、「会社に行きたくない」「会社を辞めたい」などと考え始めるきっかけとして多いのは、職場の人間関係がうまくいかなくなり、悩み始めたときです。
職場にはさまざまな人がおり、自分と相性の良い人もいれば、そうでない人もいます。だからといって、相性の良い人ばかりと仕事するということは、現実的にできません。苦手な人がいても、割り切って仕事に臨まなければいけません。
しかし、割り切って仕事をしていたとしても、苦手な人との人間関係が続いていると、疲れてしまいます。また、上司や先輩などからのセクハラやパワハラなどによって職場の雰囲気が悪くなり、仕事へのモチベーションが下がるという場合もあります。
上記の厚労省の調査でも、対人関係(セクハラ・パワハラを含む)は正社員の29.6%の人が感じており、ストレスの原因の3位となっています。

業務量が多すぎるから

仕事を辞めたいと感じる理由として、業務量が多すぎるからという理由も多く挙げられます。
業務量が多いと、休憩時間を確保できなかったり、納期に間に合わなければ残業が多くなったり、休日出勤が続いたりなど、常に業務に追われ休息が十分に取れない職場環境に陥ってしまいます。そうした状況が続けば、心身共に疲れてしまうでしょう。そして、最悪の場合、体調に異変をきたしてしまい、休職や退職をせざるを得ない状況になる可能性もあります。
上記の厚労省の調査でも、仕事の量に対してストレスを感じている正社員の割合は41.2%となっており、ストレスの原因の2位となっています。

業務内容に対して給料が低いから

自分がやりたかった仕事ややりがいのある仕事に就くことができたとしても、給料が低いとこの会社でずっと働いていこうとは思えなくなります。
また、残業手当がなかったり、賞与(ボーナス)がなかったり、給料が下がってしまったり、業務内容に対して給料が低すぎたりすると仕事へのモチベーションが下がってしまいます。
モチベーションが下がってしまうと、仕事の質も低くなり、その結果昇給も望めなくなるなど負の連鎖に陥ってしまいます。働く意義がわからなくなり、働くこと自体がストレスになってしまう可能性もあります。
給料は、生活していく上で欠かせない資金です。せっかく頑張って働いていても、給料が低いせいで日々の生活を楽しむ余裕がないとなると、何のために働いているのかわからなくなってしまうのも無理はありません。

業務内容が自分に合わないから

新しい仕事を始めて間もない頃は、誰しも心身共に疲れやすくなります。特に、新卒者や就職、転職したばかりの時期は、初めての仕事で覚えることが多かったり、職場環境の変化に戸惑ったりと疲れやすくなる要因は多くあります。
これらは慣れてくれば改善することも多いのですが、自分の性格や適性に合わない仕事内容だった場合、続けるほどつらくなることもあります。
やりがいのある仕事であっても、自分がやりたいと思っていた仕事であっても、働いてみるまでは自分に本当に合っているのかはわかりません。実際に働いてみて、抱いていたイメージと現実とのギャップを感じてしまい、仕事を辞めたくなってしまうということも少なくないでしょう。

精神的な負担が大きいから

人の命に関わる仕事やクレーム対応などは、精神的な負担がかかりやすい業務です。
精神的な負担が多いといわれている職種は一般的に、看護師や介護福祉士、営業職などがあります。
上記の職種は、精神的だけでなく、肉体的にも負担が大きいといわれています。
これらの職種のように労働環境が過酷だと、身体的な負担も大きくなり、心身共に疲れ果ててしまい、転職につながるケースも少なくありません。
そのほか昇進によって責任が重くなるなどの理由から、転職や退職につながる場合もあります。
ちなみにクレームや役割の変化は、上記厚労省の調査でも正社員が感じるストレスの原因として挙げられています。

仕事を自分一人で抱え込んでしまうから

仕事に真剣に取り組むことは悪いことではありませんが、責任感が強すぎたり、周りに頼れなかったり、完璧主義の人などは一人で抱え込んで頑張りすぎてしまう傾向にあります。中には、一人で仕事や問題を抱え込みすぎてしまい、心身共に疲れ果ててしまう人もいます。
業務を進めていく上では、どうしても自分一人では抱えきれない仕事や問題も出てきます。そうなってしまった場合、限界を感じる前に他の人に相談したり、頼ったりすることが大切です。

プライベートとの両立がうまくいかないから

仕事を辞めたいと感じる理由の一つとして、仕事とプライベートとの両立がうまくいかないからという理由があります。特に30代になると、結婚や出産、育児などさまざまなライフイベントが予想されます。また、30代後半ごろには親の介護などが始まることもあります。
このようにプライベートな時間を必要とする機会が多くなってくると、仕事とプライベートのバランスを取るのが難しく、仕事に対するモチベーションも低下しやすくなってしまいます。
特に女性は、家庭の事情によって仕事とプライベートのバランスを取れなくなってしまう可能性が高いでしょう。

自分の経験やスキルを生かせていないと感じるから

自分のスキルや経験を生かせていないと感じたとき、現職を辞める選択肢が頭に浮かぶこともあります。例えば、不動産業界で働きたいと思い、宅地建物取引主任者の資格を取得したのに、他業種の営業職として働いている場合、ふとした瞬間や落ち込んだときなどに、「このままずっとこの会社で働いていていいのか」「やはり資格を生かせる不動産業界で働いてみたい」などの思いが強くなり、転職を考え始めるきっかけとなります。

仕事を辞めたくなる人の特徴5つ

同じ仕事をして、同じ仕事量であったとしても、物事の捉え方やストレスの感じ方には個人差があるため、それを苦痛に感じるか、全く感じないかは人それぞれ違います。
そこでここからは、仕事を辞めたくなる人の特徴について解説していきます。
仕事を辞めたくなる人の5つの特徴は以下の通りです。

・責任感が強い
・完璧主義
・断るのが苦手
・心配性
・コミュニケーションが苦手

それでは一つずつ解説していきましょう。

責任感が強い

責任感が強い人は、ほかの人よりもプレッシャーを感じやすい傾向にあります。
このような人にとってはプレッシャーだけでも精神的にストレスになりますが、そういうプレッシャーを感じている中で、ミスをしてしまったり、残業が続いたり、休みを取れなかったりすると精神的にも身体的にも疲労がたまってしまい、ちょっとしたことで仕事へのモチベーションが下がってしまうこともあります。
また目標を達成できなかった場合に、必要以上に自分を責めてしまうこともあります。
上記のようなケースに陥ってしまうと、気持ちの切り替えもうまくできず、仕事へのモチベーションを取り戻すのに時間もかかってしまい、仕事を辞めたいと思い始めてしまいます。

完璧主義

仕事を辞めたくなる人の特徴として、真面目すぎる、完璧主義といった点が挙げられます。
妥協を許さない、融通が利かないという性格が、心身への負担を大きくする原因になります。また、細かいところにも意識が向きがちなため、少しのミスでも気になってしまい、自己嫌悪に陥りやすい傾向にあります。
自分で自分を追い詰めないためにも、適度に力を抜いたり、柔軟に考えたりすることを意識しながら、精神的な負担を軽減することが大切です。

断るのが苦手

自分の仕事が忙しくても、新しい仕事を頼まれると断れない、気乗りしないイベントなどの誘いも断ることができないという人は、「断れない性格」といえるかもしれません。
断るのが苦手だからといって、自分が忙しくても頼まれると断れずに引き受けてしまうと、自分の負担がどんどん大きくなってしまいます。
自分の負担を増やして、仕事を辞めたくなるほどのストレスを抱えることがないように、その場できっぱりと断ることが大切です。

心配性

ビジネスやプライベートにかかわらず心配性な人は、常に気を張っている状態で、ストレスの影響を受けやすいといえます。
ただでさえ考えすぎてしまう心配性の人は、責任が大きい仕事を任されたり、周りの人から期待されたりするほどプレッシャーに感じ、精神的なストレスが大きくなってしまいます。そんな状況で仕事をしていても、本来持っている実力を十分に発揮することができません。
本来の実力を十分に発揮し、きちんと評価してもらうためにも、ネガティブに考えるのではなく、意識的にポジティブに考えられるように努力することが必要になります。

コミュニケーションが苦手

仕事を辞めたくなる人の特徴として、コミュニケーションが苦手であることも挙げられます。
しかし、円滑に仕事を進めていくためには、社内外の人とのコミュニケーションは欠かせません。
コミュニケーションが苦手だからといって、職場の人や取引先、顧客とのコミュニケーションをうまく取れずにいると信頼関係を損なったり、クレームにつながったりなど自分だけでなく、会社へも影響が出てしまう恐れがあります。
改善するために努力してもなかなかうまくいかない場合は、自分自身も辞めたいと気持ちが強くなりますし、仕事自体が合っていないという可能性もあるため、コミュニケーションを取ることが少なくて済む仕事への転職を検討するのもおすすめです。

仕事を辞めたいと感じたら心と体のSOSサインを確認しよう

何となく仕事を辞めたいと感じ始めたり、なかなか疲れが取れないと感じたりするようになったら、自分では気づかないストレスサインが表れている可能性があります。そういう場合は、心身のストレスサインが出ていないかどうかをチェックしてみましょう。
ストレスサインをチェックするためには、Webに公開されているストレス診断を受けることで確認できます。
個人でストレス診断できるものは、「5分でできる職場ストレスセルフチェック」(厚生労働省)があり、4つのステップからなる全57問の質問に回答することで確認できます。
「5分でできる職場ストレスセルフチェック」→https://kokoro.mhlw.go.jp/check/
また、企業が無料で利用できる「厚生労働省版ストレスチェック実施プログラム」(厚生労働省)もあるため、事業者にて社員のストレス診断を行い、職場環境の改善に活用することができます。
「厚生労働者版ストレスチェック実施プログラム」→https://stresscheck.mhlw.go.jp/

仕事で疲れて辞めたくなったときのリフレッシュ方法

仕事に疲れて辞めたくなってしまったら、すぐに辞めるという決断をするのではなく、とりあえず一度休憩して心身の調子を整えてみましょう。
ここからは、仕事で疲れて辞めたくなったときのリフレッシュ方法を8つ紹介していきます。

・有給休暇を利用する       ・自分にご褒美をあげる
・適度な運動を取り入れる     ・旅行に行く
・生活リズムを整える       ・友人と楽しい時間を過ごす
・趣味を楽しむ          ・マインドフルネスや瞑想(めいそう)を取り入れる

それでは一つずつ詳しく紹介していきましょう。

有給休暇を利用する

毎日仕事に追われて疲れが取れなかったり、業務量が多すぎていつも残業になったり、休日出勤していたりという状況になっている場合は、有休を使って心身を休めましょう。
有休を取ることに対して、「申し訳ない」や「迷惑をかけてしまう」という気持ちが強く、取りづらいと思っている人も少なくないと思います。
しかし、心身共につらい状態で仕事をしていても調子を崩していく一方です。
時間を気にせず眠ったり、のんびり過ごしたりすることで辞めたい気持ちが和らぐこともあるため、有休を取ってしっかり休むことが大切です。

適度な運動を取り入れる

日常生活を送る中で、ウォーキングやジョギング、サイクリングなど、適度な運動を取り入れることもリフレッシュにつながります。
疲れやすかったり、十分な睡眠を取っていても疲れが取れなかったりする場合、運動不足が原因である可能性もあります。
運動不足で血流が悪化すると、体内に疲労がたまりやすくなります。そこで体を動かすと脳の血流が良くなり、リフレッシュとともに疲労を取り除けます。
体が疲れていて運動することがキツイときはストレッチをするだけでも効果的です。
適度な運動で、心身共にリフレッシュしましょう。

生活リズムを整える

仕事が忙しいと帰宅時間も遅くなり、自分の時間を確保しようとすると、つい夜型の生活になってしまいがちです。しかし、夜型生活は疲労の蓄積や注意力の低下などの原因になります。これは仕事のパフォーマンスにも影響してしまいます。
上記のことで悩んでいる場合は、以下のように生活リズムを整える習慣をつけて日々の生活を見直してみるのも一つの方法です。
 ・決まった時間に起きて朝日を浴びる、朝食を食べる
 ・通勤で1駅分歩くなど運動習慣を取り入れる
 ・就寝1時間前からスマホの使用は避けて、決まった時間に寝る
生活リズムを整えて、仕事も私生活も充実した日々を送ってみましょう。

趣味を楽しむ

プライベートを充実させることも、仕事のストレス解消につながります。
趣味があるという人は、仕事終わりや休日に好きなことにとことん没頭するとよいでしょう。
楽しさや喜びを感じられる時間を増やすことは、仕事の疲れを癒やすことにつながります。
趣味がない人は、ジムに通ったり、新しく習い事を始めたりとこれを機に新たな趣味を開拓してみるのもよいかもしれません。
仕事以外の楽しみがあれば、仕事へのモチベーションも向上するでしょう。

自分にご褒美をあげる

ちょっと疲れがたまってきたり、仕事へのモチベーションが下がってきたりしたら、いつも頑張っている自分にご褒美をあげてみましょう。
普段仕事で気を張っている中、自分を労わることで気持ちが穏やかになり、心が豊かになります。
ご褒美といっても、高価なものを買うわけではなく、マッサージやエステに行ったり、新しい洋服を買ったり、洋菓子店でケーキを買ったりなど、普段の生活にほんの少しぜいたくさを感じるようなご褒美をプラスすることで、気分をリフレッシュできます。

旅行に行く

仕事が楽しくなくなってきたり、なかなか疲れが取れなかったりしている状態のときは、旅行で普段と異なる環境に身を置くことでリフレッシュになることもあります。
普段とは全く違う環境に身を置くことで、新たな気づきが得られたり、さまざまな人たちと触れ合えたり、良い刺激になります。
旅行に出かけてみると、新鮮な気持ちになり、自分を振り返る時間を作ることができるのでおすすめです。

友人と楽しい時間を過ごす

精神的に疲労がたまってきていると感じたときは、気を使わず一緒にいることができる友人と過ごす時間を作るようにしましょう。
一人でネガティブな感情を抱え込んでいると気分がますます落ち込んでしまうので、楽しい時間を誰かと一緒に過ごすことも大切です。食事をしたり、買い物に出かけたり、ドライブに行ったりと友人と楽しい時間を過ごせば、仕事の悩みや不安が解消されるでしょう。

マインドフルネスや瞑想を取り入れる

精神的な疲れを解消させる方法として、心を落ち着かせる習慣を取り入れることもおすすめです。
その一つの方法として、「マインドフルネス」があります。マインドフルネスとは、過去や未来ではなく、「今この瞬間」に意識を向ける実践技法です。
今この瞬間に意識を集中させることで、不安や精神的なストレスの軽減に効果があるといわれています。また、マインドフルネスの状態に入る手段として、「瞑想」も挙げられます。瞑想の習慣は誰でも簡単に生活に取り入れることができます。まずは1日10分程度行うように習慣づけてみましょう。

精神的な疲れに対処しながら仕事をする方法

身体的な疲労よりも精神的にひどく疲れてしまっている場合、会社を今すぐ辞めたいと悩んでいる人も多いでしょう。
ここからは精神的に疲弊してしまった際に、その疲れに対処しながら仕事をする方法を6つ解説していきます。

・信頼できる人に相談する
・仕事の進め方を見直す
・一人で抱え込まず周囲を頼ってみる
・身の回りを整理整頓する
・部署移動や配置転換の希望を出す
・専門家に相談する

それでは一つずつ解説していきます。

信頼できる人に相談する

仕事や職場に対してストレスを感じている場合は、周囲の人に相談してみましょう。
職場の信頼できる上司など、仕事内容や職場環境を理解している人だと話しやすいかもしれません。または、家族や友達に話すだけでも、頭の中が整理されてスッキリすることもあります。
具体的な問題解決法が見つからなくても、感じていることを言葉にして発し、誰かに聞いてもらうことで、頭の中も気持ちもスッキリさせることができます。
その他、キャリアアドバイザーなど職業選択のプロに相談するのも客観的な意見が得られておすすめです。

仕事の進め方を見直す

精神的に疲れがたまっているときは、過去の慣習に必要以上に対応していたり、ニーズの低いルーティンワークになったりしている業務が多いのかもしれません。業務量が多すぎて精神的な疲れがたまっている場合は、今の業務が本当に必要なものかどうか、業務フローを見直すことも大切です。
一度頭をリフレッシュさせて、客観的な視点で仕事の進め方を見直してみましょう。

一人で抱え込まず周囲を頼ってみる

自分一人で仕事や問題を抱え込んで困っていても、周囲の人には気づかれない可能性は大いにあります。困ってどうしようもなくなってしまったときは、上司や同僚など周囲の人に助けを求めましょう。
業務が多すぎる場合には、業務を他の人に割り振ってもらったり、同じ部署でも担当を変えてもらったりすることで、自分の負担も減らすことができますし、効率良く業務を進めることもできます。
また、ときには仕事の依頼を断ることも必要です。

身の回りを整理整頓する

身の回りを整理整頓することも気分をリフレッシュさせるのに有効です。例えば、デスクの周りを整理したり、PC内の不要なデータを削除したりします。その他、身の回りのいるものといらないものに分けて不用品は手放す、手元に残すものも整理整頓することで、頭もスッキリすることがあります。
そうして身の回りを整理することで、時間にゆとりを持つことができたり、判断力や決断力が身に付いたりして自分にとって必要なものを再確認することができます。

部署異動や配置転換の希望を出す

精神的に疲労している原因が業務内容や人間関係であれば、部署移動や配置転換の希望を出すのも選択肢の一つです。
部署や事業所が変わるだけでも、担当業務や付き合う人間も変わるので、それまでの悩みやストレスが解決する場合もあります。
部署移動や配置転換は、会社を辞めることなく環境を変えられるのがメリットです。会社内での環境を変えたとしても状況がさほど変わらない場合、会社の仕事や社風が合っていない可能性もあるため、転職を検討してみてもよいでしょう。

専門家に相談する

精神的な疲労がたまって自分では解決できないときやすでに不調が出ているときなどは、専門家に相談して今後の方針を話し合うことも大切です。
産業医や心療内科など所属する企業に問い合わせ窓口が設置されている場合は、連絡して状況を説明し相談に乗ってもらいましょう。所属する企業に窓口がない場合は、厚生労働省のポータルサイトに働く人向けの相談窓口やQ&Aなどが掲載されていますので、そこで話を聞いてもらいましょう。

仕事を辞めるか迷ったときの判断ポイント3つ

仕事を辞めたいと思っても、いろいろ考えると本当に辞めていいのかどうか迷ってしまう人が多いと思います。これまでも少し触れましたが、辞めたいと思ってすぐに勢いで辞めるのはNGです。辞めたいと思い始めたら、まずは、基本的に今の仕事を残って続けるためにはどうすればいいのかを以下の3つのポイントをもとに考えてみましょう。
これらのポイントを考えてみて、どうしても続けることが無理であれば辞める方向で考えましょう。

・辞めることで解決する問題かどうかを考える
・会社を辞めるメリットとデメリットを考える
・心身の不調が出ているかどうかを観察する

それでは、一つずつ解説していきます。

辞めることで解決する問題かどうかを考える

仕事を辞めたいと思ったら、まずは辞めたい理由を明確にしましょう。そして、その問題が辞めることで解決する理由かどうかを考えてみましょう。
例えば、会社の経営方針や社風が合わないという場合は、転職することで問題解決できるので、迷わず自分に合った会社への転職を選んでいいでしょう。しかし、「何となく仕事が嫌になってきた」「通勤がつらくなってきた」などの理由からだと、転職してもまた同じような不満を持ち始め、転職を繰り返してしまう可能性があります。
転職後後悔しないよう辞める前に、退職が最適な行動かどうかを吟味してみましょう。

会社を辞めるメリットとデメリットを考える

辞めたいと思っているときは、「辞めることで今のストレスから解放される」「過酷な労働環境から逃れられる」など辞めた後のメリットに目が行きがちになりますが、デメリットにもしっかりと目を向けてみることが大切です。
退職や転職には当然リスクもあります。仕事を辞めると、「次の仕事が決まるまで収入がない」「転職先がすぐに見つからない可能性がある」などのデメリットも発生します。
転職の失敗を防ぐためにも、現状だけを考えるのではなく、先のことも考えて冷静な判断をしましょう。

心身の不調が出ているかどうかを観察する

これまで示しているように仕事を辞めるのは冷静に判断した上で決断した方がよいのですが、すでに心身の不調が出ている場合はなるべく早く辞めた方が良いこともあります。心身の不調を軽視してしまうと、うつ病などの精神疾患を発症してしまう恐れがあります。
心身の調子が良くないと感じた場合は、医療機関を受診するなどきちんと対処した上で、退職や転職について検討するようにしましょう。

仕事を辞めた方がよいケース5つ

前述したように、仕事を辞めたいと思っても、本当に辞めていいのかどうか迷ってしまう人は多くいます。ここからは、仕事を辞めた方がよい5つのケースについて解説していきます。
辞めようかどうしようか迷った際の判断材料として参考にしてみてください。

・人間関係のストレスが大きい場合
・仕事が原因で病気になった場合
・自分の仕事が正当に評価されない場合
・会社の業績や先行きに不安がある場合
・ブラック企業の場合

それでは、一つずつ解説していきましょう。

人間関係のストレスが大きい場合

1日のうちで仕事に費やす時間の割合は、非常に大きくなっています。仕事に費やしている長い時間の中で、職場の人間関係が悪いことは精神的にどんどん疲弊してしまうため、十分な離職理由になります。
前述しましたが、厚労省の調査においても人間関係は正社員が感じるストレスの原因の3位となっています。
職場の人間関係が悪くストレスが大きい、状況の改善が見込めない場合は、退職を検討した方がよいといえるでしょう。

仕事が原因で病気になった場合

仕事が原因で病気になってしまったと感じた場合、まずは信頼できる医師のいる病院できちんと診断してもらいましょう。現在はネットで病気の症状を調べることができますが、本当に病気であるかどうか、自己判断するのではなく必ず医師に判断してもらうことが重要です。
病気の一例としては、うつ病や適応障害、心身症、自律神経失調症などがあります。これらの病気は、医師からストレス源から離れることをすすめられるでしょう。
もしストレスが原因で病気になった場合、医師に診断書を書いてもらって休職または退職することを検討しましょう。
休職中や退職後の治療費については、医師に診断書を書いてもらうことができれば、傷病手当金を受け取ることも可能なため、お金の心配もなく治療に専念することができます。

自分の仕事が正当に評価されない場合

毎日仕事を頑張っていても、自分の仕事が正当に評価されなければ、仕事へのモチベーションは下がる一方です。正当に評価してもらおうとしても、会社の評価制度は個人が交渉しても変えにくい場合が多いです。
十分なスキルや実績があるにもかかわらず、今の会社でスキルを生かせていない、正当に評価されていないと感じるのであれば、迷わずほかの企業に就職した方がよいといえます。
自分のスキルや実績を生かせる職場に転職することができれば、給料が上がったり、必要な人材として大切にされたりして仕事のモチベーションや成果も上がります。
自身のキャリアアップのためにも、退職を検討してみることをおすすめします。

会社の業績や先行きに不安がある場合

退職を決断する理由として、会社の業績や先行きに不安を感じたという人も少なくはありません。
例えば、給料が減ったりボーナスが減ったりした場合、会社の業績が不振な可能性も考えられます。
会社の業績不振は、給料やボーナスが減るなどだけではなく、突然リストラされたり、自主退職を勧められたりと、社員にも大きな影響を及ぼします。
会社の先行きに不安を感じながらずっと働くよりも、完全に会社がダメになる前に転職するのも選択肢の一つです。

ブラック企業の場合

ブラック企業についての定義は明確に存在しているわけではありませんが、残業が強制で残業代がつかない、ノルマが過剰である、長時間労働の強制、いじめやセクハラ・パワハラが横行しているなど、ブラック企業として認識できる場合は退職した方がいいでしょう。
ブラック企業だと自分で感じているのに、我慢して働き続けても、何も良いことはありません。
心や体が壊れてしまう前に、速やかに辞めることを検討するべきです。
会社に退職を認めてもらえない場合は、退職代行サービスに依頼してもいいですし、残業代の未払いなど問題が発生している場合は、弁護士に相談することをおすすめします。

仕事に疲れたときの注意点3つ

仕事の疲れが限界に達したときには、普段しないような衝動的な行動を取ってしまい、後悔する可能性があります。そうならないために、ここからは仕事に疲れたときの注意点として、以下の3つのことについて解説していきます

・我慢しすぎない
・他人と比較しない
・感情に任せて辞めない

それでは、一つずつ解説していきましょう。

我慢しすぎない

特に責任感の強い人などは、周りの人に相談したり、頼ったりすることに抵抗を感じてしまう人が多いようです。しかし、無理をしすぎてしまうと、食欲不振や不眠、情緒不安定になるなど、何も良いことはありません。
我慢しがちな人は、全て自分で解決しなければならないと思い込まないようにしましょう。
心身の健康を損なってしまう前に、適切に人に頼り、時には専門家の手を借りることも大切です。

他人と比較しない

疲れているとネガティブ思考になって、自己肯定感も低くなり、人と比較しやすい状況になってしまいます。人と比較することで、さらに自分に自信がなくなってしまい、自己嫌悪に陥ってしまうということも少なくありません。
もし上記のような状態になってしまった場合には、人は人、自分は自分と割り切って、自分なりの目標を掲げ、確実に達成していく意識を持つようにしましょう。
自分に自信がなくなったときには、他の人ではなく過去の自分と比較して自身を鼓舞することをおすすめします。

感情に任せて辞めない

前述の通り、感情任せで退職するのは危険です。
例えば、上司に怒られた、仕事でミスをしたなどの理由から勢いで退職してしまった場合、後悔してしまう可能性は大いにあります。
退職する前に、退職したい理由を明確にして、辞めること以外に問題を解決できる方法はないのかなどを冷静に判断するようにしましょう。

仕事を辞めるメリット

仕事を辞めることで得られるメリットはさまざまなものがあります。
例えば、最大のメリットとしては現職で感じていたストレスから解放されるという点です。そのほかにも、キャリアアップや年収アップのチャンスがある、新しい挑戦ができるなどといったメリットがあります。
転職する際に、自分のスキルや経験を高く評価してくれる会社に転職できれば、実績やスキルを生かして即戦力として働くことができ、年収アップも実現できるでしょう。

仕事を辞めるデメリット

仕事を辞めるということには、メリットも多くありますが、それと同時にデメリットもあります。
例えば、転職時に一定のスキルや経験が求められる、収入が下がる可能性がある、今まで構築したキャリアが途絶える可能性があるなどが挙げられます。
さらに30代で仕事を辞める場合、20代よりも上記のようなリスクは高くなります。
転職後は、また最初から社内外で人間関係を築いたり、業務を覚えたり、特に未経験の仕事であれば新しいことを覚えることに苦労する可能性もあります。

仕事を辞めると決めたときにやるべき5つのこと

仕事を辞めると決断しても、何から始めればいいのかわからないという人も多いと思います。
ここからは、仕事を辞めると決めたときに5つのやるべきことについて解説していきます。
5つの項目は以下の通りです。

・辞めると決めた理由を明確にする
・優先順位を明確にする
・今までのキャリアの棚卸しをする
・今後のキャリアプランを明確にする
・自己分析と企業分析を行う

それでは、一つずつ解説していきます。

辞めると決めた理由を明確にする

仕事を辞めると決めたら、まずは辞めると決めた原因を明確化して自分がどのようなときに辞めたいと感じるか把握しておきましょう。
職場の人間関係や労働環境、給料など、辞めたいと思った原因を明確に把握することで、転職の理由も導き出せるようになるでしょう。
そして次の仕事でも同じ理由で辞めることのないように、転職活動の際の対策を打つこともできます。

優先順位を明確にする

転職先で理想の働き方を実現させるためには、何を優先したいのかを明確にしておくことが大切です。
例えば、人間関係が良好な職場であることや高年収が得られる会社であること、フルリモートを取り入れている会社であることなど、重要視するものは人それぞれです。
自分が転職先に求めることを全て書き出して、譲れない順番に並べてみましょう。その上で、どこまでが必須でどこから妥協できるか自分で決めることで、転職活動をスムーズに進めることができるでしょう。

今までのキャリアの棚卸しをする

今までのキャリアの棚卸しを行うと、日々の業務の中では気づけなかった自分の強みや弱み、得意なこと、苦手なことが見えてきます。
棚卸しを行うことで、転職のミスマッチを未然に防げたり、応募書類をスムーズに書くことができたり、自己アピールの説得力も高まります。また、業務に対して重要視していることなどを再認識できる場合もあります。
まずは自分の強みや弱みを明確にして、次の仕事でどのように生かせるかを言語化してみましょう。

今後のキャリアプランを明確にする

仕事を辞めた後だけでなく、その先の将来像を明確に描くことも大切です。
将来のことまで描いておくことで、自分自身の転職の目的を明確化でき、面接時にもスムーズに回答できるようになります。
いきなり遠い未来を想像するのは難しいため、まずは1~3年後をイメージしてみましょう。過去に成果を残した仕事ややりがいを感じた仕事を思い返して、自分がどのような仕事をしてきたのかを把握しながら思い描きましょう。

自己分析と企業分析を行う

転職を成功させるために、自己分析と企業分析を行うことは重要なことです。
時間をかけて興味ある業界の分析や企業研究を行い、仕事への理解度を高めていきましょう。そうすることで、転職後の自分の将来像もイメージしやすくなります。
まずはしっかりと自分自身を理解して自分の理想像を設定することと、マッチする企業を探すために企業分析をすることが大切となります。

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仕事に疲れて辞めたいと思うのは誰にでもあることです。
前述したように辞めたいと感じたとき、感情に任せて辞めるのではなく、まずは自分の状態を客観的に見つめ直すことが大切です。
そして辞めるという決断をする前に、リフレッシュしたり誰かに相談したりするなど、心身の疲れを癒やす方法も試してみましょう。その上でやはり辞めたいと思う場合には、転職も一つの手です。
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